片っ端からモデルルームを回ってみてひとつ気付いたことがあります。それは、「収納のことがよく分かってるなー」と感心するようなハウスメーカーはほとんどないということです。逆に言うと、ほとんどのハウスメーカーが収納について数と量しか追い求めていないのです。
そのため、変なところに収納があります。ウォークインクローゼットは「なんちゃって」になります。収納スペースを設けても何をどこに収めるかは自力で考えるしかありませんし、私でも設計士やコーディネーターと話が合うのかしらと不安になります。
その点、アイ工務店のモデルハウスは収納のセンスがあると感じました。
※この記事は2019年5月5日時点の情報に基づいています
アイ工務店@中百舌鳥住宅公園
ABCハウジング中百舌鳥(なかもず)住宅公園のアイ工務店のモデルハウスは2019年3月にオープンしたばかりの真新しい建物です。「北欧ヴィンテージ」という説明が正しいかどうかはさておき、イマドキの若者にとっては良い感じで、かつ年配者にとってもセンス良く落ち着いた印象を受けるインテリアとなっています。
ただ、ここでは入館時に間取り図を渡されたものの、若い営業マンが付いて回るだけで説明は一切なし。帰る際もパンフレットを渡されるでもなし。イマイチよく分からないまま帰ることになりました。
アイ工務店@和泉第二阪和住宅公園
後日、ABCハウジング和泉第二阪和住宅公園に行ったときに、またアイ工務店のモデルハウスがありました。私も家族もちょっと気になっていたので入ったのですが、ここでも説明は少しあった程度です。
どうもローコスト住宅というところはそういう対応のところが多いですね。かと言ってホームページの情報が充実しているというわけでもなく、これではもったいないように思います。
半地下の階段下収納
ともあれ、アイ工務店の収納はなかなか工夫されています。たとえば階段下収納は単に階段下の空間を活かすだけでなく、半地下まで掘り下げることで高さ160cm程度の空間を確保しています。
ロフトや中二階の収納というのは何を収めて良いやら分かりにくいですが、1階の半地下ならアプローチが楽なので様々なモノを収納するのに活用しやすいと思います。
ロイヤルのSSシステムを随所に採用
ウォークインクローゼットなどの金物にはロイヤルの「SSシステム・シューノ」が採用されています。他社では大手住宅機器メーカーの高価なものやスガツネ工業のものが使われていることが多いのですが、SSシステムなら安価なうえにサビの心配が少なくて良いと思います。
ちなみに、中百舌鳥住宅公園にある最新のモデルハウスでは半地下の階段下収納でもSSシステムが採用されていました。
キッチン収納は引出式とのコンビネーション
最近は食器やキッチン家電を丸ごと隠せるように引き違い戸で覆ってしまうキッチン収納が流行です。和泉第二阪和住宅公園のアイ工務店のモデルハウスでもそういうスタイルが採用されています。
ただ、このタイプは棚ばかりになりがちなのです。しかし、こちらでは引出しも組み合わされていました。もちろん棚だけよりもコストは上がりますが、それよりも使い勝手を重視した結果だと思います。
アイ工務店は2010年設立の若い会社
以上の通り、アイ工務店は収納のセンスが良く、私とは話が合うように思います。ただ不安なのは、この会社が2010年設立の若い会社だということです。これから何十年と住むであろう家を、まだ創業から10年も経たない会社に任せて大丈夫なんだろうかと不安を感じてしまいます。
おまけに営業マンも若い。若いだけならともかく、失礼ながら頼りなく感じるところがあります。おまけにホームページを見ると、設計や施工を下請けしてくれる会社を随時募集中とのこと。そのような体制で家を建ててもらって何かしら問題が生じた場合に、果たして誠実に対応してもらえるか怪しいと思ってしまいます。
もっとも、住宅公園のモデルハウスを見ると、20年前に存在したハウスメーカーは半分ほどがなくなり、逆に新興のローコストメーカーが半分程度を占めています。この勢いを見ればむしろ老舗のハウスメーカーが消滅する可能性のほうが高いとも言えるでしょう。なので、アイ工務店に不安を感じるというのはまったくの見当違いなのかもしれません。
アイ工務店は2010年設立と若く、大阪に本社を構えるものの、既に北関東から九州まで広く展開しています。つまり、それだけ消費者から人気を博しているということです。
収納を含めたインテリアのセンスは高く、外観もオシャレです。おまけにローコストで実現できるというのですから、ここまで急成長したのも当然の結果だと言えるのかもしれません。
さらに、営業マンが説明しないというのもイマドキの接客方法だと言えます。パンフレットを配らないというのも、徹底的にローコストを実現するための手法のひとつなのでしょう。
そういうところを頭では理解できても素直に受け入れられないのは、私の感性が時代遅れになってしまっているだけかもしれませんね(苦笑)
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