一般的に「3LDK」と言ったら、個室が3室にリビングダイニングキッチンが1室の間取りのことを言います。しかし、今回の「収納間取り診断」で取り上げる間取りを見たら、「3LDK」の解釈が間違っているのかと思ってしまうかもしれません。
一戸建て賃貸(3SLDK/奈良県奈良市)
- 家賃=11.5万円、管理費・共益費=無料
- 敷金=12万円、礼金=23万円
- 間取り=3SLDK、専有面積=139.5平米
- 築年月日=2006年09月、建物構造=木造
物件詳細はコチラ(画像あり)
こちらの物件の間取りは3SLDKということで、個室が3部屋にサービスルームが1室、リビングダイニングキッチンが1室という間取りです。しかし、洋室①と②はリビングダイニングと言っても良いくらいの広さ。納戸と広めのウォークインクローゼットがあり、さらに洋室②の南側はサンルームなのか何なのか分かりませんが、サービスルームが3つあると言っても良い状態です。そんなわけでこの間取りは、3室のサービスルームとリビングダイニングに1室のキッチンがプラスされたと言っても間違いない間取りです。
また、床面積は139.5平米で、一般的な3LDKの間取りが70平米程度であることを考えると約2倍あります。広さだけなら大豪邸はさすがに言い過ぎかもしれませんが、奈良市の登美ヶ丘と言えば閑静な高級住宅地です。ですから大豪邸と言ってまったく差し支えないはずです。
それなのに家賃はたったの11.5万円!何か裏があるのかもしれませんが、おそらくはいわゆる「釣り物件」というやつではないでしょうか。こんな出物があれば即決してしまうはずです。
大豪邸なのにちゃんと家事動線が考えられている
写真を見てもらえば分かると思いますが、この物件はもともと賃貸用に建てられたものではなく、個人オーナーが賃貸に出したものと思われます。そのため内装がなかなか豪華です。立派なテレビボードまで据え付けられています。
ただ、成金趣味的なところは感じられません。内装は凝ってはいますが、意外と風呂場などはコストを抑えた感じです。システムキッチンなどもそれほど高いものではなさそうです。私の勝手なイメージでは、いま40代半ばくらいの奥様が主導で、料理教室やホームパーティーをする前提で設計されたのではないかと思います。
そうイメージさせるのは、特に水周りの配置です。リビングダイニングに客人を招いたときに、トイレに迷うことなく、洗面所から洗濯機が見えることもありません。洗面所と家事室を分けることで、プライバシーを気にすることがないようにするとともに、普段の家事動線を狂わせることもありません。
納戸やウォークインクローゼットの大きさや配置も適切です。強いて難を言えば、家事室から2階のベランダまでがちょっと遠いかなとは思いますが、一般的な3LDKの家の倍の広さがありますので致し方ないかもしれません。総じて、良妻タイプの奥様にとっては使いやすく設計されていると思います。
個人的にはこちらの内装はちょっと苦手な感じですけど、本当にこの家賃でこの間取りなら超格安ですね。広いし窓も多いので掃除はちょっと大変かもしれませんが、掃除が好きな方や定期的にハウスクリーニングを利用する余裕のある方にはオススメなのではないでしょうか。
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