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団地の「ニコイチ」ってヤバくない!?泉北ニュータウンの団地2戸ブチ抜き入居者募集

その昔、中古車業界では「ニコイチ」というのがありました。フロント部分が壊れた車とリア部分が壊れた車をそれぞれぶった切って、それぞれの良いところだけをくっつけて販売しちゃうっていう荒業ですね。

イマドキはもうそんなことはないとは思いますが、「ニコイチ」という言葉に込められたネガティブなイメージは今も変わりません。

ところが、あろうことか大阪府100%出資の「大阪府住宅供給公社」が団地をニコイチで貸し出し始めるそうなのです!まさに官製ニコイチ!ココイチはトッピングし放題ですが大阪府住宅供給公社はドッキングし放題ですかー!?

 

泉北ニュータウン茶山台団地で2戸イチぶち抜き入居者募集

大阪府住宅供給公社「ニコイチ」スクリーンショット

※大阪府住宅供給公社「ニコイチ」・スクリーンショット

大阪府住宅供給公社が取り組む「ニコイチ」とは、団地の2戸を1戸にリノベーションし、より快適な居住空間を確保するというものです。既に昨年度から取り組んでおり、2017年1月25日からは第2弾としてニコイチ6戸の入居者募集を開始する予定となっています。

今回、入居者の募集をするのは泉北ニュータウン(大阪府堺市南区)の茶山台団地。実は収納マンのオフィスから車で30分ほどという近い距離にあり、ときどき買い物に行く泉北タカシマヤのすぐ近くです。

泉北ニュータウンは、まちびらきから50年ほど経っており、少子高齢化が進んでいます。ご多聞に漏れず、古い団地は空き室が目立ち、茶山台団地の隣の高倉台団地でも駐車場の一角がコンビニやコインパーキングになっているという有様です。

泉北ニュータウンのほかの団地では、ベランダ側を増築して部屋数を増やしたというところもあります。そこまで思い切ったことをやっても入居者減に歯止めが掛からないのですから、ニコイチくらいの思い切ったリノベーションを実施するのも当然のこととさえ思えます。

バーチカルブラインドで仕切れる広々2SLLDK

バーチカルブラインドで仕切れる広々2SLLDK

出典:大阪府住宅供給公社「ニコイチ」(以下同)

せっかくですから今回入居者が募集される4つの間取りを順番に見てみましょう。もともと3DKであったと思われる間取りをぶち抜き、さらに2戸を1戸にドッキングしてしまって、LDK+L+S(倉庫)+2部屋=2SLLDKという見たこともないような間取りを実現しています。しかも玄関は2つ(笑)

以前に紹介したMUJI×URのリノベーションもそうですけど、元の狭苦しい間取りが想像できなくなるほど、恐ろしくゆったりとしています。子供にリビングダイニング学習をさせたり、広々と遊ばせるには良さそうです。あまり使いやすいとは言えないものの、押入れや倉庫の面積も十分で、収納スペースに困ることはないでしょう。

バーチカルブラインドについては、結局開けっ放しになることが多くなりそうなうえに、子供が走り回って壊してしまうんじゃないかと心配です。

 

斜めカットが斬新な1SLLDKの間取り

斜めカットが斬新な1SLLDKの間取り

こちらの間取りは前述よりも1部屋少ない1SLLDK(=LDK+S+L+1部屋)。元の各戸をそれぞれ斜めに間仕切っているというのが斬新です。

ただ、これはさすがに住みにくそうです。キッチンなんて、どうやって食器棚や家電ラックを置けば良いんでしょう。各部屋の鋭角になった部分が無駄になってしまいそうですし、照明器具の選び方や配置も難しそうです。

 

ベランダ伝いに「離れ」に行く前代未聞の間取り

ベランダ伝いに「離れ」に行く前代未聞の間取り

先の2つの間取りは同じ階段を共有する「お向かいさん」同志の2戸をニコイチにしたものでしたが、こちらは「裏の家」同志をニコイチにしてしまったという間取りです。それぞれの家を行き来するにはベランダを通る必要があります。

これは本当に前代未聞の間取りですね。リビングでテレビを見ていて急にトイレに行きたくなったら、ベランダを突っ走らなくてはなりません(苦笑)ってゆーか、窓のカギを締められたら、階段を駆け下りて駆け上がって反対側の玄関からトイレに行くんでしょうか?

 

割りと普通っぽいけど住みにくそうな間取り

割りと普通っぽいけど住みにくそうな間取り

最後の間取りは今までと比べると割りと普通っぽく見えます。ただ、冷静に見ると、これってちょっとどうなのかなというところもあります。

たとえばキッチン。おそらくキッチンスペースの幅は4m以上あると思うんですね。つまり、キッチンに立つと左右方向への移動がかなり長くなるわけです。一方で食器棚を置くスペースは背面(窓側)にはないので、壁側に食器棚を並べることになります。そうすると、さらにキッチンでの動線が長くなってしまいます。

また、壁がほとんどなく、広い空間を手に入れられる一方で、家具をどのように置いたら良いかが悩ましいところです。キチッと間仕切ってしまうところがもっとあっても良かったんじゃないかと思いますね。

 

ニコイチの間取りはどれも、先日のMUJI×URのリノベーションよりも大胆に壁のスクラップ&ビルドをしているとは言え、やはり古い団地のリノベーションはかなり難しそうです。いろいろネガティブなことも言いましたけど、「住めば都」ですから、住まい手が上手に間取りを活かせば心地よく暮らすことは十分可能だと思います。

個人的には、プロが仕立てたニコイチの間取りをお手本に、スケルトンで入居者に開放してくれても面白いんじゃないかと思うんですけどね。というか、採算性を考えれば、むしろそのほうが合理的だし、入居希望者にとってもメリットが大きいと思うのですけど、そういうのはニコイチじゃなくてイマイチなんですかねー?(笑)

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