クローゼットにパイプハンガーを取り付ける場合、どんな風にするか分かるでしょうか？
まず、壁から壁までの長さをmm単位でキッチリ測り、ホームセンターに行ってステンレスパイプとブラケット（パイプ受け）を買い求め、工作室でパイプをカット加工してもらうわけです。特に重要なのが一番最初の長さを計るところで、長すぎても短すぎてもいけません。
このように説明すると、「あー。面倒臭いなー」と思う人が多いことでしょう。実際にホームセンターの売場に足を運ぶと、ステンレスパイプもブラケットも太さや長さはいろいろあるし、ステンレスパイプにはいわゆる巻きステンとオールステンがあります。巻きステンはステンレスの薄板を筒状に巻いたもの、オールステンは最初から円筒形に射出成型したもので、巻きステンよりも錆びる心配がない一方で高価なんですが、そんなことはともかく、このように色々と面倒臭いわけです。
ところがどっこい。そんな面倒なことを考えずに済む商品がありました。和気産業の「かんたんにハンガーパイプを付けるセット（WHS-205）」です。
※この記事は2016年5月6日時点の情報に基づいています（2023年6月2日一部更新）
和気産業・かんたんにハンガーパイプを付けるセット
出典：amazon
最近の若者は何でも簡単に言うものです。何か言えば、「だりー」とか「うぜー」とか。そんなことばかり言って頭も体も使わないと、どちらもダメになってしまうように思うのですが。
そういう意味で、和気産業の「かんたんにハンガーパイプを付けるセット」は大変けしからん商品です。「めちゃだるー」と言いながらテキトーにクローゼットの壁間寸法を測り、アマゾンなどでポチッと発注。手元に届いたらソケット（受け金具）をネジで壁に固定して、テキトーな長さに調整してソケットに乗せるだけでOKです。
ソケットをネジ留めする必要はありますが、基本的には突っ張り棒を取り付けるのとほとんど変わらない手順でハンガーパイプが設置できてしまうわけです。思わず、「昔はなー…」などと説教したくなってしまうほど手軽なわけですね。
ラインナップ
| 型番 | JANコード | 対応長さ | 税込価格 |
|---|---|---|---|
| WHS-208 | 4903757280939 | 600～900mm | 2,490円 |
| WHS-207 | 4903757280922 | 450～750mm | 2,290円 |
※価格はDIY FACTORY ONLINE SHOP楽天市場店の場合 ※WHS-205はWHS-208に型番が変わったようです
かんたんにハンガーパイプを付けるセットは600～900mmと450～750mmの2サイズが用意されています。これ以上の長さだと耐荷重オーバーになってしまうので、妥当なサイズ展開といえましょう。
ちなみに、同形状のアイワ金属「アルミハンガーパイプ1000mm」1本と「Uブラケット」2個でザッと2千円くらいですから、価格的には決して割高でもないと思います。
この商品自体は決して新商品ではありません。ただ、伸縮しないタイプは一部のホームセンターでも扱われているのを見たことがあるんですけど、この商品はネットで見つけて初めて知りました。
基本的にこういう形状のハンガーパイプはまだまだ少数派で、新築のマンションなどで一部のシステム収納に使われているのを見る程度です。個人的には好きな形状なのですが、ハンガーを引っ掛けたときの感触がステンレスパイプとはちょっと違うので最初は違和感があると思います。また、この商品は突っ張り棒同様に入れ子式の構造となっているため、どうしても途中でパイプの太さが変わってしまいますから、余計に使い心地の悪さを感じるかもしれません。
しかしながら、ハンガーパイプの長さを正確に測ってカットする必要がなくて便利です。それだけでなく、パイプと受け金具がセットでこの価格であることを考えると、決して高くありません。普通に巻きステンパイプとブラケット2個、場合によってはそれに合うネジを買うことを考えれば、むしろこちらのほうが安いかもしれません。
そんなわけで、ある意味、和気産業の「かんたんにハンガーパイプを付けるセット」は大変けしからん商品ですが、こんな風に手軽にDIYできちゃう商品は素敵ですね。個人的にはすごく良いと思います。
2023/06/02追記：
和気産業の「かんたんにハンガーパイプを付けるセット（WHS-205）」は廃番になってしまった模様です。代替品として、下記の同形状でカットオーダーが可能なもの、もしくは平安伸銅工業の「LABRICOアイアン伸縮ロッド」をオススメします。
もしくは、アイワ金属の「アルミハンガーパイプ1000mm」なら金ノコギリでカットすることも可能です。一般的な巻きステンレスをSK11の「パイプカッターPC-32」でカットするほうが簡単ですが、これのためだけにパイプカッターを買うならホームセンターで巻きステンレスを買って加工室でカットしてもらうほうが合理的だと思います。
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