私のオフィスではKEYUCA(ケユカ)のダストボックス「arrots(アロッツ)」を使っています。フタが左右に別れて開くので上部にスペースを必要とせず、カウンターの下などに収めやすいのがメリットです。
こういう両開きのフタを備えたゴミ箱は以前は珍しかったのですが、近年は類似品が増えてきました。今年7月には無印良品も参入。今さらながらご紹介の上、競合商品と比較してみたいと思います。
※この記事は2024年9月19日時点の情報に基づいています
無印良品・ペダル式ダストボックス 両開きフタ付き
無印良品では最近、ファイルボックスなどの定番商品を再生ポリプロピレン入りに切り替えていっていますが、7月に発売された「再生ポリプロピレン入り ペダル式ダストボックス 両開きフタ付き」は既存商品をリニューアルしたものではなく、まったく新しい商品です。ペダル式ダストボックスの販売は2015年以来、両開きフタ仕様は無印良品初となります。
取扱説明書を見ると「SMILE CORP(R)」のロゴがあることから、(株)スマイルが製造元と思われます。スマイルは1995年に西友の子会社と合併して今に至ることから、同じく西友から独立した良品計画とは長い付き合いなのかもしれません。
ラインナップ
袋サイズ | サイズ(mm)※ | 税込価格 | |
---|---|---|---|
小 | 20/30L | 225×410×375 | 3,490円 |
大 | 45L | 260×410×500 | 3,990円 |
※ペダル除く奥行 ※価格は直営店の場合(以下同)
ペダル式ダストボックス両開きフタ付きは小と大の2サイズ展開です。奥行はユニットシェルフとほぼ同じ410mmに統一し、個室で使うのに十分な20~30リットルサイズと、大容量の45リットルサイズをラインナップしています。いずれも日本製です。
袋止めはスチール製
袋止めは亜鉛メッキを施したスチールワイヤーです。2分別できる構造になっています。
小さな後輪キャスター付き
後ろ側にはキャスターと言うよりもコロに近い感じの小さな車輪が付いています。
ケユカ・両開きダストボックス
袋サイズ | サイズ(mm) | 税込価格 | |
---|---|---|---|
SS/3.6 | 手提げ袋S | 175×230×220 | 2,189円 |
S/7.6 | 手提げ袋M | 185×300×290 | 3,190円 |
M/15.2 | 20L | 205×380×370 | 3,850円 |
L/27 | 30L | 220×410×500 | 4,620円 |
LL/42 | 45L | 265×420×607 | 5,280円 |
Push/19 | 20L | 220×365×430 | 4,290円 |
両開きタイプのダストボックスは2016年発売のケユカのarrots(アロッツ)が先発だと思います。なお、どういうわけか2024年7月からarrotsという商品名の使用を控えて「KEYUCA両開きダストボックス」としています。
当初はLサイズのみでしたが、現在はSSからLLまで5サイズ展開となっています。ペダル式に加え、指でボタンを押して開けるPushタイプもあります。
SS、S、Mは中国製、LとLLは日本製、Pushはベトナム製となっています。LとLLはホワイトとブラックの2色展開です。
袋留めはスチールと樹脂が混在
中国製のSS、S、M、日本製のLLの袋留めは、クロームメッキを施したスチールワイヤーでできており、LLは多分別が可能な構造になっています。日本製のLは上写真の通り多分別可能なポリプロピレン製、ベトナム製のPushはこれとは構造が異なるもののポリプロピレン製で、いずれも2分別が可能です。
LとLLはキャスター付き
LとLLは熱可塑性エラストマーで覆われた大型のキャスターが後方に2つ付いています。それ以外のサイズはキャスターが付いていません。ただし、Pushは別売の自在キャスターを取り付けることができます。
総じて、ケユカの両開きダストボックスは無印良品よりもサイズバリエーションが多いものの、同等の容量で比べると外寸が大きく、価格も高いです。ただ、ゴミを3分別以上にしたい場合はケユカのほうが使い勝手が良いかもしれません。
