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「あの人」の期待を満たすために「片づけ」や「家事」を頑張らないで!

「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない

前回は『嫌われる勇気』の一文を引用して、「片づけの悩みはすべて対人関係の悩みである」ということを説明しました。今回は片づけの対人関係においてもう少し分かりやすいところをピックアップしたいと思います。

 

あれもこれも私がしないといけない?

「片づけの悩みはすべて対人関係の悩みである」と言われても、実際のところピンと来ない人は多いと思います。しかし、「旦那が手伝ってくれない」、「子供がすぐに散らかす」、「妻の洋服が多い」など、家族が原因で片づかないというケースは想像に難くないのではないでしょうか。

私がクライアントから片づけのご相談を受けるとき、ざっと全体の半分くらいはこういった家族の問題が出てきます。話を聞くと、「ひどい旦那さんだなー」と思ってしまうことが多い一方で、「ちょっと誤解があるのでは?」と思うことも少なくありません。

誤解があるように感じるのは、「あれもこれも私がしないといけない!」と多くを抱え込みすぎているときです。また、「人並みにしないといけない」、「世間から冷たい目で見られないようにしないといけない」などと考えていることも多くあります。

しかし、アドラー心理学ではハッキリとその必要はないと述べられています。



家族のために片づけや家事を頑張る必要はない

あなたは他者の期待を満たすために生きているのではないし、わたしも他者の期待を満たすために生きているのではない。他者の期待など、満たす必要はないのです。

上の文章は「第三夜 「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない」からの引用です。ここでは要点だけ引用しているので、意味が分かりにくいかもしれません。他者の期待を満たす必要がないのであればどうすれば良いのかということが、その次のところに書かれています。

 

われわれは「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要があるのです。

自らの生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。一方で、その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。

「第三夜 「課題の分離」とは何か」と「対人関係の悩みを一気に解消する方法」では、まず自分と他者の課題を分離し、他者の課題には足を踏み込まず、あなたは自分の信じる最善の道を選べば良いと述べています。

具体例を挙げて説明してみましょう。たとえば旦那が片づけを手伝ってくれないという場合、まず「これは誰の課題なのか?」という視点に立って考える必要があります。

もし、「家のことは夫婦で協力して解決すべきだ」と考えてそう言っているなら、それは結果の部分から言って共通の認識ではないと考えられます。ですから、まず夫婦それぞれがするべきことを明確にすべきでしょう。それを明確にするとともに、相手に分かるようにきちんと説明することが、あなたにとっての最初の課題なのかもしれません。

お互いの課題が明確となり、相互にそれを理解できれば、あとは自分が対処すべき課題の解決に努めるだけです。旦那には旦那の課題を任せたのですから、いくら時間が掛かっても踏み込む必要はありませんし、あなたが取り組んだ課題に旦那が不満を持っても気にする必要はないのです。

このように、解決の方法は非常にシンプルなのです。それなのに、相手の期待を過剰に背負い込み、また相手に過剰な期待をするから、おかしな話になってしまうだけなのです。

 

クライアントから話を聞いていると、「俺には料理なんてできないから妻がやるべき」、「私は不器用だからこういうことは旦那にやって欲しい」なんて言葉が飛び出して、お互いが余計に不信感を募らせてしまうことがあります。逆に、「家族を少しでも楽させたいために俺は仕事を頑張っている!」とか「あなたに恥ずかしい格好はさせられないから身なりは私が整えている!」などと、相手が期待していないことを過剰に頑張っているケースもあります。

つまるところは、お互いに期待の需給ギャップを生じていると言えるでしょうか。単なるミスコミュニケーションとも言えるかと思います。

片づいていないお宅で人間関係がギクシャクしてしまっている場合は、分かりやすく言うとテリトリーが明確になっていません。仕事や家事、育児の部分で、誰が何をどこまですべきか、逆に何をしなくて良いかが定まっておらず、モノについても明確に場所が決まっておらず、お互いのテリトリーに浸食しやすい状況になってしまっているのです。

とは言え、難しいことを考える必要はありません。ゼロベースに立ち返って、自分がやりたいことをやりたいようにし、足りない部分はお互いに話し合って解決すれば良いのです。ちょっと勇気がいることかもしれませんが、頑張るのならそこを頑張っていただければと思います。

 

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