お風呂掃除って大変ですよね。たまに妻に任せるとピンクカビが発生したりするので、やっぱり力を入れてゴシゴシやらないといけないんだと思います。そんなこともあり、我が家の風呂掃除は私の役目です。
ただ、老後のことを考えるとちょっと心配。腰が痛くなったりして屈むのも億劫になれば、今のように掃除することはできないんじゃないかと思います。
そこで、老後を見据えて電動バスポリッシャーなるものを試してみました。
Epeios・電動バスポリッシャーHM115P
今回ご紹介するのはEPEIOS(エペイオス)の「電動バスポリッシャーHM115P」という商品です。
なんだか中華っぽいなと思ってたんですが、どうやらエペイオスは日本の会社のようです。2020年にMPOW JAPAN(エムパウジャパン)として設立し、EPEIOSブランドの商品の展開を開始して、2022年にブランド名を社名に変更して現在に至ります。ショップの屋号は設立当初の社名がそのまま残ったかたちなんですね。
そんなエペイオスは小型家電を中心に扱っており、今回の電動バスポリッシャーも主力商品のひとつです。箱の中には本体(+伸縮ポール)のほか、7種類のブラシなどが入っています。安心の中国製です。
『家電批評』(2022年9月号)のバスポリッシャー部門でベストバイに輝いたという逸品。その実力のほどを見て参りたいと思います。
ボタン1つで簡単操作
エペイオスのHM115Pにはボタンがひとつしかありません。電源ボタンを1回押すと低速でブラシが回転、もう1回押すと高速で、さらに押すと停止します。
ちなみに、稲妻マークの付いているカバーの下にはUSB type-Cで充電するポートがあります。充電ポートと電源ボタンの間にLEDが4つあり、バッテリー残量を確認することができます。フル充電で最大90分間の使用が可能です。
ヘッドは3段階で角度調節可能
両側のPUSHボタンを押しながらヘッドを曲げると、180度、135度、90度の3段階で向きを変えることができます。軽い力で操作できるとともに、使っている際に意図せず切り替わってしまうようなことはありません。
ユニットバスを掃除してみた
余裕で天井まで届く長さ
HM115P本体の長さは40cm、伸縮ポールをセットすると110~130cmになります(いずれもブラシ別)。これだけ長さがあれば浴室の天井にも余裕で届きますし、立ったまま床や浴槽を楽に掃除できるはずです。
なお、重量は1kg程度。床を掃除するときには軽すぎてもいけませんから、ちょうど良い重さだと思います。
扱いには慣れが必要
早速、ユニットバスの床を掃除してみたところ、コントロールが難しくて戸惑いました。ブラシが回転するため、先端が意図しない方向に自由自在に動いてしまうのです。制御するには柄の部分を両手でシッカリ握り、力で抑え込む必要があります。
でも少し慣れてくると、ブラシが回転する力に逆らわずに、「の」の字を書くように先端を動かすようにすれば良いと分かりました。これならさほど力を使うことなくコントロールすることが可能です。
ちなみに、かなりハイパワーなので低速でも十分です。高速だと抑え込むのが大変です。
モーター音はもちろんありますが、個人的には気にならないレベルです。
伸縮ポールは使わないほうが良い
壁を洗うときは伸縮ポールが付いていると邪魔なので外しました。すると、本体を直接握ったほうが圧倒的に扱いやすいことに気付きました。
これはテコの原理です。伸縮ポールが付いていると、作用点(ブラシ)から支点(ポール)と力点(手)が離れて制御に力を要します。しかし、ポールを使わずに本体を握ると、作用点から支点の距離が縮まり、ブラシの遠心力を抑え込みやすくなるというわけです。
テコの原理を意識して
伸縮ポールを使う場合は、支点が作用点に近くなるように、できるだけブラシに近い位置で手を添えてやると扱いやすいと言えます。
商品ページに掲載されているような持ち方は誤解を招きますよね。ポールの先端を片手で握るという持ち方は、相当な握力と腕力、背筋力を要します。
強く擦りたいときにこそ活躍
電動バスポリッシャーは強く擦りたいところで威力を発揮します。風呂椅子に付いた垢をグラインダーで削り取るように落とすことが可能です。
逆に言うと、目立った汚れがないところは大変なだけで、なんら効果を感じることができません。
狭所はコーナーブラシで
狭いところはフラットブラシ(大)からコーナーブラシに取り替えて掃除します。ブラシの先端が尖っていて、大きめのルーターみたいな感じですね。
浴槽内はドームブラシで
浴槽の内側はカーブしているため、ドームブラシにチェンジして掃除します。ツルツルしているので、キレイになっているという実感はほとんどありません。
鏡はスポンジで
