男前インテリアの流行以降、実用的でタフな収納グッズが家庭内でも普通に使われるようになりました。リスの「トランクカーゴ」などはその典型と言えましょう。
トランクカーゴなどは実用性や耐久性の面で優れているだけでなく、合理的でシンプルなデザインも魅力です。家庭用品にありがちな力の抜けるようなデザインじゃなくて、筋肉質で逞しい雰囲気が漂います。
今回ご紹介する商品もまさにそれ。メードインジャパンの伝統的なスチール製の工具箱です。
東洋スチール・2段式工具箱 ST-350
今回ご紹介するのは東洋スチールの「2段式工具箱 ST-350」です。箱をご覧いただければ分かる通り、本当にガチの工具箱。エモいです。
東洋スチールはモノづくりの町・東大阪市に本社を置くメーカーです。1969年に世界で初めて一枚の鋼板を継ぎ目のない「深絞り技術」を用いてスチール製のツールボックスを作りました。
ST-350は1枚の鋼板を曲げて箱状にしているわけではありませんが、まるでプラスチックの成型品のようにシームレスな仕上がりになっています。
マットブラックをチョイス
ST-350は9色のカラーバリエーションから選ぶことができるのですが、今回はマットブラックをチョイスしました。たぶん粉体樹脂塗装で、ザラッとした手触りがいかにもアイアンという感じです。実測で約2.3kgあり、ズシリと重みを感じます。
思わずニヤけるほどカッコイイ
ST-350は男の道具という感じで、どこから見ても惚れ惚れするほどカッコイイです。従来からあるブルーやレッド、シルバーの工具箱も良いですが、マットブラックはインテリアとして魅力的ですね。
こんな風に開きます
2段式工具箱ということで、上写真のように開きます。一般的な2段式工具箱と同様の構造ですね。
フタは軽い力で開きますが、上段は本体をしっかり押さえながら両手で扱わないと開くことができません。もっとも、これはマット塗装の影響かもしれませんし、何度も開閉しているうちに馴染んでくる可能性もあると思います。
上段は仕切り板付き
上段には細かい部品などを収納しやすいように、スチール製の仕切り板が付いています。片側につき4枚ずつで、使わないときは端に寄せておくこともできます。
およそ6.5cm刻みでスリット(溝)が入っているので、シッカリと仕切り板を固定することが可能です。
フタはどちらが上になってもOK
こちらの2段式工具箱のフタは上端が重なり合うようになっているのですが、どちらを下にしても違和感なく閉じられるようになっています。
些細なことと思われるかもしれませんけど、仕事道具である工具箱としてはとても重要なことです。無用な手間を掛ける煩わしさがありません。
ロゴがカッコイイ
ST-350は底面以外のすべての面にロゴや品番などが浮き彫りになっていてカッコイイです。家庭用品でメーカーのロゴなどが入っていてもあまりうれしくありませんが、これは別格だと思います。
底面はこんな感じ
底面は4隅に脚のような出っ張りが設けられています。水や油との接触を少なくするためですね。
ちなみに、たまたまなのかどうか、こちらは底面に歪みがあり、テーブルの上に置くとガタガタ鳴ります。
カラーボックスに収まるサイズ
ST-350の外寸は350×160×215mm。なので、3段カラーボックスにも収まる大きさです。ただし、短辺は160mmなのでもう一つ置いて前後に並べられるくらいの奥行です。
自転車用の工具などを収納してみた
眺めてばかりいても仕方ないので、自転車用の工具などを収めてみました。内寸は33cmあるため、ペダルレンチやBBレンチ、メガネレンチなども余裕で収納できます。やっぱり工具箱ですから、工具を入れるのがもっともしっくりきます。
電源タップなどを収納してみた
電源タップなど電気関係の道具を収めても良い感じです。長尺のモノから小物まで収納できるうえ、下段は高さ10cmのモノまで入るので、とても使い勝手が良いと思います。
インテリアとしてもカッコイイ
ST-350は武骨なデザインですが、だからこそインテリアとしてもカッコイイです。ただし、木製家具やフローリングの上で引き摺ったりぶつけたりするとキズがつくので、ちょっと気を遣います。
山崎実業towerとの比較
最後に山崎実業の「工具バッグtower(タワー)」と比較してみましょう。底面積はほぼ同じ。タワーのほうはST-350の下段と同じくらいの高さです。
カッコよさで言うとST-350のほうが勝りますが、家具や収納物をキズつける心配がないという安心感ではタワーのほうが良いと個人的には思います。タワーのほうが価格も手頃です。
というわけで、最近はインテリア性で見直されている東洋スチールの2段式工具箱ですが、個人的にはやっぱり工具や電気関連品など本来の使い方がもっともしっくりくると思います。手荒に扱っても簡単には壊れない丈夫さと、使いやすいサイズ感が魅力だからです。
逆に、部屋の中で使うとなると、家具や床をキズつけるんじゃないかと心配になります。せっかく丈夫で確かな品質のものですから、そういう不安がないところで存分にお使いいただければと思います。
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