本の収納って難しいですよね。本はズラッと並べて見やすい状態で収納したいものですが、そうすると壁面がどんどん書棚で埋め尽くされてしまいます。幸い、本は奥行が浅いので、廊下に薄型の書棚を並べて収納することもできますけど、そうすると廊下が狭くなって日々狭苦しさを感じながら生活しなくてはならなくなってしまいます。
スライド書棚を使えば本を前後に並べることができるので、書棚が壁面を占領するスペースを2/3程度にすることもできます。しかし、安物の書棚はスライド収納部が倒れてくる危険性があるのでオススメできません。
スライド書棚の代わりにオススメするとすれば、いわゆる「段違い棚」です。棚板が前後で2枚に分かれていて、棚板の高さ位置を工夫すれば後ろに並べた本もチラッと見えるというものですね。
※この記事は2017年11月3日時点の情報に基づいています
アイリスオーヤマ・ブックシェルフBKSW-1860/1875
本が収まっていないと分かりにくいのですが、こちらが段違い棚です。写真を見ていただくと、棚板が手前側と奥側に分割していることが分かっていただけると思います。
こちらはアイリスオーヤマの新商品で「ブックシェルフBKSW-1860/1875」という商品です。段違い棚はあまりメジャーとは言えず、一昔前はカタログ通販でしか買えませんでした。今はニトリでも「エスタンテ」という段違い書棚が買えますけどね。
それでも段違い書棚で組立式というのは珍しいです。木製では山善が発売している「前後段違いオープンラックTCOR-1890」くらいではないかと思います。
カラボ2階建て状態という構造が特殊
私はまだこの新商品を見ていないのですけれど、この書棚はよく見ると左右の側板に継ぎ目があります。側板の上半分と下半分が継ぎ合わせられた構造になっているのです。
一般的な書棚では下箱の上に上箱を積み重ねた構造のものがあります。しかしその場合は少なくとも下箱の上に上箱の地板もしくは側板が乗る構造です。今回の新商品のように側板の上に側板が乗る構造というのは見たことがありません。
このような構造としているのはおそらく、側板の長さを半分にすることで輸送効率を高め、板のカットの効率や材料の歩留まりも効率良くさせるためだと考えられます。それでも十分な耐久性を確保できれば良いんでしょうけど、この場合はちょっとどうなんだろうなーと思ってしまいますね。
ちなみに、こちらの段違い棚は60cm幅の「BKSW-1860」と75cm幅の「BKSW-1875」があります。75cm幅は中央に帆立がありますが、60cm幅には帆立がなく、余計に耐久性の面で不安があります。
アイリスオーヤマ・スライドブックシェルフBKS-1890S
同じシリーズには「スライドブックシェルフBKS-1890S」という商品もあります。いわゆるスライド書棚ですね。
冒頭でも申し上げました通り、基本的に安物のスライド書棚は危険です。おまけに組立家具、さらにカラーボックス2階建てと言える珍妙な構造。これは死んでもオススメできません。
アイリスオーヤマ・ブックシェルフBKS-1812/BKS-1890
今回のシリーズには段違い棚ではない「ブックシェルフBKS-1812/BKS-1890」という商品もあります。幅120cmの「BKS-1812」と幅90cmの「BKS-1890」の2サイズが用意されています。
こちらもカラーボックス2階建て構造ではありますが、帆立の枚数が多いのでグラつきの可能性は少ないでしょうか。組立家具ですので大きさの割りには値頃感もあって悪くないのではないかと思います。
今回のアイリスオーヤマの新商品は、一見するとどこにでもあるような組立式の書棚ばかりです。しかしながら、いずれもカラーボックス2階建て状態と言える非常に奇妙な構造となっています。
果たして、安かろう悪かろうの商品なのか、はたまた意外とイケてる商品なのか。また実物を見ることができましたら、追ってレビューしたいと思います。
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