最近、DIY女子が流行っているからでしょうか。収納家具でもやたらとカントリー調のものが目立つようになってきたように感じます。
確かに収納をDIYすると、ぴったりサイズで自分好みの仕様やテイストに仕上げることができて魅力的です。場合によってはコストを安く済ませることもできます。ただ、ホームセンターで材料と道具を揃えて自分で作ろうとすると、思ったほど安くつかないことがほとんどです。塗料代だって結構高いですからね。
それよりも不安なのは安全性です。私のようにもともと家具メーカーに勤めていた人間であれば何がマトモで何がそうでないかはある程度分かりますが、そうでなければトンデモナイものを作ってしまいかねません。実際、テレビや雑誌で紹介されているDIY作品のものの中には戸惑いを禁じ得ないものも散見されます。これはもちろんごく最近の話ではなく、昔からずっとそうなんですけどね。
だからというわけではありませんが、既製品を買ったり、既製品を参考にして作ることがオススメです。今回紹介する商品などはDIYで作るのも簡単で、非常に参考になるのではないでしょうか。
ベルメゾン・カントリー風ブックラック
こちらは奥行が10.5cmのマガジンラックとウォールラックです。高さが90cmないし180cmありますので、普通であれば簡単に手前に倒れてしまいます。しかし石膏ボード用フックで上部を固定することで倒れないようにしてあるんですね。
このフック自体の耐荷重は1つあたり7kg。ふたつ使えば14kgという計算ですが、荷重は基本的に床に掛かっているため、地震などで手前方向に10kg以上の力が掛からない限りは倒れる心配はないと思われます。
またこういうものをDIYで自作しようと負えば、1×4材を側板や背板に利用すれば5,000円程度までで作ることも十分可能だと思います。ただし1×4材はあくまで建築用構造材なので、入念に下地を整える必要があります。内装に使えるようなもっと良い材質を選んだり変質が少ない塗料を選ぶと、簡単にこの商品の価格以上になってしまいます。
ベルメゾン・ホッチキスでかけられる板壁ラック
このような腰壁調のウォールラックならもっと手軽です。パッと見た目に違和感がありませんし、子供の通園バッグを掛けたりするにはちょうど良い高さです。玄関に設置しても違和感はないでしょう。
この商品も同様に上部を壁美人で固定する仕組みです。壁美人は非常に割高感のあるDIYパーツですので、自作する場合は前述の商品のように石膏ボード壁用フックで固定したほうが安上がりでしょう。
主材は数百円で購入できる桐スノコでも作れます。テレビや雑誌ではこういうノリが多いですよね。でもプロのカメラマンの撮影技術で遠巻きに撮影すればどんなものでも素敵に見えるんですよ。間近で見たら結構ハリボテ感がスゴイです(苦笑)
こちらの商品の場合、53×92cmサイズで税込13,932円で、主材はパイン材のウレタン塗装です。パイン材はこのサイズならホームセンターで2,000円程度で手に入りますが、ウレタン塗装は高価なのでこの面積を塗るとしたら5,000円は掛かりますね。しかもホームセンターでよく売られているイエローパインは色の乗りが悪いので、下地処理するコストや手間も必要になります。こういうところを端折っているDIYerさんは多いですね。
もっとも、カントリー調の良さは素人の粗造りな感じにあるとも言えます。塗装が面倒臭いからと言ってカラーボードに頼っていると、いくら合理的とは言え味気ないですからね。私もラブリコのつっぱりDIYツールが手に入ったら久しぶりにDIYでウォールラックでも作ってみようかと思ったりするのでした。
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