最近、学習机評論家として活動している影響でしょうか。収納のほうでも片づけ方を指南するよりも収納グッズや収納家具の評論家のようなスタンスの仕事が増えてきました。
本日発売の『MONOQLO (モノクロ) 2016年10月号』(晋遊舎)でも、収納マンが「安くて良いもの」をレコメンドしています。採用されたのは1品だけですが、ご興味のある方はご一読ください。
さて、今回紹介するアイリスオーヤマの新商品はオススメと言えるほどのものではありませんが、群雄割拠のオープンラック市場に一石を投じるかもしれないちょっとユニークな商品です。
アイリスオーヤマ・メッシュオープンラック
- 幅:550/570mmの2サイズ
- 奥行:380mm
- 高さ:800/1200mmの2サイズ
- 耐荷重:全体=75kg、天板・底板=30kg、棚板15kg
- カラー:ホワイト/ブラウン(木目)の2色
- 価格:税抜6,480~9,480円
こちらの「メッシュオープンラック」が特徴的なのは、側面がメッシュパネルであることです。上写真のようにメッシュパネルにオプションパーツを組み合わせることで、片づけに困りがちな小物を出し入れしやすい状態で収納することができます。
もう少し突っ込んでこの商品の特徴を述べると、一般的にオープンラックの棚板は4本の支柱もしくはハシゴ状の側板で支えられていることが多いのですが、メッシュオープンラックはちょっと違うんですね。底板は4本の支柱で固定しているものの、天板は支柱の上に乗る構造、棚板はメッシュパネルに引っ掛けてあります。
構造的にしっかりとしたものにするためにも、オプションパーツとの干渉を防ぐという観点から言っても、棚板は支柱に引っ掛ける構造にすべきだったと思います。なぜこんな構造にしてしまったのかはハッキリ言って謎です。
わざわざメッシュパネルでDIYする必要がない
3段カラーボックスやスチール製のオープンラックに100均のメッシュパネルとオプションパーツを組み合わせるなんてアイディアがありますけど、このメッシュオープンラックを使えばわざわざそんなDIYをする必要がないというメリットがあります。サイズの合ったメッシュパネルを探してくるという手間もありません。
メタルラックにもオプションパーツとしてメッシュパネルや小物が用意されていますが、それはあくまでオプション。メッシュオープンラックはそれを標準仕様として使い方を提案している商品と言えます。
日本の狭い住宅では家具をすき間なく並べることが多いので、収納家具の側面を活かすということはあまり一般に認知されていません。しかし、メッシュオープンラックの登場によりそれが一般的になれば、オープンラックのトレンドが変わっていくかもしれません。
個人的には、メッシュパネルはダサいと思うので基本的に使いたくないのですが、もしこれがヒットするようなことがあれば、側板をスチール板(マグネットボード)やパンチングボードにしたオープンラックも登場するかもしれません。スチールのパンチングボードを使ったものはカタログ通販などでも突っ張り系家具でいくつか既にありますし、無印良品のスチールユニットシェルフにもスチールのサイドパネルがあります。ですがいずれもあまり側面を収納に活用するという打ち出し方はしていません。個人的には安っぽくない木目のパンチングボードを側板に採用したオープンラックがあればなぁと思います。
というわけで、アイリスオーヤマのメッシュオープンラック。見た目はイマイチですが、側面を収納に活かしやすくて面白い商品だと思います。また、今後のオープンラック市場に一石を投じる可能性を感じます。
もっとも、実用性が高くても、見た目でコケちゃうと、だいたい生き残れないですけどね。頑張って欲しいと思います。
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