「IKEA Place」より使いやすい!「RoomCo AR/カリモクAR」試してみた

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前回はIKEAの家具配置AR(拡張現実)アプリ「IKEA Place」を紹介しました。従来のカタログアプリの付属機能よりは格段に良くなっているとは言え、いまいち使えない感じがしたというのも正直なところです。

ただこれは、決してIKEAのARアプリがIKEAの家具同様に欠陥品だというわけではありません。問題はIKEAではなく、まだまだAR技術は発展途上にあるのだと考えました。

ところが、同じく家具の配置をARでシミュレーションできる「RoomCo AR」を試してみて、ちょっと考え方が変わりました。

 

3Dインテリアシミュレーションアプリ「RoomCo AR」

3Dインテリアシミュレーションアプリ「RoomCo AR」

※RoomCo AR iOS版スクリーンショット(以下同)

3Dインテリアシミュレーションアプリ「RoomCo AR」を知ったのは、このアプリがカリモクの家具に対応したのがきっかけです。カリモク家具ではこれを「カリモクAR」として紹介していますが、ベースは「RoomCo AR」であり、カリモク家具以外のメーカーや販売店の家具もこのアプリでARシミュレーション可能です。

カリモク家具以外では、無印良品、IDEE、KEYUCA、unico、モモナチュラル、フランフラン、IDC大塚家具、リビングハウス、ディノスなどのアイテムが収録されています。

2021/05/28追記:現在ではさらに対応ブランドが増えて、ニトリ、島忠ホームズ、カインズ、アクメファニチャー、ジャーナルスタンダードファニチャーなども対応しています。

なお、「RoomCo AR」の対応端末は基本的にARKitに対応しているiOS11がインストールされたiPhoneおよびiPadです。これは「IKEA Place」同様ですね。Android端末を含むその他の端末で使用する場合は、ARマーカーを印刷して床に置く必要があります。

収録アイテム数は4千点以上!

アイテム数は4千以上!

「RoomCo AR」の収録アイテム数は4千点以上(2017/10/19現在)となっており、「IKEA Place」の2千点以上と比較しても膨大です。

もちろん、かたや単一ブランド、かたや複数ブランドですので、それを以って優劣があるとは言えません。しかしながら狭い日本の住宅にマッチしたサイズの家具が豊富な「RoomCo AR」のほうが選び甲斐があるというというのも正直なところです。

 

「RoomCo AR」には学習机もあり

「RoomCo AR」には学習机もあり

「RoomCo AR」にはカリモクの家具がたくさん収録されており、学習机や収納家具もあります。学習机は主だったところではカリモク家具のボナシェルタとユーティリティプラス、無印良品のパイン材デスクやオーク無垢材デスクくらいですが、サイズ感を確認するには十分と言えるでしょう。

ちなみに、無印良品の各種ユニットシェルフのシミュレーションもOKです。

 

サイズ等でスクリーニングできる!

サイズ等でスクリーニングできる!

「RoomCo AR」が「IKEA Place」よりも素晴らしいと感じたのは、価格、サイズ、部屋で、スクリーニング可能ということです。

もともと日本の住宅に適したサイズバリエーションが豊富なだけでも安心感があるのに、希望のサイズを絞り込んでより現実的なシミュレーションができるというのは便利ですし、メーカーや販売店としても売上に直結しやすいのではないかと思います。

 

「RoomCo AR」の使い方

家具を配置する

家具を配置する

「RoomCo AR」の使い方はシンプルです。画面右下のアイコンをタッチして家具のリストから選びます。

写真も簡単に撮れる

写真も簡単に撮れる

ARで家具を配置した様子を撮影するには、左上のボタンをタッチするだけでOK。「IKEA Place」のように二度手間を経なくとも自動的にカメラロールに写真が保存されます。

 

我が家のリビングにソファを設置してみた

我が家のリビングにソファを設置してみた

では早速、「RoomCo AR」を試してみましょう。前回同様に、我が家のリビングにソファを設置してみました。

すると、おおっ!なんか良い感じです!サイズ感にほとんど違和感がありません。やっぱりIKEAのは欠陥品だったのでしょうか?

