今回の「収納間取り診断」は栃木県宇都宮市で物件を探してみました。
調べてみると、宇都宮は興味深い物件が次々出てくるんですよー。たとえば、宇都宮ギョウザのかたちを思わせるギザギザのキッチンを持った間取りや、
新築一戸建てで月8万円&敷金礼金無料&駐車場2台分無料という激安物件もあり、非常に個性派揃いです。
これらをイジって見ても良かったんですけど、今回は別の物件を見ていきたいと思います。
テラスハウス(3LDK/栃木県宇都宮市)
- 家賃=12万円、管理費・共益費=無料
- 敷金=2ヶ月、礼金=1ヶ月
- 間取り=3LDK、専有面積=87.78平米
- 築年月日=2016年06月、建物構造=木造
物件詳細はコチラ(画像あり)
間取り図をご覧いただければ分かる通り、非常にシンプルな間取りとなっております。私は間取りはシンプルであるべきだと考えています。しかし、この間取りはシンプルというよりは明らかに手抜きではありませんか。
玄関正面にトイレ、LDKに入ったらいきなりキッチン。確かに、以前にも買い物袋を家の一番奥まで運ぶような間取りは良くないと言いましたけど、これはさすがにちょっと近すぎです。キレイに片づけていれば問題ないでしょうが、突然の来客があることを考えるとちょっと抵抗を感じます。
また、せっかくの南側に浴室。お風呂好きにはたまらないのかもしれませんが。さらに、冬場はLDKの暖気が階段から2階に上がってしまう構造。総じて、シンプルなことは結構だとは言え、いくらなんでもこれはちょっとヒドイなと思いました。
収納マンが勝手に仮想リフォームしてみた
家全体がキレイな長方形なので、テラスハウス(2階建ての長屋)であることや、玄関は動かさず、浴室と洗面脱衣所の広さを維持することを前提として、収納マンが仮想リフォームしてみました。
南側に浴室があるのはやっぱりもったいないので、LDKは南側を目いっぱい使い、浴室と洗面脱衣所は北側へ。そうすると、階段、トイレ、LDKへの出入り口の配置がなかなか難しいんですけど、上図のようになりました。
また、2階はやはり主寝室となるであろう洋室①は南側が良いと考えました。元の間取りの洋室②を子供部屋として使う場合、洗濯物を干すために子供部屋を通過するのは、子供が嫌がるんじゃないかと思うんですね。他方で元の間取りの洋室②を寝室として使うには、夫婦の洋服を収めるのに不足を感じます。
ウォークインクローゼットを設けたかったのですが、ちょっとバランスを取るのが難しくて、ウォークインクローゼットは用いず、普通のクローゼットを各部屋に配置しました。
もうちょっと良い間取りの取り方があるような気もするんですけど、総じて元の間取りよりはマシになったのではないかと思います。1階は廊下の占める面積が3倍になり、階段下収納もなくなってしまいましたけど、手直しした間取りのほうが普通に暮らしやすいと思います。
家の間取りや外観はシンプルなほうが良いとは言え、何も考えずにシンプルにしては良くないのですね。改めて間取りを構築する難しさが分かったような気がします。
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