今回の「収納間取り診断」は順番から言うと沖縄県に飛びたかったんですけど、あまり良い間取りがなかったので、代わりに香川県は高松市の物件を取り上げたいと思います。
香川県と言えば「うどん県」。県内の製麺所で食べるうどんは安くてうまくてボリューム十分。今回紹介する物件もうどんのように三拍子揃った物件です。
一戸建て賃貸(3SLDK/香川県高松市)
- 家賃=12万円、管理費・共益費=無料
- 敷金=3ヶ月、礼金=無料
- 間取り=3SLDK、専有面積=69.56平米
- 築年月日=2015年03月、建物構造=木造
物件詳細はコチラ(画像あり)
この物件は一戸建て賃貸ということですが、2軒が連なっているので正確に言えばテラスハウスということになるかと思います。ともあれ、賃貸にしては珍しく、ウォークインクローゼットだけでなくシューズクロークまで付いていてボリューム感たっぷり。家事動線も良く、礼金の必要もない、三拍子揃った(?)物件です。
ただ、全体的には良い間取りと言えるんですけど、いくつか残念なところもあります。それを順番に見ていきましょう。
シューズクロークを玄関土間からも出入り可能に
まずシューズクロークが広々していることは結構なのですが、これはちょっともったいない構造だと思いました。どうせなら玄関土間からも入れるようにしたほうが、靴を脱いだり履いたりしやすいですし、園芸用品やレジャー用品も収納しやすいのではないかと思います。また、シューズクロークが広いと靴の出し入れが面倒なので、玄関土間に普段よく履く靴を入れるシューズボックスを置いたほうが良いかもしれないですね。
ついでに、トイレの出入り口も洗面脱衣所側にしたほうが良いでしょう。玄関正面にトイレのドアがあるのは風水的にも良くありません。また、トイレが洗面脱衣所側から出入りできたほうが2階からのアプローチも楽です。
LDKの南側の掃出し窓は壁の中央寄りのほうが家具のレイアウトがしやすいでしょう。そのほうが玄関側もしくはその反対側にテレビボードやソファーを置きやすいはずです。
ウォークインクローゼットの出入りを1ヶ所に
2階は各部屋にクローゼットを設けず、ウォークインクローゼット一ヵ所に集約していること自体は悪くないと思います。ただ、洋室①と②の2方向から出入りできるようにすると、収納可能な洋服の量は減ってしまって非常に中途半端です。
洋室③はバルコニーに面しているので洗濯物を干すために出入りしますから、子供部屋ではなく夫婦の寝室になる公算が高いです。ですからウォークインクローゼットを洋室③からのみ出入りできるようにしたほうが好都合で、この収納量であれば一般的には夫婦の洋服をすねて収納することが可能です。
洋室①には一応クローゼットを設けてみましたが、コスト次第ではナシでも良いでしょう。洋室②は約4.5畳と広くないので、クローゼットは敢えて設けないほうが家具のレイアウトがしやすいと思います。
この間取りは洗面脱衣所も広く、タオルや下着を置く場所にも困りません。水周りも集約されていて家事動線は概ねスムーズにできていると思います。
ただ、シューズクロークやウォークインクローゼットが一歩及ばずという感じでした。浴室と階段の間のパイプシャフトらしきスペースもちょっと雑な間の取り方に感じるところもありますし、もう少し丁寧さが欲しかったですね。
製麺所で食べるうどんは自分で味をアレンジできますけど、家はそういうわけにはいきません。最後までパーフェクトに仕上げて欲しいと思います。
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