我が家ではロゴスの保冷剤「倍速凍結・氷点下パックXL」と「氷点下パックGTマイナス16度ハード1200」を使っています。
これ、スゴいんですよ。たとえば真夏にバーベキューやキャンプに出掛けるときに、冷凍した牛肉と一緒にクーラーバッグに入れておいたら、夜になっても肉がカチコチに凍ったままなんです(苦笑)アイスクリームもまったく溶けないし、ペットボトルのジュースは冷えるどころか凍ってしまいます。
ただ、デカくて重いのが難点。およそB5判程度の大きさで厚みは35mm。重量は1つあたり1.2kgもあります。1.5リットルのペットボトルに近い重量ですから、普段の買い物に持って行くには不便なのです。おまけに、倍速仕様でも完全に凍るのに丸一日掛かるので、連投が無理なんです。そのため、7年近く前に購入してから、ほとんどキャンプなどのイベント時にしか使っていません。
そんなわけで、普段の買い物に際してもっと気軽に使える保冷剤が欲しいと思っていたんです。そんなところに、ダイソーで氷点下(-10℃)まで冷えるという保冷剤が発売されたので、試してみることにしました。
※この記事は2021年7月8日時点の情報に基づいています(2023年9月2日一部更新)
ダイソー・氷点下保冷剤ハードタイプ
S | M | L | |
---|---|---|---|
JANコード | 4549131980806 | 4549131980790 | 4549131980783 |
外寸 | 96×146×20mm | 99×191×25mm | 140×191×25mm |
内容量 | 220g | 370g | 520g |
税込価格 | 110円 | 220円 | |
保冷能力 | -10℃×約4時間 | -10℃×約4時間 | -10℃×約6時間 |
凍結時間目安 | 約12時間 | ||
材質 | 容器:ポリエチレン 内容物:水、尿素、PG、CMC、防腐剤、色素 |
||
製造国 | 日本 |
ダイソーの新商品「氷点下保冷剤ハードタイプ」はマイナス10℃まで冷えるという保冷剤です。内容量220gの「S」、同370gの「M」、同520gの「L」の3タイプがあります。
Sのみ税込110円、MとLは同220円となっています。「同じ220円だったら内容量が少なくて保冷時間も短いMなんて買う人いるのかなー?」と思うのは私が貧乏性だからでしょうか(苦笑)
比較のために従来の「保冷剤ハードタイプ」も購入
手元にあるロゴスの氷点下パックは内容量が1200gと多いし、さすがにこれとダイソーの保冷剤を比較するのは酷だろうと思って、ダイソーで従来から販売されている「保冷剤ハードタイプ500g」(JANコード:4984343793446)も購入しました。こちらは保冷温度の表記がなく、約5時間の保冷能力、凍結時間の目安は氷点下タイプの半分の約6時間となっています。価格は税込110円。
なお、こちらの青いタイプは他に350g(約4時間の保冷能力・110円)、800g(約6時間の保冷能力・220円)、1100g(約8時間の保冷能力・220円)があります。
本当に「-10℃」か検証してみることに
今回、私がダイソーの氷点下保冷剤ハードタイプを購入して確認したかったのは、「本当にマイナス10℃なのか?」ということです。もし本当にそんなに冷えるなら、めちゃぐちゃコスパが良いですからね。逆に、安物買いの銭失いになるかもしれないとも思っていました。
ともあれ、専門機関ではないので調査するための設備がありません。まずは手元にある道具を使って、ロゴスの氷点下パックGTがマイナス16℃となる環境を作ることから始めました。
半日ほど試行錯誤した結果、ロゴスの「ハイパー氷点下クーラーバッグXL」に氷点下パックGTを入れ、それにマイナス20℃まで測定可能な温度計の先端を養生テープで貼り付け、上からタオルを掛けて、クーラーバッグのフタを閉め、10分経過してから測定すると、マイナス約15.5℃になることが確認できました。このくらいの誤差であれば問題ないでしょう。
ちなみに、倍速凍結氷点下パックもマイナス16℃となるはずですが、複数回測定した結果、マイナス10から15℃の間となりました。
まさかの「-18℃」連発!
