私自身は引出しはあまりご丁寧に仕切る必要はないと考えています。引出しは小物をポンと放り込んでしまえばスッキリ見えるという手軽さがメリットだからです。一生懸命に仕切ったところで身の回りのモノの種類や量は絶えず変化しますから、そこに注力しても結果として無駄な努力になってしまう可能性が大きいと考えられます。
他方で、クライアント宅ではいかに効率良く引出しを仕切るかというのが腕の見せ所でした。100均のプラ箱などを駆使しても、手間が掛かってしまっては時間制のサービス料金ゆえにクライアントの負担を増やしてしまいます。ですから、材料代を抑えることも大事ですが、パパっと手間なく仕切る必要があったのです。
そんなわけで、自在に長さを変えることができる仕切り板があればと考えたことは一度や二度ではありません。でも技術の進化というのはすごいもので、まさしく伸縮自在な仕切り板が登場しました。ありがたいことにその商品を試す機会に恵まれたので、今回はそのレビューをお届けしたいと思います。
伸縮式引出し仕切り板2個セット
こちらが今回ご提供いただいた「伸縮式引出し仕切り板2個セット」です。中国製で、「EXPANDABLE DRAWER DIVIDER」と書かれています。価格は税込1,980円(2021/03/01現在)。
サイズが全然違った(苦笑)
中身はこんな感じ。取扱説明書などは一切なく、ビニール袋に包まれた商品だけです。
サイズを確認してみて驚きました。商品ページに記載されていたのと全然違ったからです(苦笑)商品ページでは幅は最小27.5cm、最大43.5cm、高さ10cmとなっていますが、こちらは最小38.0cm、最大53.0cm(※実際には最小375~最大537mm)、高さは同じで10cmです。
今回たまたま間違って発送してきたのか、商品ページの表記が間違っているのかは定かではありません。
突っ張り棒に近い構造
サイズが間違っていたのは残念ですが、この伸縮式仕切り板の構造は良くできていると思います。
まず、(1)上部のツマミを上に引き上げ、(2)引出しの内寸に合わせて仕切り板を引き出します。最後に(3)ツマミを押し下げると自動的に5mmほど伸びて引出しの内側を突っ張っることで固定されるのです。
仕切り板の両端には厚み3mmほどのクッションが付いていて、滑り止めの役目を果たします。
377mmだと固定できない
まずは寝室のローチェストで試してみました。
仕切り板の長さが375mmに対し、引出しの奥行内寸は377mm。大丈夫だと思ったのですが、突っ張ろうと思うと380mmからになるのでダメでした。突っ張らずにそのまま使うと、ご覧の通り固定されずすぐに動いてしまいます。
商品そのもののサイズは375~537mmですが、引出しの対応サイズは380~530mmであることにご注意ください。
PPチェストの縦仕切りは厳しいか
続いて、ウォークインクローゼットの天馬「フィッツユニット」で試してみました。
奥行(縦)方向に仕切ると、前板と仕切り板の接地面が少なくて簡単に動いてしまいます。フィッツユニットに限らず、ポリプロピレン製のチェストは前板の内側がフラットではないことが多いので、この仕切り板で縦に仕切るのは厳しいのではないかと思います。
横方向の仕切りならOK
幅(横)方向でも試してみたところ、思ったよりもシッカリと仕切り板を固定することができました。引出し内箱を左右に押し広げてしまって開閉がスムーズでなくなることを懸念したのですが、この点も問題ありませんでした。
ただ、ほとんどのポリプロピレン製の引出式衣装ケースは幅40cm程度なので、この仕切り板のサイズでは大きすぎることが多いと思います。
システムキッチンには最適かも
ほかに使えそうなところがないかと物色したところ、システムキッチンの引出しが目に留まりました。幅(横)方向は長すぎて無理ですが、奥行(縦)方向にはちょうど良い感じ。PPチェストと違って引出し前板の内側もフラットなのでシッカリと固定できます。
重い鍋が当たると仕切り板がズレてしまう可能性はあるものの、引出しの開閉の度に鍋が動くのは前後方向ですから、縦仕切りであれば問題ないでしょう。
以上の通り、サイズが合っていて、引出しの内側がフラットなら、この仕切り板はシッカリと固定できることが分かりました。強く押すとズレてしまうものの、引出しを壊してしまわない程度の適度な張力だと思います。
一方で、予定していたサイズと違うものが届いたことは残念です。商品ページに記載されている通り27.5~43.5cmのものなら寝室のローチェストのほか洗面化粧台の引出しも仕切れたからです。
なお、まったく同じと思われる商品は楽天市場の他のショップやamazonでも販売されているので、そちらを試してみるのも良いのではないでしょうか。
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