前回は押入れほどの奥行の階段下収納や廊下の物入れの収納の仕方について紹介しました。
でも階段下収納って、押入れよりももっと奥行が深いことってありますよね。実質的な間口は80cm前後しかないのに、奥行は120~165cmくらいあったりします。しかも、手前側は成人男性が立てるくらいの高さがあるものの奥側は90cmくらいに低くなっていたりします。
そんなウナギの寝床のような収納スペースはどんな風に収納すれば良いのでしょうか、今回はその方法を紹介したいと思います。
奥行が深くて奥側の天井が低い階段下収納
それほど特殊ではないのですが、階段下収納の奥行が120~165cm程度もある状況を見たことがないという人にはイメージがしにくいかもしれません。だいたい上図のような感じになっていることが多いんですけど、より正確に言うと、階段下収納の天井は階段下を覆うように傾斜天井になっています。
多くの人が「奥行90cm弱の置しれでも使いにくいのに、こんなに奥行が深いとどうやって使えば良いの!?」と思ってしまうのも当然のことでしょう。実際、私でも明確な答えを出すのは難しいです。
こういう場合は立体的に見ていると戸惑ってしまうので、こういう場合は平面的に捉えたほうが分かりやすいです。
奥行の深い階段下収納を平面的に見ると…
奥行の深い階段下収納を平面的に見ると上図のようになります。図の下側が扉側、上が奥側ですね。収納スペースの幅は90cm弱ありますが、間口は扉の影になる部分もあってだいたい75cm前後です。奥行は120~165cmくらいで、奥半分は傾斜天井になっています。
とにかくたくさん収納しようと思うと…
ほとんどの家庭用品は奥行が40cm以下ですので、奥から順番にモノを詰め込んでいくと、上図のように最大4列に分けて収納することになります。
手前3列はキャスター付きのスチールラックにして、一番奥の4列目のモノを取ろうと思ったら、手前から順番に出していくことになります。このように収納した場合、たくさんモノを収納できますが、とにかく出し入れが大変です。階段周りにスペースの余裕がないことが多いので、一番奥のモノを出す際には3台のキャスター付きスチールラックを置く場所に困ります。また、階段下収納の間口が狭いので、幅60cm程度のキャスター付きスチールラックを使う必要があります。
決して間違った収納方法とは言えませんが、使用頻度をかなり厳格に管理しておく必要があります。一番奥の4列目はまったく使わないモノ、3列目はごくまれに使うモノ、2列目はたまに使うモノ、一番手前の1列目によく使うモノを置くのが良いでしょう、
使い勝手を考えればウォークイン式
前述の収納方法はモノをたくさん収めることができますが、やや非現実的です。奥のモノを取り出すのがあまりにも大変だからです。
それ以外の方法として考えられるのが、上図のようなウォークイン式にするという方法です。通路幅を最低45cm確保すると、棚の奥行は30~40cm程度になります。この方法であれば、コーナー部分を除いてはほとんどすべてのモノにダイレクトに手が届きます。
ただしデメリットもあります。前述の方法では1畳弱のスペースをすべて収納スペースとして活かすことができましたが、ウォークイン式では実質半分程度しか収納スペースとして活かすことができません。
なお、上図の2番目の棚の前にキャスター付きのスチールラックを置くという方法も考えられます。その方法は前述の方法とウォークイン式の折衷案という感じですので、メリットも半減、デメリットも半減という感じです。
ちなみに、前回の廊下などの物入れでは壁面にフックを取り付けてフロアモップなどを吊るす方法を紹介しましたが、ウォークイン式の場合はあまりオススメできません。ついついモノを掛けすぎて、ウォークインしてモノを出し入れする際にイラッとすることが増えるからです。
押入れ以上に奥行が深い収納スペースは、たくさん収めることを第一に考えると出し入れがしにくくなり、出し入れのしやすさを第一に考えるとたくさんは収められなくなります。しかし、このことはどんな収納スペースでも言えることです。整理タンスの引出しでもギュウギュウに詰め込めば洋服の出し入れが大変になりますし、ゆったり収納すればたくさんは収まりません。
奥行の深い階段下収納を片づけるのはなかなか難しいですが、階段下収納以上に収納というものは奥が深いのですね。
コメント