「ロゴスの氷点下パックGTがマイナス16℃をやや下回るマイナス15.5℃なら、マイナス10℃と表記しているダイソーの氷点下保冷剤ならマイナス9℃くらいだろう…」
実際に測定するまで、私はそう考えていました。
ところがです。同じ方法でダイソーの氷点下保冷剤のLサイズの温度を計ってみると、マイナス10℃を大きく下回るマイナス18℃と表示されているではありませんか!
「そんなのあり得ない!」そう思って、MサイズもSサイズも同様に計ってみましたが、いずれもマイナス18℃を指し示しました。本当にマイナス10℃を達成できるかどうかと訝しく思っていたのに、それをはるかに上回る数値を叩き出したわけです。
従来型もまさかの「-14℃」
「では、従来型のダイソーの保冷剤の表面温度はどれくらいなのだろう?」ということで計ってみたところ、なんとマイナス14℃となりました。
これはスゴイです。でも、これなら別に220円も出してマイナス10℃仕様を買わなくても、110円のほうで十分じゃないかと思いました。
5時間後の計測で意外な結果に?
ダイソーの氷点下タイプと標準タイプの表面温度がさほど変わらないのであれば、目下気になるのはそれぞれの保冷時間がどれくらいかということです。
標準タイプは約5時間、氷点下タイプは約6時間の保冷時間と記載されています。ただ、何を以って保冷とするかは示されていません。使用条件も一様ではないと思います。
そこで、引き続きハイパー氷点下クーラーバッグに両方を入れて、5時間後に計測しました。別々に計ったほうが良いに違いありませんが、クーラーバッグの容積や外部温度といった諸条件が定かでないため、厳密にやってもあまり意味がないと考えたからです。
その結果、5時間後に表面温度を測定したところ、標準タイプはマイナス3℃となった一方、氷点下タイプはプラス3℃となりました。
「え?氷点下タイプのほうが保冷時間が短いなんて!」と驚きましたよ。氷点下タイプのほうは標準タイプよりも保冷時間が長いわけですから、本来であればマイナス3℃より低くないといけませんからね。
しかし、どうやらこの測定の仕方は適切ではなかったようです。
氷点下タイプのほうが長時間保冷可能
5時間後 | 7時間後 | 10時間後 | |
---|---|---|---|
氷点下タイプ(緑) | -13℃ | -7℃ | +5℃ |
標準タイプ(青) | -5℃ | -4℃ | +3℃ |
標準タイプと氷点下タイプの間で熱の移動があったかもしれないと考え、それぞれ単独で測定し直しました。その結果は上表のとおりで、概ね氷点下タイプのほうが低温を保ちました。やっぱり、両方一緒に計るのはマズかったのですね。
それでもぶっちゃけ、コストに見合う効果の違いが感じられないような気もしますが、保冷時間の範囲内でできるだけ低温を保ちたい場合は氷点下タイプを選んだほうが良いのかもしれません。特にアイスクリームを運ぶときは氷点下タイプのほうが良いと感じます。1~2時間くらいであれば標準タイプだとアイスクリームが溶けてしまう一方、氷点下タイプならアイスクリームが溶けないからです。
というわけで、ダイソーの新商品「氷点下保冷剤ハードタイプ」は本当にマイナス10℃になるのかという疑問から始まった今回の実験は、まったく想定外の結果となりました。マイナス10℃どころか18℃まで到達しちゃうし。標準タイプでもマイナス14℃まで行っちゃうし。「氷点下保冷剤ハードタイプ、すげー!」というより「ダイソー、すげー!」と思ってしまいましたよ(笑)
「やっぱり所詮は百均かー」という結論に至ることも想定していましたが、いやはや、侮れないものですね。
2023/09/02追記:
JANコード | 4550480288789 |
---|---|
内容量 | 840g |
税込価格 | 330円 |
保冷能力 | 約6時間 |
凍結時間目安 | 約24時間 |
材質 | 容器:ポリエチレン 内容物:水、尿素、PG、CMC、防腐剤、色素 |
製造国 | 日本 |
氷点下保冷剤に新しいサイズが登場しました。従来のLサイズ(520g、220円)の約1.6倍となる840gです。ただし、こちらは「-10℃」という表記が一切ありません。また、XLなどのサイズ表記もないことから、同じシリーズというよりは後継商品と考えたほうが良いのかもしれません。
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