石膏ボード壁用のウォールシェルフは棚板の上または下に支えがあるのが一般的で、文字通り取って付けた感じになりがちです。「おっ!」と思うようなものを見つけたと思ったら、だいたい木ネジでしか取り付けられなかったりするのですよねー。
今回、私が目にしたオシャレなウォールシェルフも木ネジで取り付けるタイプだと思ったら、まさかの石膏ボード壁対応。早速、試してみることにしました。
アルメタックス・ウォールシェルフ
今回ご紹介するのは、ALMETAX(アルメタックス)の「ウォールシェルフ W450 ホワイト」です。
アルミタックスは主にアルミサッシなどを扱っているアルミ建材メーカーで、フックやタオルバー、室内物干しなど、インテリア部材も豊富にラインナップしています。同じく大阪府に本社を置く同業の森田アルミ工業の年商が約13億円なのに対し、アルミタックスの年商は約83億円ですから、とても大きな会社であることが分かります。
無駄のないシンプルなデザイン
それはさておき、アルメタックスのウォールシェルフは無駄のないシンプルなデザインで、ほかの一般的な石膏ボード壁用ウォールシェルフとは一線を画します。正面から見ると1枚の板のようにしか見えないのですが、側面から見ると鋭角の三角形になっていることが分かります。
ちなみに、塗装はマットではなく半ツヤ程度なのですが、金属っぽさは感じられず、まるで樹脂を削り出したような手触りです。
すべてアルミでできている!
アルメタックスのウォールシェルフは手に持つとズシリと重さを感じるものの、見た目だけではスチールかアルミか分かりません。しかし、受け具の側面を見ると、押出成形されたアルミが切断されたものであることが分かります。
固定具はピラシェル!
質感やデザインにも惚れ惚れしましたが、衝撃的だったのが石膏ボード壁に取り付ける際に使用する固定具です。これ、和気産業の「ピラシェル ピン止め金具」じゃないですか!
こんなのを固定具に使っているウォールシェルフは初めて見ました。和気産業も大阪の会社、しかも建築金物に強い商社なので、何かしら繋がりがあるんでしょうねー。
ガイドで取り付け位置をチェック
眺めてばかりいないで、ぼちぼち取り付けていきましょう。今回は私のオフィスのミニキッチンの上に取り付けたいと思います。
まずは同封されている取付用ガイドをマスキングテープで壁に貼り、受け具と固定具を取り付ける位置を確認します。
なお、コンセントやスイッチプレートの近くに設置する場合は、電線探知機能付きの下地センサーでチェックするなどして壁内の配線をキズつけないように注意しましょう。
固定具をピンで固定する
固定具を2本のピンで仮止めしてから取付用ガイドを剥がし、残り6本のピンを刺していきます。計8本、幅450mmタイプの場合はそれを3ヶ所、合計24本のピンを刺す必要があります。
固定具に受け具をネジで取り付け
3つ並んだ固定具に受け具を合わせ、ネジで取り付けていきます。受け具側のネジ穴は幅が約35mmあるので、横方向の微調整が可能です。
受け具に本体をセット
受け具を壁に固定したら、本体(棚板)を引っ掛けます。精密に成形されているので、すっとハマります。
受け具と本体をネジで固定
最後に、受け具から本体が外れないように、下からネジで固定します。このとき、ネジを壁と平行に挿すのではなく、棚板の底面に対して垂直に挿すのがポイントです。棚板の底面が傾斜しているからですね。
ウォールシェルフの設置完了!
こうして、アルメタックスのウォールシェルフの設置が完了しました。こんな実用的なところに設置するのは申し訳ないくらいに素敵です!
すべてアルミでできているので、合板と違って電子ケトルの蒸気が当たってもまったく問題ないと思います。
ノイズレスなデザイン
アルメタックスのウォールシェルフは近くから見ても段差や継ぎ目がほとんど見えないノイズレスなデザインに仕上がっています。棚板と側面の継ぎ目が少し気になると思われるかもしれませんが、受け具と棚板の継ぎ目がほとんど感じられないことにお気付きでしょうか。
アルミだけでここまで精緻に仕上がっているというのは本当に驚きます。とてもDIYで取り付けたとは思えない質感です。
耐荷重は5kgを楽々クリア
アルメタックスのウォールシェルフは幅450mmタイプの場合、耐荷重は5kgまでとなっています。
しかし、ご覧の通り2倍の10kg相当の紙パック飲料を乗せても問題ありません。こういうオシャレ系のウォールシェルフは実用に耐えない耐荷重であることが少なくないのですが、こちらは見た目だけでなく実用性にも十分に配慮されていると思います。
コーヒー等の置き場所ができた
これまでミニキッチンの天板の上がちょっと窮屈になってしまっていたのですが、ウォールシェルフを取り付けることでシュガーポットとインスタントコーヒーの置き場所が確保できて、ゆったりと収納できるようになりました。
スペースが余ったので、ウサぴょん(ふんばるず)も飾ってみました(笑)かなり良い感じです。
余った固定具も使えそう
アルメタックスのウォールシェルフの幅450mmには固定具が4つ入っているものの、実際には3つしか使いません。つまり、ひとつ余る計算です。
※幅300mmタイプは2つ、幅600mmタイプは4つ入っており、いずれも全て使用します(余りません)。
余った固定具を見て、ふと思いました。これって光の「石膏ボード用パンチングボード止め具セット」と同じように、石膏ボード壁にネジで固定する収納グッズなどを取り付けたいときに使えるんじゃないでしょうか。しかも、光のは厚みが約13mmありますが、ピラシェルなら約10mmと薄型です。
ただし、厚みが少ない分、使用できるネジも短くなります。おまけに、皿ネジに適した形状になっています。ちなみに、付属のネジはM4×8mmです。
そんなわけで必ずしも使い勝手が良いとは言えないのですが、状況によっては便利に使える可能性があるのではないかと思った次第です。
という感じで、アルメタックスのウォールシェルフをご紹介しました。金属とDIYが好きな人は終始ニヤニヤしてしまうほど至極のアイテムだと思います。
幅450mmタイプで税込8,420円ですから、久宝金属製作所(Q-ho)の「アルミレールシェルフ450」と比較すると約2倍と高価です。しかし、Q-hoのはアンカーを使わないと石膏ボード壁に取り付けることができません。
オリジン工業(ベルク)の「スリムシェルフ W400」なら石膏ボード壁にピンで固定できて価格もアルメタックスの半値以下で済みますが、耐荷重は1.5kgしかありません。そもそも棚板はアクリルで、アルミでできているのは受け具だけです。つまり、アルメタックスのウォールシェルフは決して割高とは言えないでしょう。
むしろ、注文住宅を建てるときにオプションでウォールシェルフを発注するよりも割安だと思います。玄関やリビングなど見た目が気になる場所に取り付けるのに最適なウォールシェルフと言えるのではないでしょうか。
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