IDC大塚家具の閉店ラッシュが一段落したと思ったら、またまた悲しいニュースが発表されました。東海地方で一大家具チェーンを形成していたファニチャードーム(安井家具)が全6店舗のうち名古屋本店(上写真)と岡崎店を残して閉店してしまうというのです。
※この記事は2019年6月20日時点の情報に基づいています
閉店するファニチャードームの4店舗
店舗名 | 住所 |
---|---|
稲沢店 | 愛知県稲沢市天池五反田町1番地(アピタタウン稲沢内) |
小牧店 | 愛知県小牧市間々原新田上新池879(パワーズセンター小牧内) |
岐阜柳津店 | 岐阜県岐阜市柳津町本郷4-1-1(イオン柳津内3階) |
津河芸店 | 三重県津市河芸町中別保丸垣内100(イオンタウン津河芸内) |
このたび完全閉店が決まったのは、稲沢店、小牧店、岐阜柳津店、津河芸店の4店舗です。愛知県内は4店舗が2店舗になり、岐阜県と三重県からはファニチャードームの店舗がなくなるということになります。
ファニチャードームはかつて10店舗以上ありました。それが2017年に2店舗、2018年にも2店舗、そして今年さらに4店舗減らして最終的に2店舗体制。すごい勢いで店舗数を減らしています。
ちなみに、誤解のないように申し上げておきますが、4店舗は6月15日から閉店セール中で現在も営業しています。閉店が決まっただけで、閉店してしまったわけではありません。
ニトリ包囲網の影響か
名古屋周辺は昔から良い家具が売れる地域で、安井家具は同じく老舗の服部家具センターとともに市場を担っていました。2016年には東京インテリア家具が名古屋に進出しましたが、それよりも影響が大きかったのはニトリの存在でしょう。
上図はファニチャードームの店舗網にニトリの店舗網を重ねたものです。ちょっと分かりにくいですが、ファニチャードームはほとんどニトリに包囲されているという状況です。実際、ニトリは愛知県だけでも29店舗ありますから、ファニチャードームを圧倒しています。
業界紙の『ホームリビング』によると、”安井社長を始め創業家の役員は再生へのスタートが固まった後、経営責任を取って退社するとしている”と報じています。しかしながら、ファニチャードームほどの素晴らしい売場作りを以ってしてもこのような結果となったわけですから、経営者をすり替えたところで挽回するのは難しいでしょう。スポンサー企業や銀行次第でしょうが、これからも引き続きファニチャードームらしさを残してもらいたいと願うばかりです。
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