わたくし収納マンの新居の建築をお願いしたアキュラホームでは、2021年5月から「住宅の燃費表示制度」というものをスタートさせています。これは住宅を建てる際に建築費だけでなく月々の光熱費もあらかじめシミュレーションして提示するというもので、住宅業界において日本初の取り組みだそうです。
ガソリン価格が高騰する中、自動車を購入するときは事前に燃費くらいはチェックしますよね。自動車メーカーももちろん燃費を表示しているわけですが、ハウスメーカーで光熱費を表示しているということはありません。アキュラホームはそこに疑問を感じ、住宅の燃費表示制度を開始したということだと思います。
我が家は2019年に契約したので、住宅の燃費表示制度の対象ではありません。設計段階で水道光熱費がどれくらいになるか調べたりもしましたが、あまり参考になるデータは見つけられませんでした。
水道光熱費は住宅の広さだけではなく、構造、設備、世帯人数、住む地域などによっても違います。なので、我が家の場合はあくまで一例にすぎませんが、賃貸ハイツから二世帯一戸建てに引越した場合に水道光熱費がどれくらい変化したかをシェアしたいと思います。
※この記事は2021年8月2日時点の情報に基づいています(2023年7月13日一部更新)
引越しに伴う住宅環境の変化
旧居 | 新居 | ||
---|---|---|---|
住宅 | 所有形態 | 賃貸 | 自己所有 |
構造 | 鉄骨パネル工法 集合住宅 | 木造在来工法 一戸建て | |
ハウスメーカー | 積水ハウス | アキュラホーム | |
築年月 | 1998年11月 | 2020年2月 | |
ソーラーパネル | なし | あり(3.15kW) | |
間取り | 3DK | 5LDKS+2DKS+S | |
床面積 | 62.16平米 | 213.66平米 | |
住所 | 大阪府河内長野市 | 大阪府河内長野市 | |
家族 | 世帯数 | 1世帯 | 2世帯 |
居住人数 | 4人 | 5人 | |
空調 機器 |
エアコン | 2台 | 9台 |
石油ファンヒーター | 1台 | 2台 | |
セラミックファンヒーター | 0台 | 1台 |
まず、どういう条件の水道光熱費の比較なのかを簡単に説明しておきたいと思います。
単純に賃貸ハイツから一戸建てに引越しをしたというわけではなくて、私と妻、そして子供2人に加え、私の母も一緒に住むかたちの二世帯住宅となりました。そのため、居住人数は4人から5人に増えています。
キッチンや風呂といった水回りは共用ではなく、それぞれ2つずつあります。新居の間取りは5LDKS+2DKS+Sという見慣れない表現となっていますが、これはつまり5LDKとウォークインクローゼット、2DKとウォークインクローゼット、さらに共用の土間収納という状態を表しています。床面積は約62平米から約214平米に、約3.4倍になりました。
エアコンは子世帯6台+親世帯3台の計9台に。冬期は子世帯で石油ファンヒーター2台、親世帯でセラミックファンヒーター1台を使用しています。なお、今回は灯油代は計算していませんが、新居は気密性が高いということもあって灯油の使用量は格段に減っています。一方で、親世帯のセラミックファンヒーターは1日あたり6時間使うと、これだけで1ヶ月の電気代は5千円以上も掛かる計算です。
なお、新居には3.15kWのソーラーパネルを屋根に設置していますが、オール電化ではなくガス給湯器併用で、蓄電池は使用していません。また、築後10年間は売電をする予定です。
電気代
それでは、電気代から見てまいりましょう。上のグラフは新居で二世帯同居を開始してから1年間毎月の電気代と、それまで賃貸ハイツに4人家族で住んでいたときの最後の2年間の毎月の電気代の平均を比較したものです。
オレンジ色の線は新居で買っている電気代と3.1kWのソーラーパネルの売電収入の差額を示しています。発電分をまったく使わない場合、売電収入は毎月1万円近くになります(入居直前=春期のデータに基づく)。
二世帯同居の新居の電気料金の月平均は14,621円、売電と相殺した場合は10,619円。ただし、今年1~2月は電気料金が高騰したので通常よりも上振れしている可能性があります。
一方、賃貸ハイツに住んでいた最後の2年間の毎月平均は8,176円でした。つまり、新居では約79%増加、売電収入を考慮しても約30%増加した計算です。
床面積が約244%増加、居住人数が25%増加、おまけに従来は私の事務所を別に借りていたことを考えると、まあこんなものかなという感じがします。
ガス代
ガス代は新居では月平均6,901円、賃貸では同5,831円となりました。つまり、約18%増加した計算です。居住人数が25%増、キッチンも風呂も2つずつということを考えると、それほど増えた感じはしません。
上のグラフを見ると、10月から2月にかけて、つまり冬の間しかガス代が増えていないことが分かります。以前の住まいでは浴槽に湯を張らず、シャワーだけで済ますことが多かったので、それが影響していると考えられます。
また、以前の住まいでは食洗機を分岐水栓の給湯側に接続していたため、無駄にガスを使っていた可能性があります。給湯器が古かったので、燃焼効率が良くなかった可能性も考えられます。
上下水道代
上下水道代は2ヶ月毎の請求ですが、新居では月平均にして8,537円、賃貸では同じく5,525円となりました。つまり、約55%増加した計算です。
これはやはり二世帯住宅になってキッチンも風呂も2つずつとなったうえに、私の事務所の分も含まれていることが影響しているのだと思います。
以上の通り、ガス代の負担は思ったほど増えなかったものの、床面積が広くなったことで照明の分などで毎月5千円前後も電気代が増え、さらに冬期はセラミックファンヒーターの電気代がエグいと感じます。エアコンは2台から9台に増えましたが、夏期も冬期も影響は微々たるもののようです。
今後は冬期のセラミックファンヒーターの使用を控え、同時に日中のソーラー発電を活用するべくオイルヒーターを導入することを検討しています。
上下水道代は月平均で約3千円の負担増。もっとも、これは二世帯になり、私の事務所も一緒になったことで、仕方ないかなと思います。
新居に引越してからの1年間は水道光熱費についてあまりシビアに考えていませんでしたが、こうしてデータを分析してみるといろんなことが分かるものですね。11年目以降は売電もできなくなるので、しっかりと対策していきたいと思います。
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