どうも東京インテリア家具大阪本店のオープン予告のテレビCMが1月5日頃から流れ始めたようで、その件について報じたこちらのページのアクセスが急増しています。
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「今年は新年早々、東京インテリア家具とはご縁があるな~」なんて感心してる場合ではありません。前述の記事作成から1年が過ぎますので、現在分かっているオープン前情報を改めてまとめてみたいと思います。
リニアよりは速いが1月オープンには間に合わず?
東京インテリア家具大阪本店のオープン予告のテレビCMは、列車のような「東京インテリア」の文字に乗ったタレントの高田純次さんが「リニアより先に来ちゃった!」とつぶやくという内容。列車が滑り込んだホームの駅名は「大阪」となっており、カラーリングやホームの風景は地下鉄御堂筋線のように見えますが、大阪駅はJRだけです(笑)
それはともかく、普通ならCMで「○月○日グランドオープン!」と告知しそうなものですけど、「この春オープン」と曖昧な表現になっています。
既報の通り、業界紙のホームリビング(2016/07/25発行)では2017年1月21日オープン予定と報じていました。しかし、年明け第1号(2017/01/05)では東京インテリア家具出稿の広告で「2月オープン(予定)」と記載されました。
一方、東京インテリア家具のホームページを見ると、1月5日に「大阪本店オープニングスタッフ募集のお知らせ」を掲載しています。しかも応募締切は1月31日。研修自体は12月中旬から開始予定となっているものの、普通に考えると1月21日のオープンはなさそうです。
というわけで、何かしら情報が得られないかと現地に足を運んでみました。すると、あれこれ調べ回るまでもなく、垂れ幕に2月23日オープンと書いてありました(笑)
まだ外構工事が進行中で、店舗内にはまだ什器も入っていないようです。おそらく内装工事も途中であろうと思われます。
東京には店舗がない!東京インテリア家具
東京インテリア家具の店舗は2017年1月現在、青森県から愛知県まで全38店舗。本社は東京都荒川区に置いているものの、東京都内には店舗がありません。第1号店の宇都宮店から北関東にドミナント出店し、東北、北陸、東海の各地方に店舗網を広げ、今年は大阪にも、という状況です。ちなみに、神戸出店のウワサもあります(ポートアイランドに用地を取得済み)。
平成27年度の売上高は474億円。同じ時期のニトリの売上高が4172億円、IDC大塚家具が580億円であることを考えると、それほど大きくはないと感じられるかもしれません。一方で、大阪の人には割りと馴染みがある湯川家具の売上高が23億円であることを考えると、圧倒的な規模であることは伝わるかと思います。東京インテリア家具は家具専門の小売店としては日本で3本の指に入ると言っても間違いではないでしょう。
東京インテリア家具大阪本店の競合店との比較
店名 | 店舗面積 | 価格帯 |
東京インテリア家具大阪本店 | 15,111平米 | 中~高 |
イケア鶴浜ストア | 23,500平米 | 低 |
IDC大塚家具大阪南港SR | 22,200平米 | 高 |
島忠ホームズ南津守店 | 18,246平米 | 中~高 |
ニトリ住之江店 | 5,600平米 | 低~中 |
東京インテリア家具大阪本店はイケア鶴浜ストアの北側にオープンするわけですが、周辺には強力な競合店が多く存在します。まず、運河を挟んで西側にはIDC大塚家具大阪南港ショールーム。逆に東側には島忠ホームズ南津守店、その南側には2016年11月にオープンしたばかりのニトリ住之江店があります。
これら5店舗の中でもっとも店舗面積が広いのはイケア、それより若干狭い程度なのがIDC大塚家具です。島忠ホームズは家具だけでなくホームセンターの売場が半分以上を占めますので、家具売場としてみた場合は東京インテリア家具のほうが大きいと言えます。また、イケアに関しても同様のことが言えるでしょう。
ニトリ住之江店の規模がかなり小さく見えますが、これでもニトリの大型店です。ニトリも売場の半分はホームセンター的と言えますので、家具専門店としての東京インテリア家具大阪本店がいかに巨大かということがお分かりいただけるかと思います。
IDC大塚家具が一番危機感を抱いている?
私が家具メーカーに在籍していた当時の東京インテリア家具の印象は、正直言って良くも悪くも「北関東の家具屋」というイメージでした。しかし、大阪本店は、2015年11月にリニューアルした幕張店や2016年7月にオープンした名古屋本店を踏襲して、圧倒的なラグジュアリー感を演出した売場になると思われます。
そうは言ってもIDC大塚家具有明ショールームには敵わないと思いますが、大阪南港ショールームと比べるとかなり良い勝負をするのではないかと思います。また、そう言ってしまうと「私には関係ないお店だわ」と思われてしまうかもしれませんが、東京インテリア家具の場合は割りと庶民でも普通に手が出る価格帯の家具も多く用意されています。なんてったって、東京インテリア家具の主戦場は、栃木県、福島県、茨城県、千葉県ですからね。
目下、IDC大塚家具は高価格帯中心から中価格帯まで触手を伸ばそうとしていると報じられています。しかし、現状は旧態依然と変わりません。強いて言えば昨年から導入されたリユース品は魅力的ですけど、個人的には他の売場はあまり魅力を感じません。
東京インテリア家具大阪本店はイケア鶴浜ストアの北隣に出店するわけですが、イケアは低価格&低品質の家具を扱っていますから、基本的には競合とはなり得ません。むしろお互いが良い補完関係となり、大阪の家具販売のメッカとなって集客力が増すのではないでしょうか。
しかし、IDC大塚家具大阪南港ショールームは客層がバッティングしてしまう可能性が大きいです。ヨーロッパからの輸入家具ではIDCのほうが強みがあるとは言え、国産家具では東京インテリア家具のほうが強みがあります。また、個人的には、東京インテリア家具のほうが「買い気のする」売場だと感じます。
島忠ホームズは東京インテリア家具と価格帯も商品構成も似ており、競合となる可能性が高いです。しかしながら、東京インテリア家具に思ったような商品がなかったということで島忠ホームズに足を延ばすお客さんも出てくると思われますので、島忠ホームズにとっては一概にマイナスとは言えないでしょう。
最後に蛇足ですが、ニトリはあまり競合しないと思います。東京インテリア家具大阪本店のほうが商圏が広く、その範囲内には複数のニトリの店舗があるためです。ニトリには富裕層も足を運びますが、基本的には客筋はまったく違うと思います。
東京インテリア家具大阪本店は幕張店や名古屋本店と異なり、日本最大級の平屋建て店舗となると報じられています。しかも、店内に住宅が2~3軒建つそうです。(出典:ホームリビング・2016/10/05)
家具販売店ではリビングやダイニングに実際に家具を配置したイメージの「ルーム展開」をするというのはもはや王道ですけど、東京インテリア家具大阪本店は「ハウス展開」をするというのですから、まったく度肝を抜かれますね。
今まで関西ではあまり並ばなかったメーカーの商品が並ぶということもあり、私としては東京インテリア家具大阪本店のオープンをとても楽しみにしています。
【行ってきました】関西初上陸!「東京インテリア家具大阪本店」に行ってきました
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