リス・SOLOWペダルオープンツイン
袋サイズ | サイズ(mm) | 税込価格 | |
---|---|---|---|
20L | 20L | 220×360×380 | 3,080円 |
35L | 45L | 220×425×480 | 3,630円 |
45L | 45L | 270×425×480 | 4,290円 |
リスの「SOLOW(ソロウ)ペダルオープンツイン」は2021年2月の発売です。20L、35L、45Lの3サイズ展開で、ホワイト、ブラック、グレーの3色展開となっています。なお、35Lは対応する袋サイズが45Lとなっていますが、これは45L相当のゴミが入るという意味ではなく、一般的に35Lサイズのゴミ袋は少ないため45Lサイズを使ってくださいという意味だと解釈します。
いずれも日本製。なお、13Lの片開きタイプもありますが、これについてはケユカと同様、今回は無印良品の両開きタイプと比較のため除外しています。
袋止めは樹脂製2分別
袋止めはケユカのPushに近い形状で、ポリプロピレンでできており最大2分別が可能です。
ちなみに、無印良品もケユカもペダルとフタを繋ぐリンクというパーツはスチールでできていますが、リスはすべてポリプロピレン製です。廃棄時に分別しやすい一方、耐久性や操作のスムーズさという点ではどうなんでしょうね。
双輪状のキャスター付き
後ろ側には双輪のようになったコロが4つ付いています。
リスのソロウと無印良品を比較すると、価格は同程度。違いは袋止めとリンクの材質のほか、リスなら35Lと45Lで高さが揃う、3色から選ぶことができるといった点でしょうか。
アスベル・エバン両開きペダルペール
袋サイズ | サイズ(mm) | 税込価格 | |
---|---|---|---|
30L | 30L | 226×435×486 | 2,798円 |
40L | 40L | 276×435×486 | 2,998円 |
アスベルの「EBAN(エバン)両開きペダルペール」(棚下で使えるペダル式ゴミ箱)は2023年の発売。サイズバリエーションは2サイズで、幅と高さが統一されているのが特徴と言えます。カラーはホワイトとブラックの2色展開で、日本製です。
袋止めは樹脂製で分別不可
袋止めはシンプルな四角形のポリプロピレン製で、分別することは想定していないようです。これを潔いと取るか、使い勝手が悪いと取るかはニーズ次第でしょう。
一方で、今回比較したダストボックスの中で唯一、エバンだけがフタを閉めたときに一部が重なり合って臭い漏れを防ぎやすい構造になっています。これはちょっと魅力です。
大型キャスター付き
後方には大型で双輪状のキャスターが付いています。ホワイトでもブラックのキャスターが付いていることに個人的には拒否感がありますが、汚れる可能性を考慮してのことなのかもしれません。
なお、エバンもソロウと同様、袋止めもリンク(ロッド)も含めて全てポリプロピレンでできています。
無印良品と比較すると、エバンは価格は少し安く、30Lと40Lで奥行も高さも揃い、ブラック色も選べるというところがメリットとなり得るでしょう。一方で、45リットルの容量がない、分別できない、オール樹脂製という点がマイナス評価となる可能性があります。
という感じで、無印良品のペダル式ダストボックス両開きフタ付きを紹介したうえで、ケユカ、リス、アスベルの同等商品と比較してみました。
現時点で最後発というだけあって、無印良品のものは良くできていると思います。機能的に優れているというわけではありませんが、ニーズの多いサイズに絞り、価格も決して割高ではありません。日本製かつ分別可能なスチール製の袋止めという点でビビビッと来る人は多いんじゃないでしょうか。
それに比べると、ケユカは価格が高いと感じます。また、サイズによって製造国や仕様などが異なるという点も分かりにくいです。
リスとアスベルは割りと似ています。ただし、アスベルのほうが割り切って価格重視にした感じです。とは言え、価格差は僅かです。
そんなわけで、どれが優れているというわけではなく、色の好みや微妙なサイズの違いで選ぶものが変わってくることが多いんじゃないでしょうか。
コメント