「リビングで子供のオモチャを片づけるのにはどんな収納家具を買えば良いんですか?」と聞かれることがよくあります。様々な選択肢が考えられるものの、まずハッキリ言えることは3段カラーボックスはやめておいたほうが良いということです。
オモチャ収納に求められる3条件
その理由を説明する前に、リビングに子供のオモチャを収納するための家具に求められる3条件について説明しましょう。
- 安全であること
- フレキシブルに対応できること
- 子供が自分で出し入れできること
まず第一に、安全であることが大切です。これは言うまでもありませんが、案外、無視されていることが多いと感じることがあります。しばしば子供は大人の予測しないようなことをします。棚に足を掛けてよじ登って収納家具が倒れたり、片方の手を引出に入れたまま片方の手で引出を閉めようとして泣き叫ぶこともあります。100%安全というのは無理ですが、そういうことはあらかじめ想定しておくことが大切です。
次に、フレキシブルに対応できること。子供の成長とともに遊ぶオモチャの種類や大きさは変わります。そういった状況の変化に対応できることが大切です。棚板が動かせる、組み替えができる、移動がしやすい収納家具が理想的と言えます。また、ずっと使うわけではないので、捨てても惜しくない程度のものにしておくというのも良いでしょう。
最後の3つ目は、子供が自分で出し入れできるということです。ついつい、「オモチャを片づけなさい!」と怒ってしまいがちですが、そうなってしまうのはそもそも子供が自分で片づけにくい状況になっていることがとても多いのです。子供は大人ほど力がありませんし、器用に手先を動かすこともできません。なのに大人はついつい、カラーボックスに専用のインナーボックスを収め、そこにオモチャを片づけるように子供に指示したりします。しかし、子供はオモチャをいっぱい詰め込んで重くなったインナーボックスを持ち上げてカラーボックスに収めることが難しいのです。
オモチャ収納にカラーボックスが向かない理由
というわけで前述の「リビングにオモチャを片づけるのに3段カラーボックスはやめておいたほうが良い理由」はもうお分かりですね。カラーボックスに細かいオモチャを片づけようとすればピッタリサイズのインナーボックスを使うことになり、子供が自分で出し入れするのは難しくなります。また、逆に大きなオモチャを片づけようとすると、カラーボックスの1段には収められなかったり収めにくくなります。大人でも十分に活用するのが難しいカラーボックスを子供に使わせようとするのは無理があるのです。
無印良品のパイン材ユニットシェルフがgood
では、どんな収納家具を使えば良いかというと、棚板が可動式になったオープンラックです。棚板の高さを細かく設定できるイケアの「ivar(イーヴァル)」やドウシシャ「ルミナスラック」も良いですけど、私のオススメは無印良品のパイン材ユニットシェルフです。
なぜ無印良品のパイン材ユニットシェルフがリビングにオモチャを収納するのに最適なのかをこれから説明したいと思います。
UV塗装されているので安全でキズがつきにくい
無印良品のパイン材ユニットシェルフの棚板はUV塗装が施されているので子供が手を怪我する心配がほとんどありません。また、オモチャをぶつけてもキズが付きにくいです。
UV塗装とはUV(=紫外線)を照射して表面を硬化させた塗装のことで、テーブルやデスクの天板に使われる塗装です。コストの掛かる塗装方法のため、棚板に使われることはほとんどありません。主材であるパイン材そのものはあまり硬い木とは言えないですが、この塗装方法を採用することにより、木の質感を得つつ、しっかり実用性が考えられていると言えます。
イケアのivar(イーヴァル)は無塗装なので、木の表面が荒れていると手先を怪我する可能性があります。またキズや汚れが付きやすい上に、ホコリが付きやすいため掃除がしにくくなります。ドウシシャのルミナスラックはスチール製でしかもクリアコーティングされているのでキズが付く可能性はまずないですが、リビングに置くことや子供に触れさせるものということを考えると、やはり無印良品のパイン材ユニットシェルフのほうが木のぬくもりが感じられて良いかと思います。
棚板可動式で連結や組み替えも可能
イケアのイーヴァルやドウシシャのルミナスラックのほうが細かく棚板の高さを調整できるので実用的ですが、無印良品のパイン材ユニットシェルフも大まかながら棚板の高さを変えることができるので、オモチャや絵本の大きさに合わせて収納することができます。
また、2台以上を横に並べて連結したり、パーツを追加するなどして組み替えて使用することもできます。この点もイケアのイーヴァルやドウシシャのルミナスラックも同等もしくはそれ以上に実用的ですが、無印良品のパイン材ユニットシェルフも十分な実用性を持っていると言えます。
子供が成長してオモチャをあまり必要としなくなれば、ランドセルラックとして使うこともできますし、子供のモノ以外を乗せてもまったく問題なく使うことができます。無印良品のパイン材ユニットシェルフは機能的な面だけでなくデザイン的にもフレキシブルに使いやすいのです。
ゆったり収納できるので子供が自分で出し入れしやすい
前述の通り、無印良品のパイン材ユニットシェルフはイケアのイーヴァルやドウシシャのルミナスラックほど細かく棚板の高さを調整できません。しかし逆に言うと自然とゆったりと収めるかたちになるので、子供にとってはモノを出し入れしやすいと言えます。
また、3段カラーボックスは縦置きで使用した場合に1段の幅が40cmほど、横置きにした場合に30cm弱ほどになります。絵本だったらちょうど良いこともあると思いますが、オモチャの場合は何を入れても中途半端になりがちです。無印良品のパイン材ユニットシェルフは各種サイズありますがいずれも3段カラーボックスよりも幅が広くなるので、子供のオモチャをゆったりと収めやすいのです。
3段カラーボックスはコスト面で圧倒的な強みがある一方で、子供にとっての使いやすさという面で難しいところがあります。また、イケアのイーヴァルやドウシシャのルミナスラックも良い収納家具なのですが、子供に使わせることを第一に考えると総合得点では無印良品のパイン材ユニットシェルフが少し上回るかなと個人的には思います。
ちなみに無印良品にはスチールユニットシェルフやステンレスユニットシェルフもあります。機能的にはいずれも似ており、またパイン材ユニットシェルフよりもさらに実用的と言えます。リビングのインテリアとの兼ね合いで選んでいただければ良いのではないでしょうか。
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