我が家が目指したのは「マンションのような一戸建て」でした

当ブログは広告を掲載しています。詳細はこちら

収納マンの新居の外観

早いもので、新居に引越してから3ヶ月以上が経ちました。新型コロナウィルスの影響で一部まだ手直し工事が終わっていませんが、おかげさまで快適にステイホームしております。

この家は私がこれまで収納スタイルコーディネーターとして培った経験の集大成です。かねてから「自分で設計した家を建てることができたらいつ死んでも良い」と思ってきたのがようやく実現したのです。

しかし、まだ死ねません(苦笑)どうしてこんな賃貸ハイツみたいな外観になっちゃったのか、そして、これから求められるであろう住まいの方向性について、私が世に知らしめることが使命だと考えています。

 

目指したのは「マンションのような一戸建て」

私はこれまで何度もマンションのモデルルームで収納のセミナーをさせていただきました。すると、そこでは販売会社の方から「マンションはどうしても収納が少ないことが敬遠されるので、そのデメリットを感じさせないような方向性の話をお願いします」というようなことをよく言われるんですね。

でも私はまったくそんなことは思ってないのです。むしろ、収納しやすいのは一戸建てよりもマンションだと思っています。その最大の理由は、基本的にワンフロアなので部屋間の移動がしやすく、一言で言うと片づけやすいからです。

ここでマンションと一戸建て、それぞれのメリットとデメリットを整理してみましょう。

マンションのメリットとデメリット

マンション・イメージ

  • 一般的にワンフロアでの生活(階段の上り下りがない)
  • 一般的に駅が近いなど利便性が良い立地
  • 庭の手入れの必要がない
  • セキュリティ面で安心感がある
  • 資産として流動性がある
  • 収納スペースを増やすのは難しい
  • 一戸建てに比べるとリフォームの自由度が低い
  • 駐車場から玄関までが遠い
  • 管理費や駐車場代が必要
  • 将来的な修繕や建て替えが不透明

一戸建てのメリットとデメリット

分譲住宅・イメージ

  • 収納スペースを広く確保しやすい
  • 屋外物置などの設置も可能
  • 敷地内に駐車場を確保できる
  • 管理費や駐車場代などが不要
  • 修繕や建て替えが自由にできる
  • 平屋以外は階段を上り下りする必要が生じる
  • 一般的にマンションに比べて立地が不便
  • 庭の手入れが必要
  • セキュリティ面では日々注意が必要
  • 資産としての流動性が低い

人それぞれ思うところは違うでしょうけど、私はそれぞれのメリットとデメリットを以上のように考えました。

一言で言うと、マンションのほうが楽なんです。階段の上り下りの必要がないので「2階まで持って上がるのが面倒だなー」なんて思う必要がありません。収納スペースを工面するのは難しいかもしれませんが、モノの量を絞り込めば十分やりくりできるはずです。

また、マンションによってはいつでもゴミを捨てられて便利。駐車場まで遠いのはちょっと面倒ですが、駅近の場合は買い物が便利でストックの必要性が少ないですし、ネットショップで買えば玄関まで届けてもらえるので駐車場からの距離はあまり重要ではありません。

庭木の手入れや敷地周りの掃除も不要。管理費さえ払えばちゃんとやってくれます。また、高層階なら玄関扉さえしっかり施錠しておけば、防犯面でさほど不安はありません。

一方で、私がマンションにデメリットを感じるのは、将来的な修繕や建て替えです。良識のある住民ばかりで管理組合もシッカリ機能していれば問題ないのでしょうけど、あまりルールが厳しいのもイヤですし、そもそも他人任せにできるものでもありません。

そういうことを考えると、賃貸マンションに住んでいるのがもっとも暮らしやすく、修繕や建て替えの心配もありません。しかしながら、ずっと家賃を払い続けるのは大変だし、隠居後に建て替えで追い出されても困ります。それで、マンションのような一戸建て、つまりマンションのメリットを一戸建てに取り入れた家を建てたいと思ったのです。

収納マン邸の特徴

  • ワンフロアでの生活(1階:親世帯、2階:子世帯)
  • 地元では割りと利便性が良い立地
  • 庭の手入れの必要がない
  • 泥棒に狙われる心配がない外観と構造

