昨日(2015年05月26日)、パナソニックが国内向けの蛍光灯照明器具の生産を2018年度までに終了することを発表しました。
省エネ性能に優れた発光ダイオード(LED)の普及が進んできたため、照明器具をすべてLEDに切り替える。東芝ライテックも今年3月、住宅向けの蛍光灯器具の生産を中止した。業界最大手のパナソニックの撤退で、LEDの普及がさらに進みそうだ。
私は一瞬、白熱電球のように蛍光灯そのものの生産をやめるのかと思ったんですが、今回は蛍光灯を使った照明器具の生産を終えるという発表で、パナソニックのホームページを見る限り、蛍光灯は今後も販売する予定のようです。
LED化は時代の流れ
関西電力が6月1日から値上げを実施し、8.36%も料金が上がるそうですが、今回のパナソニックの判断も時代の流れかなと思います。
蛍光灯そのものの販売を終了するわけではないので、いま使っている照明器具はもちろんこれからも使い続けることができるわけですが、もしいま使っている照明器具が壊れたら、順次、LEDの照明器具に買い替えていくことになるのかなと思います。
数年前は高価だった調光・調色機能付きのシーリングライトも、サイズにもよりますが、1万円程度で購入できるようになっています。リビングに取り付けても良さそうな、木部の装飾が施されたものでも、8畳用で1万4千円台からです。
LEDに適したインテリアライトはまだまだ選択肢が少ない
ただ、そもそもシーリングライトはデザイン性というものがほとんど関係ないので良いのですが、ペンダントライト、それよりもスタンドライトなどインテリア性の高い照明器具の選択肢が、LEDではまだまだ少ないのが現状です。口金のサイズさえ合えばLED電球も取り付け可能なのですが、光の方向や広がり方が白熱電球とLED電球では異なるため、単純に置き換えることができないのです。
上写真をご覧いただければ分かる通り、左の白熱電球は電球の後ろ側にも光が拡散していますが、LED電球の場合は光に広がりがありません。LED電球を電球色のものに交換しても同じような雰囲気にはならないでしょう。
現状では白熱電球をLEDに交換できる照明器具はありますが、LED電球用にデザインされた照明器具はまだまだ少ないのが現状です。そもそも必要で使う種類の照明器具ではないので省エネ性能を求めるくらいなら最初から使わなければ良いという話になりかねないですし、インテリアライトの需要自体が少ないので開発が進まないという事情があるのでしょうけど、インテリアコーディネーターとしては戸惑いを感じてしまう状況です。
布で隠すよりも照明器具を有効活用!
話は変わりますが、生活感を消すために、見せたくないモノを布で隠しているお宅が結構多いです。しかしそんな方法で隠せたと思っているのは本人だけで、来客は「あー、何か隠しているな…」と分かっているものです。
基本的に見せたくないモノを布で隠すというのは非常に拙いテクニックと言えます。それよりも見せたいところをスタンドライトやスポットライトで照らし、見せたくない場所に光を当てないようにするのが上級テクニックです。
インテリアを良くしようと思えば、照明は必須です。だから選択肢の少ないLED照明器具の中から自室に最適なものを選ぶのが難しい現状はちょっと困るわけです。
今後、蛍光灯や白熱電球がLEDに完全に置き換えられるまでにはまだまだ時間が掛かると思いますが、なるべく早く事態が改善されることを願うばかりです。
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