11月18日は「いい家の日」…なんて知ってました?大手広告代理店アサツー ディ・ケイの「ADK不動産プロジェクト」が住宅市場のさらなる活性化を願って制定したそうですけど(出典)、まあ本当にいろんな記念日があるものです。
ともあれ、その「いい家の日」にちなんでリクルート住まいカンパニーが発表した、”3年以内に注文住宅を建てた全国の男女300人が考える、住んで良かった「間取り」”ランキングを紹介したいと思います。
※この記事は2018年11月9日時点の情報に基づいています
住んで良かった「間取図」ランキングTOP10
3年以内に注文住宅を建てた全国の男女300人が考える、住んで良かった「間取り」のトップ10は上表の通りとなりました。1位の対面式キッチン、2位のオープンなLDKというのは、むしろそうじゃない間取りをイメージするのが難しいくらいに一般化していると思うんですけど、やっぱり理想的かつ実用的な間取りだということでしょうか。
3位のウォークインクローゼットというのも、注文住宅を建てるなら是非欲しいところですよね。ちゃんとしたものなら、衣類の収納が効率的になるに違いありません。
そのほか、5位の室内干しスペース。これも是非とも確保しておきたいところです。共働きが当たり前になってきたからこそ必要性が増しているのでしょうね。
対面式キッチンってホントに良い?
皆さん理想の家を手に入れられてうらやましい限りですが、ここで敢えて異議を唱えてみたいと思います。それは「対面式キッチンってホントに良いのか?」ということです。
対面式キッチンの最大のメリットは、リビングダイニングで寛ぐ家族と会話をしながらキッチンで調理ができるという点です。また、キッチンとダイニングの間が仕切られていないので、開放感があるというメリットもあります。
一方で、収納面でデメリットが生じます。実際、私がこれまでお伺いしてきたお宅では、シンク周りのゴチャゴチャがリビングダイニングから見えるとか、シンクの前に壁がないので収納する場所がないという悩みが多く聞かれました。
もちろん、シンク周りにできるだけモノを置かないようにすれば良いわけですが、それができるなら世話はありません。使い勝手重視だとどうしてもモノは出しっぱなしになりがちですし、見た目をキレイに保つには相応のエネルギーが必要なのです。
キッチンは壁向きでも問題ないはず
そこで、ちょうど自宅を設計している私は考えました。キッチンがリビングダイニングのほうを向いているよりも、反対側を向いているほうが効率的じゃないかと。
このキッチンレイアウトの場合、壁面が利用できるのでシンク周りの収納に困りません。ダイニングテーブルとの間にあるカウンターに食材を並べたり、料理を並べることができます。スペース的には一般的な対面式キッチンと同等というよりは、ダイニングとの間に別途カウンターテーブルを設けないので、むしろ省スペースです。
また、冷蔵庫と家電ラックの背は壁で覆われますが、対面式キッチン同様に開放感があります。さらに、ビルトインではない食洗機を置くことができます…というか、そうするために壁向きにしたというのが本当のところです。
もちろん、デメリットもあります。調理中はやはりリビングダイニングと逆のほうを向くことが多くなります。しかしながら、私は妻が帰宅するまでに夕飯を作りますし、子供らは勉強やゲームをしているので、どうせリビングダイニングには誰もいません(苦笑)食器を片づけるときも、ほとんど食洗機に放り込むだけですから短時間のことです。
ぶっちゃけ、冒頭の写真のように、お母さんが食器を洗っている前で夫と子供が談笑しているシーンなんて、いったいどれほどあるのかなと思うわけですね。むしろ、夫の顔なんて見たくもないという奥様のほうが多かったりするのではないでしょうか(爆)
というわけで、少なくとも我が家ではキッチンを対面式にするよりも壁に向けたほうがメリットが圧倒的に多いです。細かい話をすれば、上下水道管も1mほど短くできます。
もちろん、ニーズは人ぞれぞれですから、対面式キッチンを否定するわけではありません。ただ、現在は対面式のセミオープンキッチンが主流となっていますが、今後はもっと多様化していくのではないかと、個人的には思っています。
いま流行りだとか言ってイメージに流されるのではなく、今後はもっと自分や家族にとって快適で使いやすいキッチンを模索していく必要があるのではないでしょうか。
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