私が収納アドバイザーとして活動を始めた当時、お米の収納場所と言えば「ハイザー」というのが当たり前でした。
赤ちゃんがお米を出してしまって困るとか、虫が湧いたので使っていないとか、ハイザーにまつわるご相談は少なくありませんでした。ちなみに、ハイザーはフジコーポレーションというメーカーの登録商標で、現在も製造販売されています。
しかし、そこから徐々に状況が変わってきました。引出し式のシステムキッチンが普及してきたことで、カタログ通販を中心にシンク下に収納可能な米びつや、私のようなズボラ者にピッタリな「袋のまま米びつ」が登場。冷蔵庫に収納しやすいペットボトルを使った軽量キャップや、スリムワゴンタイプの米びつも登場しました。
一方で、機能的には多様になったものの、デザイン性はあまり改善が進みませんでした。ホーローの米びつが流行った時期もありましたけど、あくまでデザイン主体で機能性は二の次という感じでした。
※この記事は2018年5月1日時点の情報に基づいています
山崎実業・シンク下米びつTOWER
そこをブレークスルーしたのが山崎実業です。「シンク下米びつTOWER」はシンプルでスタイリッシュなデザインでありながら、機能的にもよく考えられています。
お米は約5kg収納可能で、カラーはホワイトとブラックの2色です。
お米ごっそりライン
「シンク下米びつTOWER」の底には奇妙な溝が付いているのですが、これは付属の計量カップを使って最後までお米をすくいやすくするためです。その名の通り、お米をごっそりすくえるというわけですね。
パッキン付きのフタで密閉可能
また、フタはパッキン付きで密閉が可能となっています。フタは透明なのでお米の量が分かりやすいというメリットもあります。
ただし、フタはABS樹脂製で、同じくABS樹脂製の本体に留める部分が小さいので、ちょっと閉めにくいうえに、壊れやすいような気もします。
さらに難癖をつけると、本体の引手が片側のみとなっており、左方向へのサイドオープンとなるため、引出し内の右側に置いた場合は使いにくく感じるはずです。また、シンク下の引出しに収めることを考えると、どうしてフロントオープンにしなかったんだろうと思うところもあります。
ちなみに、「シンク下米びつTOWER」の発売より前に、まったく同じ形の「シンク下米びつPLATE」が発売されています。こちらは本体がポリスチレン樹脂(スチロール樹脂)なのでABS樹脂よりも割れやすいことから、その点では改良されていると思います。
山崎実業・袋ごと米びつTOWER
「袋ごと米びつTOWER」は「シンク下米びつTOWER」同様に約5kgのお米を収納できます。しかし、こちらのほうが縦長で、お米ごっそりラインもありません。
米袋ごと収納可能
その代わりに、こちらは米袋ごと収納可能となっています。というか、米袋ごと収納するから、お米ごっそりラインは必要ないというわけですね。
なお、こちらは「シンク下米びつTOWER」と異なり両側に持ち手が付いているので、フタの開く方向を気にする必要はありません。
また、こちらもホワイトとブラックの2色です。
我が家では米袋のまま保管しているので、買うとしたら「袋ごと米びつTOWER」のほうかなと思います。でも、きっと数年のうちにフタが壊れてしまって、ただのゴミ箱のようになってしまうのは明らかです。また、最後のほうは米袋のままのほうがお米が出しやすいので、結局、米袋のままのほうが使い勝手が良いのかなと思ったりします(苦笑)
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