アキュラホームで建てた我が家も引き渡しからもうすぐ2年が経ちます。まだまだ新築気分で、スイッチプレートや洗面化粧台の鏡、システムキッチンの扉は保護シートが付いたまま(笑)一方で、先日もキッチンのシンクを包丁でキズつけてしまったりして、いつまでも新築とは言えなくなってきています。
ともあれ、すまい心地にはとても満足しています。間取り自体は私が自分で考えたものですが、やっぱりアキュラホームで建てて良かったなーとつくづく思うわけです。夫婦や仕事仲間と同じで、価値観を共有できないと期待通りの成果は得られないからです。
そんなアキュラホームの住生活研究所がこのたび、「住宅傾向調査2021」を発表しました。2009年から2021年にアキュラホームが建てた住宅について、直近10年間の住宅の間取りの傾向を調査したものです。10年前と現在を比較し、間取りの変化や直近のコロナ禍ならではの一時的な流行や変化などが明らかになっています。
※この記事は2022年2月11日時点の情報に基づいています
シューズクローゼット設置率が大幅増
アキュラホームが建てた延床面積30~40坪(99.17~132.23平米)の2階建て住宅を年間100棟抽出して間取りを比較したところ、様々なことが分かりました。この10年、より正確に言えば2009年から2021年の12年間で、シューズクローゼットを設けるお宅がかなり増えていることが分かります。
これは一言で言えば、土間の復権だと私は考えます。大昔は宅内はすべて土間で、風呂やトイレ、台所までが屋外でした。それが宅内はほぼ板の間や畳の間になり、水回りもすべて屋内に設けられるようになった結果、残ったのが狭い玄関というのが現代の住宅です。
改めて言うまでもなく、土間に置きたいモノはたくさんあります。靴や傘はもちろん、レジャー用品、スポーツ用品、外遊び用のオモチャ、園芸用品などなどです。そういったモノの収納がやっぱり必要ということにようやく気付いて、狭くなる一方だった土間がシューズクローゼットというかたちで反転攻勢に出たというわけですね。
一方で、和室や畳コーナーを設けるお宅は減りました。我が家にもありません。あればベターかもしれませんが、ウチの家族は床に寝転がる習慣がありませんし、仏間もフローリングの上に座布団を敷くようにしています。すべてフローリングのほうがロボット掃除機で拭き掃除もできて便利です。
バルコニーがないお宅が増えているというのは驚きました。しかし、共働きが増えたため室内干しスペースを設けるお宅が増える一方で、外干しのスペースが必要なくなったと言われれば、確かにその通りだと思います。
洗面所は広く、一方でバルコニーは狭く
和室や畳コーナー、バルコニーは、あっても面積が減る傾向にあります。一方で、リビングは面積が微増、洗面所とシューズクローゼットは増える傾向と言えます。
特にここで注目したいのは洗面所の面積の増加です。平均して約3割増加しているわけですから、2畳だった洗面所がだいたい2.5畳くらいになった計算です。
たった半畳でも、タオルや着替え、洗剤のストックを置くスペースがウンと確保しやすくなりますし、幼児や老人の風呂上りのサポートをしやすくなるというメリットもあります。我が家の洗面所は3畳ですが、私が骨折して妻に体を拭いてもらう際に広くて良かったと思いました。
玄関手洗い設置は一時的な現象だった?
コロナウィルスが流行した当初は手洗いが重要ということで玄関に手洗いスペースを設けたモデルハウスが注目されました。しかし、フタを開けてみれば翌年には玄関に手洗いを置くお宅は一気に減少しています。一方で、玄関から洗面所までの動線がスムーズな間取りは増加傾向と言えます。
ここからは私の推測ですが、洗面所とは別に手洗いを設けると、掃除する場所が増えて大変ですよね。もちろん、間取りを考えるのも難しくなるし、スペースは必要になるし、コストも掛かります。
そういった無駄なことを考えるよりも、玄関から洗面所にスムーズに行ける間取りを考えたほうが合理的です。共働きの増加やコロナ禍を踏まえて、間取りの設計がより洗練されてきたと言えるのではないでしょうか。
いま築50年の実家の片づけをしているのですが、当時の間取りは無駄が多くて家事が二の次になっていることを痛感します。それに比べれば築10年の家なんてすごく家事が楽になっていると思うわけですけど、最近の家はそれよりももっと暮らしやすくなっているのですね。
もっとも、私の親世代に言わせれば、最近の家はどれも同じように見えるのだとか(苦笑)アイドルと同じようなものなのかもしれません。
どの世代にとっても良いと言える間取りを作ることは難しいものの、最近のトレンドを理解しておくことは大切だと思います。
コメント