鏡や窓ガラスはスポンジに交換して掃除します。こうやって掃除する場所によってヘッドを取り替えるのはとても面倒臭いです。ふだん使っているバススポンジなら1つで済みますからね。
風呂だけでヘッドが4つ必要
ユニットバスを掃除するだけでブラシなどのヘッドを4つ使いました。7つもアタッチメントがある中から最適なものを選ぶことができると言えば聞こえは良いですが、さっさと風呂掃除を済ませたい主夫としては煩わしいだけです。
よって、これで風呂掃除は時短できません。老後に楽に掃除ができるかなと期待しましたが、抑え込むのにかなりの力が必要なので、老後も普通にバススポンジを使ったほうが楽だと思います。
ちなみに、私はふだん風呂掃除をする際は、水を撒かずにパッキンに沿って洗剤をスプレーしてからバススポンジで擦っていくのですが、電動バスポリッシャーを使用する際は全体的に水と洗剤を撒いたほうが良さそうです。床面などが乾いていると、強く擦ることで傷める可能性がありますし、泡立たないと掃除ができているかどうか実感しにくいからです。バススポンジで掃除するよりも時間が掛かるため、すぐに乾いてしまうという問題もあります。
これが風呂掃除に使えると言えるシチュエーションは、ピンポイントで強く擦りたいときだけじゃないでしょうか。これ1台でユニットバス丸ごと掃除するというのはあまりにも非合理的です。
フローリングを水拭きしてみた
HM115Pがバスポリッシャーとしてはあまり使いものにならないことが分かったので、代わりにフローリングの床を水拭きするのに使ってみることにしました。付属のマイクロファイバークロスがエコバックスのロボット掃除機のそれに似ていると感じたからです。
階段が水拭きできる!
我が家は基本的にロボット掃除機で床掃除をしますが、階段はさすがにロボット掃除機で対応できません。そのため、アイリスオーヤマの「電動フローリングワイパー」を買おうかと思っていたほどです。でも、これなら十分に使えそうです。
やっぱり伸縮ポールは不要
テーブルの下を掃除するときに伸縮ポールを外して気付いたのですが、やっぱり本体を直に持ったほうが圧倒的に楽ですね。イメージ写真に惑わされてはいけないと痛感しました。
汚れ落ちも上々
HM115Pでフローリングを水拭きすると、ロボット掃除機で水拭きするのと同じくらい汚れが落ちることが確認できました。ウエットタイプのフローリングワイパーを使うよりもキレイになります。
ただし、水タンクが付いているわけではないので、2~3畳を拭くたびにクロスを濡らす必要があります。こちらもあくまでスポットで使う感じと言えましょう。
玄関タイルを掃除してみた
玄関タイルを掃除するのにも使ってみました。これも使えると言えば使えるのですが、ぶっちゃけアズマ工業の「玄関タイルブラッシングスポンジF」を使ったほうがキレイになります。いくら高速で回転しても、所詮はただのブラシですからね。仕方ありません。
洗車に使ってみた
HM115Pは洗車にも使えるということで試してみました。これは結論から言うと、なかなか良かったです。身長が高い私が脚立を使ってもハイルーフ車は手が届きにくい場所は力が入らないのですが、これなら手が届きにくい場所でもシッカリとスポンジで擦ることができます。虫の死骸が付いた跡なども容易にキレイにできます。
ただし、なまじ汚れ落ちが良いので、2回以上洗って、すすぎもシッカリやらないと、ワックス掛けを失敗したみたいにムラになります。
収納にはファイルボックスが最適
HM115Pには収納袋などが付属しません。とは言え、ダンボール箱のままでは濡れたブラシなどを収めるには不都合でしょう。
ナカバヤシの「キャパティファイルボックスEW4」が手元にあったので試したところ、ピッタリでした!これなら濡れたまま収納しても問題ありませんし、大きめの持ち手があるので持ち運ぶにも便利。透明で中身が見やすいうえ、取扱説明書もちょうど収まるサイズです。
というわけで、老後に風呂掃除が楽にできるかと期待した電動バスポリッシャーですが、想像していたのとはちょっと違いました。なまじパワーがあるので抑え込むのに力が必要です。また、伸縮ポールがあれば屈む必要がないと思っていたのですが、屈んだ状態で本体を掴んだほうが楽に扱えました。
そもそも、普段から風呂掃除をシッカリやっていれば強く擦る必要はなく、スポットで使えば十分な感じです。洗車もムラになるならコイン洗車機を使ったほうが合理的だと思います。
一方で、階段などのフローリングをスポットで水拭きしたいときなど、使える場面はありそうです。電化製品としてのスペックは悪くないので、これからも最適な用途を探してみたいと思います。
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