収納マンの新居は一般的な一戸建てのメリットはそのままに、上記の通りマンション同等のメリットを手に入れました。

まず、1階を親世帯、2階を子世帯の二世帯住宅とすることで、基本的にワンフロアの生活を実現しています。これは二世帯住宅だからこそできたことですが、平屋でも実現可能ですし、間取りさえ工夫すれば2階建てでも基本的にワンフロアに近い生活は可能だと思います。ただし、一般的に土地に限りがある都市部は難しいでしょう。

あと、立地についてはさておき、庭木は1本も植えていないので手入れの必要がありません。子供のころから実家で芝刈りを手伝ったり、植木屋を呼んで年に何十万円も支払っていたことを考えると、もう植木に労力やお金を掛けたくないんです(苦笑)緑に触れたければサイクリングに出掛けたほうが楽しいですし、杉や桧なら庭に植えなくても広大な所有林にたくさん植えているのでそれで十分です。

そして、賃貸ハイツのような外観。実家は立派すぎて何度も泥棒に入られましたが、この外観ならまず泥棒は狙ってきません(笑)塀などもないので泥棒が入ろうとしても丸見えですし、死角には防犯カメラを設置しています。そもそも、私は普段からキャッシュレスなので泥棒に盗られるものなどありません。

この外観はセキュリティ面だけでなくコストを抑えるのにも役立っています。門扉や塀、植木や庭石がないことはもちろん、窓が少ないのもセキュリティとコストを両立するメリットに繋がっているわけですね。

実家へのアンチテーゼ

収納マンの実家の吹き抜け

私の新居は実家に対するアンチテーゼという側面もあります。いや、すべて真逆のことをやったと言っても差し支えないでしょう。

前述した通り、実家にはかなり広い庭があり、維持管理にかなりの手間と費用を要します。家の中も玄関の吹き抜けのシャンデリアを清掃するのにかなり費用が掛かりました。間取りは応接間と大広間が中心でプライベートエリアが少なく、私は物置の隅で勉強せざるを得ませんでした。実家は鉄筋コンクリート造なので、解体費用も相当なものだと思います。

時代が違うと言えばその通りですが、今となってはこんなのは間違っていると思うんです。子供の頃の私は、庭で遊んだら芝生が傷むと言って親に怒られ、庭の手入れを手伝わされ、地上げ屋に脅され、本当に散々でした。だからとにかく手間の掛からない家、30~50年後にはクシャッと潰せる家が良かったのです。

 

私がちょっと極端なことを言っていることは重々承知しています。また、私の母なんて「トイレが1畳では狭い」とか「駐車場は4台は必要」とか言うんですから、同じことを経験していても必ずしも同じ結論に達するとは限らないことも分かります。

しかし一方で、広い家に住んだばかりに収納が難しくなってしまって「マンションのほうが良かった!」と言う人は決して珍しくありません。そして、一戸建てを建てるからと言って妙に見栄えに偏らせて住み心地を疎かにしてしまう人が多いのも事実です。

これからの日本、不安はあちこちに転がっています。目いっぱいローンを組んで見栄えの良い家を建て、老後は庭をいじって過ごすという時代ではなくなっていくと思います。

それよりも家事が楽な間取りの家を低予算で建て、共働きでもストレスなく日常を過ごし、休みの日は庭のメンテナンスに追われるよりも近場に旅行に行くほうがストレスがなくて良くないですか?

「マンションのような一戸建て」はまさにそういう暮らしの提案です。

続編

新築一戸建ての間取りをマンションみたいにしたら驚くほど合理的だった件
収納マンの新居の間取りはマンションでよく見られるものに似ています。合理的すぎて面白味に欠けると思う人もいるでしょうが、各部屋から水回りへ最短距離で移動できるほか、トイレや洗面所に窓を設ける必要がなくコスト低減にも役立ちます。

