IKEA(イケア)には一見して、どこがどう違うのかよく分からない商品がいくつもあります。広い店内のあちこちに同じ商品が並んでいるからなおさらです。
IKEAの定番商品である「KALLAX(カラックス)」もそのひとつ。バリエーションが豊富なうえに、以前は廉価版とでも言うべき「BLANKHULT(フランクフルト)」(廃番)という商品もありました。
そこに今度は、また同じような新商品が登場しました。それが「EKET(エーケト)」です。
※この記事は 2017年3月26日時点の情報に基づいています(2022/09/19一部更新)
IKEA・EKETキャビネット 4コンパートメント
こちらがIKEAの新商品「EKET(エーケト)」のキャビネット4コンパートメントというバージョンで、価格は6,000円8,000円です。KALLAXの同じく4コンパートメントのタイプは4,999円5,999円からなので、それと比べると約20%33%も価格が高いと言えます。
その割りに似ている点がいくつもあります。基本はスクエアのオープンラック。豊富なバリエーションやオプションパーツ。そして壁掛けが可能な点です。
では、どこが違うのでしょうか?
EKETとKALLAXの違い
- EKETは背板あり、KALLAXは背板なし
- EKETは組立てがハメ込み式、KALLAXはネジを使用
- EKETは外箱と棚板の厚みが同じ、KALLAXは外箱が厚い
- EKETは外寸35cm四方、KALLAXは同39cm四方が基本
ほかにもバリエーションやオプションパーツの展開に違いが見られますが、主な違いは上記の4点と言えるでしょう。
EKETは背板あり、KALLAXは背板なし
まずパッと見た目に違うのは、EKETは背板があり、KALLAXは背板がないということです。これはデザイン性の違いと思われるかもしれませんが、私はそうせざるを得なかったものと考えます。
EKETは組立てがハメ込み式、KALLAXはネジを使用
KALLAXは一般的なカラーボックス同様にネジで組み立てますが、EKETはネジを使わず板材をハメ込んで組み立てる構造になっています。組立てが簡単で良いというメリットがある半面、どうしても強度不足になります。そのため背板を設ける必要があったのです。
EKETは外箱と棚板の厚みが同じ、KALLAXは外箱が厚い
一方のKALLAXも決して強度不足というわけではありません。外箱を厚くすることで強度を補っていると言えます。EKETは背板があるので外箱を厚くする必要がなくなったということだと思います。
EKETは外寸35cm四方、KALLAXは同39cm四方が基本
EKETはKALLAXよりも一回り小さくなっているところも注目に値します。2016年度、IKEAは日本での売上が前年を下回りました。その結果を受けて、日本の住宅に適したサイズ展開をすることが急務だと言われています。グローバルに展開するIKEAにとって日本での売上など微々たるものですが、日本向けに最適化した商品としてEKETを投入した可能性は否めません。
ちなみに、EKETには奥行25cmのタイプもあります。
EKETにはチェストも用意されており、耐久性はともかくとして使い勝手はなかなか良さそうです。カラーバリエーションもIKEAらしく、とても良い色を揃えてきたなと思います。また前述の通り、日本の住宅事情を考えると、EKETはKALLAXよりもレイアウトが容易と言えます。
一方で、ただでさえ最近、IKEAの家具は割高感を感じるのにまたこんな価格設定かーと思ったのも事実です。このくらいの価格設定だったら、国産F☆☆の白井産業でも作れるような気がします。
ともあれ、あきらかにカラックスの廉価版という仕様のフランクフルトと比べると、エーケトのほうがロングセラーになると思います。いきなりバリエーションを豊富に用意したIKEAの心意気は報われそうな予感です。
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