先日、コロナ禍で冷凍庫の2台目需要が旺盛というニュースがありました。
確かに我が家も冷凍庫はパンパンで、冷凍庫をもう1台欲しいくらい。でも、キッチンに置く場所はありません。早くも新居の間取りに失敗したかなーと思いましたが、よくよく考えたら私の書斎の小型冷蔵庫を大型に買い替えれば済む話と気づきました。ローコストでも広さに余裕があるというのは良いですね。
一方で、注文住宅を建てたものの間取りで失敗したと後悔する方は想像以上に多いようで。株式会社南勝が、自身または家族が建てた築1年以上10年以内の戸建注文住宅に居住中の男女全国297人を対象に「後悔した間取り」について調査したところ、なんと56.6%もの方が自宅の間取りに後悔しているということが分かったそうです。
※この記事は2021年12月13日時点の情報に基づいています
後悔した間取り最多は「窓の位置」
上の棒グラフは自宅の間取りに後悔している168人に、後悔している間取りを聞き取った結果です。もっとも多かったのは「窓の位置」(26.8%)。次いで「狭いバルコニー」(17.3%)、「ウォークインクローゼット」(14.9%)、「リビング階段」(14.3%)、「ウォークスルー型シューズクローク」(12.5%)となっています。
窓の位置
注文住宅を建ててもっとも後悔した人が多かったのは窓の位置。なんと4人に1人以上という結果でした。
これはすごく分かります。設計時はとにかく明るくて開放感があることを重視してしまうんですよね。もしくは、外から見たときの格好良さとか。しかし、実際に住んでみると、家具を置く位置で悩む、夏暑く冬寒い、隣戸や道路から丸見えになって困る、掃除が面倒といった問題が生じることが多いんです。
ちなみに我が家はまったく逆で、できるだけ窓は少なく、もちろん家具レイアウトのしやすさを第一に考えました。窓を少なくしたほうがイニシャルコストを抑えられますし、断熱効果が高くて光熱費も少なくて済みます。カーテンやシェードも少なくて済むうえ、掃除の手間も減るなど、圧倒的にメリットが多いと思います。
狭いバルコニー
狭いバルコニーが後悔したポイントの2番目に上がったのは意外でした。もっと広いベランダならバーベキューができたとか、もっとたくさん洗濯物を干せたということでしょうか。
我が家ももともともっと広いバルコニーが欲しいと思っていましたが、諸々の制約で細長いバルコニーになりました。妻としてはバーベキューはできないけれど、家族全員の布団を干すことはできるのでとりあえず満足です。
ウォークインクローゼット
後悔ポイントの3番目はウォークインクローゼット。これはおそらくウォークインできない「ステップインクローゼット」を作ってしまったということではないかと思います。一歩入るだけで狭く、角の部分にデッドスペースが生じて使いにくいという状態です。
我が家はもちろんウォークインできて、引出しの開閉にも十分なスペースがあり、そこで着替えることもできます。家族全員の洋服が一ヶ所にまとめられているので、畳んだ洗濯物を片づけるのも楽々です。
リビング階段
後悔ポイントの4番目に上がったリビング階段でよく聞かれる不満は、光熱費が掛かりがちだということ。畳んだ洗濯物を各自で持って上がってもらいたいがために階段のところに洋服を積み重ねて、それが見た目を悪くする結果に繋がっているという声も聞かれます。
階段のところに扉を付ければ解決するのですが、どうしてもそのためのスペースが捻出できないというケースが多いんですよねー。LDKを吹き抜けにして階段を設けた場合は、現実的なことよりも開放感を重視し過ぎたというところでしょうか。
ウォークスルー型シューズクローク
5番目のウォークスルー型シューズクロークはそもそも間取りに組み込むのが難しいものです。どうしても玄関周りにスペースが必要となるうえ、そこに洗面脱衣所なども接続しようものなら家全体の間取りが大きく変わることになるためです。
そこを頑張ってクリアしたにもかかわらず、メリットよりもデメリットのほうが上回ったというお宅が意外と多かったのでしょう。特にコロナ禍では来客がないためウォークスルー側しか使わなくて来客用玄関がもったいないとか、ウォークスルー収納は便利だけれどもついついモノが分散しがちでどっちつかずになるという問題もあるのだと思います。
そのほか、トイレの位置も不満の上位に上がっています。リビングや玄関に近いとか、洗面脱衣所を通らないと入れないとか。ただ、リビングや玄関から遠くても困りますし、水回りをできるだけ集約したほうが良いことも考えると、なかなか難しいところだと思います。
一方で、個人的に意外だったのはコンセントの位置で後悔しているというのがランキング外だったことです。そもそも選択肢になかっただけかもしれませんが、実際には多いと思います。そのほか、収納スペースの位置や大きさ、構造、扉の開く向きなどで後悔を感じている人も少なくないでしょう。
ともあれ、家を建ててまったく後悔しているところがないという人もなかなかいないはず。そこは工夫するなり、リフォームで解決するなりして、改善していけば良いのではないでしょうか。家というのは引き渡し時点が完成ではなく、必要に応じて手を加えていくものだと思います。
コメント