少し前に、2×4材などを壁に固定できるニューヒカリの「WALL BASE(ウォールベース)」という商品を紹介しました。
「これさえあれば、賃貸でも壁に穴を開けずにDIYできる!突っ張ったり、それが倒れてくる心配もない!」と歓喜したのですが、実はニューヒカリよりも先にアイワ金属が同様の商品を発売していたのですね。遅ればせながら紹介したいと思います。
※価格および仕様はすべて2022/08/19現在
アイワ金属・STAND BAR
アイワ金属の「STAND BAR(スタンドバー)」はニューヒカリのウォールベースよりも1年ほど早く発売された、1×4材などを石膏ボード壁に固定して棚を作ったり、テレビを掛けたりすることのできるDIYパーツです。
同社「インテリアウォールバー」を使って1×4材などを立てて使うユーザーが現れたことから、専用の商品を開発したのかもしれません。
ウォールベースとの比較
スタンドバー | ウォールベース | |
---|---|---|
材質 | ABS樹脂 | スチール+ポリアセタール |
ピン | 9本 | 24本 |
ネジ | 2本 | 4本 |
仮止めピン | なし | あり |
ロック機能 | なし | あり |
関連パーツ | あり | なし |
耐荷重 | 50kg(4個使用) 70kg(6個使用) |
S:40kg、L:80kg (いずれも2個使用の場合) |
税込価格 | 約208円/個 | S:802円/個、L:874/個 |
※スタンドバー1個あたりの価格は6個セットの場合
スタンドバーの用途は基本的にウォールベースと同じです。では、一体どこが違うのでしょうか。それを比較したのが上表です。
全体的に、ウォールベースのほうが安全第一に作られていると感じます。ウォールベースは木材側にスチール金具、石膏ボード壁側にプラスチック類の中でも耐久性の高いポリアセタールを使用。また、石膏ボード壁側のピンの数も木材側のネジの数も多いです。壁側と木材側を固定するロック機能も付いており、万が一の事態に備えます。
一方のスタンドバーは手軽さが売りと言えるでしょう。ABS樹脂を使うことでコストを抑えるとともに、木材1本あたり2個以上を使うことによってロック機能がなくても木材が壁から外れる可能性を減らしていると思われます。ピンやネジの数も少ないので取り付け作業が捗ります。
ただ、スタンドバーはウォールベースと違って壁側に仮止めピンがありません。付属のマーカー1点で壁に目印を付けてそれを目安にピンを打つ仕組みですから、目印を見失ったり、水平を改めて確認する手間が生じます。よって、取り付けやすさという点では両者とも甲乙つけがたいと言えるでしょう。
スタンドバーには関連パーツがある
そのほか、ウォールベースはSサイズとLサイズの2つがラインナップされているだけですが、スタンドバーには棚受けとして使える「SPFブラケット」のロングとショート、それぞれホワイトとブラックが用意されているほか、フックやハンガーバーの支えなどとして使える「アイアンフックU」(上写真)といった関連パーツが用意されています。
ウォールベースに使うこともできるはずですが、シリーズで揃えるほうが安心して使えると思います。
スタンドバー、ウォールベースともに、それぞれのメーカーの設計思想が反映されていて面白いですね。ザックリ言うとスタンドバーのほうがウォールベースの半値程度で済むものの、オーバースペックなくらいガッチリ作り込まれたウォールベースも捨てがたいところです。
いずれにせよ、スタンドバーやウォールベースを使えば、賃貸住宅はもちろん、分譲住宅でも壁に穴を開けたくない方にとっては、DIYの幅が大いに広がることでしょう。テレビ、スティッククリーナー、シェルフなど、様々なモノを壁にダメージを与えることなく取り付けることができます。
ラブリコやディアウォール、ウォリストのように、もっと注目を集めるようになると良いですね!
コメント