関連記事

外構業者も驚く簡単設置!マスプロの防犯カメラ「WHC7M2」
マスプロの防犯カメラ「WHC7M2」を設置しました。コストコで販売中の防犯カメラと違って映像を受信するためのケーブルが不要で、モニターも別に用意する必要がありません。スマホでも見れますし、一般的な木造住宅で運用するなら十分すぎるほどのスペックだと思います。
収納マン邸の洋服収納を大公開!LDKに面したWCLとドライルームが鍵
収納マンの新居の洋服収納を披露します。最大のポイントはリビングダイニングに面したウォークインクローゼットとドライルームと言えるでしょう。洋服はオールシーズン&家族全員分をWCLにまとめて収納。そのほぼ真向かいにあるドライルームは部屋干しはもちろん、取り入れた洗濯物を隠しておくにも最適です。
新居の引き渡し完了!残念ながら完成建物見学会は新型ウィルスで中止に
アキュラホームで建てた収納マンの新居の引き渡しが完了しました。残念ながら完成建物見学会は新型コロナウィルスの影響で中止になってしまったので、こちらで内部の様子をご紹介したいと思います。
404 NOT FOUND | New!収納教える.コム
収納マンこと、TVチャンピオン収納ダメ主婦しつけ王 芝谷浩のブログ。部屋別・モノ別収納法、オススメ収納グッズ・家具、主夫の家事にまつわる話などを紹介します。

コメント

  1. ぽんぽこ より:

    収納マンさん、庭付きの豪邸(昔で鉄筋コンクリート)育ちだから、むしろ、潔くいらないもの排除できたのかも。。私、平家育ち、マンション暮らし経て、吹き抜けのある階段への憧れが強く、、今は、まだ階段上り下りできますが、身内で階段落下して肋骨折った人もいるので、もっと年とったら、マンション暮らしへの移動ありだなーと思っています。

    時間やお金にゆとりがあって、自分もマメで、ガーデニング好きで、手入れの行き届いた樹木のある庭キープできれば、それはそれでいいでしょうが、無理な場合は、庭、特に樹木は無いほうが楽だろうなと思います。植物の根とか凄いですよね、知人は、隣家の落ち葉で雨樋詰まったし、、壁面緑化ビル見てると、メンテ大丈夫かなと心配になります。。

    私、収納マンさんの著書(捨てずに片付く9ステップ)に、「私の仕事は家の敷地の外から始まります」と書いてあるの読んで、キャッ!と赤面してしまいました。枯れた木のある植木鉢とか裏庭に放置していたので。。
    当初家を建てたときは、シンボルツリー以外に、狭いツツジの植え込みもあったのですが、手入れが大変で、植え込み引き抜いて、白砂利にしてしまいました。以後、何もしなくていいので、楽です。
    シンボルツリーは、落葉樹なので、近隣に落ち葉が舞う時は、掃き掃除しなくてはいけないのですが、今、考えると、これも無しでも良かったかもしれないですね。

    都内にある海外の人気リゾートホテルが、ロビーを禅ガーデン風にしてて、煌びやかな照明や生け花がなく、不謹慎ですが、あ、これ、照明器具や掃除や花の手入れの手間かからなくて、ローコストかもと勝手に思いましたが、禅ガーデン、シンプルでなかなかいいなーと思っています。

    • 収納マン より:

      ぽんぽこさま

      私の著書を読んで下さっていたのですね!ありがとうございます^^

      玄関は家の顔と言いますが、それで言うと我が家は能面。
      最初は大きめの植木鉢くらい置こうかと思ってましたが、周囲の草を抜いたり道路向かいから飛んでくる葉っぱの掃除だけでも面倒なので、もう何も置かないことにしました^^;

      誤解のないように申しますと、本当は毎日植木の手入れをできる人に憧れるんです。
      コンクリートの駐車場よりは四季折々の草木が眺める庭のほうが理想的なんです。

      でも残念ながらそんな余裕がないし、それ以前に一度机に向かったらずーっと机に向かい、一歩玄関を出るとチャリや車で走ってしまう性格なので、庭をいじる自信がないだけなんです。
      ちょうど、ペットは飼いたいけど最期まで看る自信がないから飼わないというのに似ていると思います。
      動物大好きなので本当は何か飼いたいんですけどね^^;

      ともあれ、我が家の場合は色々と極端かもしれませんが、良くも悪くも先例となればと思っています。
      理屈はともかく、実際にやってみて分かることというのも多いですからね。
      今後もそういうところをお伝えして参りたいと思います^^