引出式衣装ケースの大ベストセラー「フィッツケース」を擁する天馬は、「フィッツユニット」や「プロフィックス・カバコ」などのヒットにあぐらをかくことなく、バリエーションを増やしたり、新商品を発売することに余念がありません。洗濯用品やキッチン用品などといった従来あまり手掛けていなかった分野にも次々と進出していっています。
キッチン用品では「ファビエ」というブランドで、主にスチールワイヤーを使ったアイテムを少し前から展開していました。しかし今度は、天馬のお株と言える樹脂製品で新商品を発売しました。そしてこれがなかなか良いのです。
天馬・ファビエ・スライド式2段ラック
天馬の「ファビエ」ブランドから今回新しく発売された商品は3種5アイテムあるのですが、私が特に良いと感じたのは「スライド式2段ラック」です。
こういう商品って、割りと見たことがある感じじゃないですか。カタログ通販などでよく見るのはこんな感じ。
これはこれで決して悪くないのです。ステンレス製で丈夫ですし、左側のものなら2リットルのペットボトルも収まります。ただ、価格が高いだけでなく、引出しの高さを変えることができないのがネックです。
その点、ファビエのスライド式2段ラックは引出しの高さを変えられますし、価格も手頃です。もちろん丈夫さで言えばステンレス製には敵いませんが、食器用洗剤などそれほど高さがないボトルを下段に収め、上段にスポンジなどを収納したい場合や、コンロ下で下段にごま油やオリーブオイル、上段に小麦粉などを収納したい場合には最適なのではないかと思います。
下段の引出しが浅すぎるのが残念
しかしながら、ファビエのスライド式2段ラックも「最高!」とまでは言えません。気になったのは、下段の引出しが浅すぎるということです。
食器用洗剤やオリーブオイルなどのボトルを収めた引出しを前後に動かすと、ボトルが倒れやすくなります。ファビエのスライド式2段ラックの引出しの形状だと、ボトルが後ろ側に倒れる心配は少なさそうですが、手前側は倒れてしまう可能性が高いのではないかと感じます。
その点で言うと、パール金属の「シンク下スライド収納ストッカー2段深型アレンジフリーH-5804」のほうが引出しに深さがあって良いと思います。でもこれはこれで引出しが十分に引き出せない、ファビエのスライド式2段ラックに比べると引出しの有効内寸が小さいなどのデメリットもあるので、一長一短というところです。
天馬・ファビエ・シンク下伸縮式ラック
同時に発売されたファビエの「シンク下伸縮式ラック」も天馬らしいひと工夫があって良いと思います。パッと見た目は普通のシンク下収納ラックなんですけど、スノコ状の棚板が独自の形状となっており、排水管にフィットするというか、上手に避けてくれる形状になっているんですね。
ただ実際のところ、排水管の細い部分ではなくその上の太い部分を避ける必要があることが多いので、そのメリットは限定的ではないかと思います。排水管が太いことの多いキッチンのシンク下よりも、排水管が細いことが多い洗面化粧台下のほうがメリットを感じやすいかもしれませんね。ただし、洗面化粧台の排水管はS字トラップがあることが多いので、それも一概には言えないことですが…。
まあしかし、既に同様の商品がひしめき合っているシンク下収納グッズにひと工夫することで果敢に挑む天馬の姿勢は素晴らしいですね。ぶっちゃけ、もうひと工夫欲しかった感じもありますが、この姿勢はこれからも貫き通して欲しいと思います。
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