前回は和気産業にお邪魔したお話をしましたが、今回はその続きで新商品の「Walist(ウォリスト)」を紹介したいと思います。
上の写真はウォリストを使ってDIYした実例です。この壁面収納家具は、主に2×4材(ツーバイフォー材)と1×4材(ワンバイフォー材)を使って作られており、その継ぎ目などに使われているのがウォリストという金具なのです。
※この記事は2017年1月21日時点の情報に基づいています
和気産業・ウォリスト
もうひとつピンと来ない方が多いと思いますので、順を追って詳しく説明していきましょう。
まず、2×4材というのは、断面が2インチ×4インチの角材です。1×4材は1インチ×4インチということですね。ウッドデッキを作るときに使われるなど、DIYでは割りとメジャーな木材ですが、本来は2×4住宅で柱や筋交いに使われる建築用材です。
2×4材や1×4材がDIYに使われることが多いのは、頑丈なのに安いからです。長さが180cmほどでも300円くらいで買うことができます。それでいて、家の柱に使われるくらいですから、かなり頑丈です。
そこで登場するのがウォリストです。先ほども申しました通り、2×4材は建築用材ですから、柱や筋交いとして使うための金具はありますが、たとえば上写真のような使い方をする金具はありませんでした。
上写真は1×4材を3本並べて棚板とし、2×4材を3本並べて側板とし、それらを繋ぎ合わせているのです。従来からあるL字金具や平金具でもできないことはないですけど、日本の金具はインチ刻みで作られていないので寸法が合いません。どうしても継ぎ接ぎで不恰好になってしまうため、ここでウォリストを使う意味があるわけです。
ディアウォールやラブリコとは基本コンセプトが違う!
2×4材を使うDIYパーツということで、ウォリストはどうしてもディアウォール(若井産業)やラブリコ(平安伸銅工業)と比べられがちだそうです。
確かに、ウォリストにも上写真のような突っぱりジャッキがあります。しかし、ウォリストは基本的に2×4材や1×4材を束ねて板にするDIY金具なのです。そのラインナップのひとつに突っぱりジャッキがあるだけで、2×4材を1本のまま立てて使うディアウォールやラブリコとは基本コンセプトがまったく違うんですね。
実際、和気産業のモデルルームの中には、ウォリストを使って作られたワゴンや机や椅子などもあります。これは2×4材を束ねて板状にできるウォリストだからこそできる芸当です。
ウォリストを使わなくても、従来からある金具で同じようなものを作ることはできます。ですが前述の通り、どうしても見た目が不恰好になりがちですし、そもそも理想的な大きさの金具を見つけてくるのが大変です。
また、そもそも金具を使わなくても、2×4材を長い木ネジで貫いて接合することだってできます。しかしその場合は、インパクトドライバーを使ってかなり上手にやらないと、2×4材が割れてしまう場合があります。
ですので、2×4材を使ってDIYをする場合は、ウォリストはDIY初心者はもちろん、DIYが得意な人も楽に作ることができるのでオススメです。ウォリストの登場により、2×4材や1×4材を使ったDIYに、ますます注目が集まるのではないかと思います。
コメント