既に「学習机評論家のオススメ」のほうで告知させていただいております通り、NHK・BS1(衛星第1)の「cool japan(クールジャパン)」に収納マンが学習机評論家として登場する予定です。
- 初回放送:2017年1月29日(日)18:00~18:44
- 再放送:2017年2月8日(水)18:00~18:44
明日の放送でのテーマは「家具」。外国の方から見た日本の家具のクールなところを紹介するというものです。また、その中のひとつとして日本独自の文化である「学習机」が取り上げられ、わたくし収納マンが水先案内人を務めるというシナリオになっています。
ま、ロケでの私の登場シーンが全部カットされていなければの話ですが(笑)
収納マンが考える日本の家具のクールなところ
私も内容はまったく見ていないので楽しみにしているのですが、今回は収納マンが考える日本の家具のクールなところについて語ってみたいと思います。
西洋式のライフスタイルが浸透するまでの日本の家具は、整理箪笥や水屋(食器棚)などといった収納家具が中心でした。あとは座卓や文机くらいですかね。
椅子で生活する習慣がなかったので、脚物家具は未熟であったと考えられますが、一方で整理箪笥などの箱物家具はかなり成熟していたと思います。特に、湿度が高くなると通気をシャットアウトし、湿度が低くなると通気を良くすることができる桐箪笥は、日本の風土に合った素晴らしい家具と言えるでしょう。
ただそれも、非常に丁寧な仕事ができるからこそです。桐で箪笥を作れば調湿効果が期待できるというものではありません。日本の家具は高いクラフトマンシップによって支えられてきたのです。
ヨーロッパの家具は見た目は立派だけど…
一方のヨーロッパの家具。決して腐すつもりはないのですが、見た目は立派であるものの、実用性という点ではちょっとアレなんですよね。引出しを引き出してみても、非常に固かったり、逆にガバガバだったりします。前板や取っ手などの部品がポロッと落ちることもしばしばあります。
以前にアメリカ最大手の家具チェーンの方とお話しする機会があったんですけど、ヨーロッパ家具の影響が強いアメリカの家具も、やはり見た目重視であることに違いはないそうです。決して手抜きというわけではなく、消費者が求めるものが違うということでしょう。
欧米は自宅でパーティーを開く習慣があるため、家具は見せるもの。調度品なんですね。一方の日本はあくまでも道具。そういう違いなんだと思います。ちなみに、ヨーロッパ家具の伝統を受け継ぐIKEAと日本発祥のニトリの家具を比べても、同様の印象があります。
ドイツの家具は日本と同じく職人気質
ただ、ヨーロッパ家具を十把一絡げにして語ることはできません。ドイツ人のクラフトマンシップは日本のそれと似ていると語られることが多いですが、家具でもやはり同じ印象を受けます。
いわゆる西洋のソファは「職人が丁寧に~」などと謳っていても、日本の家具業界人が見れば「ナンジャコリャ」な粗末なものなんですが、ドイツ発祥のフクラのソファーは日本人が見てもまったく違和感がない構造をしています。
一方で、イタリア製の生地や革はやっぱり本当に素晴らしいです。こういうところもやはり中身よりも表面に対するこだわりが表れているのかなーと思います。
家具って、手を抜こうと思えばいくらでも手を抜けるんですね。シンプルな構造であればDIYでも作れます。しかし、木材は木を切れば使えるわけではなく、含水率を調整するために半年以上もの月日が必要です。引出しをスムーズに開閉できるようにするためには相当丁寧に仕上げる必要があります。
日本の家具メーカーはもっとそんなことを消費者に伝えるべきなのに…と思うわけですが、今回の「cool japan」でそういったことが伝われば良いのになーと思っている次第です。
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