実際よりも小さく表示されることも

ただし、このように実際よりも小さく表示されることもあります。

逆に大きすぎたり床から浮いてしまったりすることも

逆に、大きすぎたり、床から浮いて見えてしまうようなこともあります。

家具をタッチすれば位置の修正などが可能

でもそんなときは、家具をタッチすることで位置の修正が可能です。上写真のように家具を選択状態にすれば、上下させたり回転させることが可能です。

この画面では他にも家具を削除したり、商品名やスペックを確認したり、張地や塗装色を変更することもできます。

張地や塗装色の変更も可能

もちろん対応アイテムしか張地や塗装色の変更はできませんが、サイズ感だけでなく質感も簡単にシミュレーションできるのはとても便利です。

ソファの張地を変えてみた

こちらはちょっとサイズ感が狂ってしまいましたが、このように張地を変更すると部屋の雰囲気も随分と変わります。

横向きでも使用可能

「RoomCo AR」がかなり使えると分かって面白くなり、ソファとテーブルをどかして本気でシミュレーションしてみました。

実際よりも少し小さくなっているような気がしますが、概ね良い感じです。

ちなみに、「IKEA Place」が基本的に縦使いなのでここまで「RoomCo AR」もiPhoneを縦で使っていましたが、「RoomCo AR」は横向きでもOKだということに気づきました。「IKEA Place」も横向きで撮影可能なものの、家具を選ぶときなどは基本的に縦スクロールのみです。

「RoomCo AR」のほうが操作がスムーズ

いったん家具を設置してから修正するほうが楽

「IKEA Place」と「RoomCo AR」は基本的な操作の流れは同じです。床を認識して、家具を選び、必要であれば位置を調整して、撮影という流れ。でも、「RoomCo AR」のほうが操作がスムーズというか、ユーザビリティーが高いと感じます。

「RoomCo AR」は「IKEA Place」のように床の再認識をする必要がありません。家具を設置する度に再認識されるからで、その動作も割りと早いです。「IKEA Place」の場合は最初に床を認識する必要があり、しかもなかなか認識してくれないことが多く、家具を配置してから違和感を感じたら改めて再認識を繰り返す必要があります。

なお、「RoomCo AR」の場合は家具を配置する際に上写真のような画面となり、ここで位置の調整や回転をおこなうのですが、この状態ではスムーズに調整できないことが多いため、いったん家具を配置してから調整をしたほうがスムーズです。

 

「IKEA Place」と「RoomCo AR」の比較まとめ

いずれのARアプリも家具が実際よりも小さく表示されることがあり、まだまだAR技術は発展途上なのだと思わされます。しかしながら、「RoomCo AR」のほうがその頻度が少なく、割りとストレスなくARシミュレーションを楽しむことができます。

また、「RoomCo AR」は狭い日本の住宅に適した家具が豊富で、しかもサイズ等でスクリーニングができ、張地などの変更もできるため、収録された家具を買う買わないにかかわらずインテリアシミュレーションを試すことができて便利です。

さらに、「RoomCo AR」のほうが操作性が良く、ユーザビリティーがよく考えられていると感じました。

 

ちなみに「RoomCo AR」を開発したのはリビングスタイルという会社で、以前に紹介した「シマホAR」も同社の開発によるものです。「シマホAR」はまったく使い物になりませんでしたけど、随分と進化したものですねー。

ともあれ「RoomCo AR」、実に良いです。さすがカリモク家具が導入するだけのことはありますね!

「RoomCo AR」を開発した(株)リビングスタイルは2020年6月に破産手続きを開始し、現在はオープンリソース(株)が事業を承継しています。

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この記事を書いた人

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