私が収納の仕事を始めた20年ほど前は、石こうボード壁に取り付けできるウォールシェルフやウォールボックスはレックが販売しているくらいで、他にはほとんどありませんでした。しかし、無印良品が「壁に付けられる家具」を発売して以降、徐々に認知されるようになっていき、現在では多種多様なものが販売されています。
そのような中、ここ1~年、下写真のようなウォールシェルフをamazonや楽天市場で見ることが増えました。
当初は価格も決して安くなく、体をぶつけると簡単に落下しかねず危ないだけで、検討するに値しないと思っていたんです。しかしながら、ここ最近は価格が下がってきましたし、取り付けが楽で良いかもしれないと思ったりするようにもなりました。
でも、売れているからと言って良いものとは限りません。ちょうど楽天プレミアムパートナー制度を通じて商品を試す機会に恵まれましたので、今回はその使い勝手や安全性などをレビューしたいと思います。
ウォールシェルフ 賃貸 3枚セット
今回ご紹介するのは「ウォールシェルフ 賃貸 3枚セット」という商品です。幅30cm、40cm、50cmの化粧棚板と、ステンレスワイヤーのブラケット、さらにそれを引っ掛けるための各種フックなどがセットになっています。
石こうボード壁用のフック、木ネジ、コンクリート壁用アンカーに加え、貼って剥がせる粘着シートも付いていることには驚きました。これで消費税&送料込みの2,980円。1つあたり千円弱ですからコスパは良いと思います。
ちなみに、棚板の角の黒い物体は保護材です。これは取り外して使います。
石こうボード壁への取り付け方
ブラケットを棚板にセット
それでは早速、取り付けてみましょう。まずはステンレスワイヤーのブラケットを棚板にセットします。
棚板の両端の手前と奥に穴があけられているので、そこにワイヤーの端を挿し込みます。
石こうボード壁用フックを取り付け
石こうボード壁に取り付ける場合は、付属のフックを使用します。
しかしながら、これはなかなか大変です。ハンマーでかなり強く叩かないと釘が刺さらず、打ち損ねると釘が曲がってしまいます。コインで押すくらいではまったく刺さりません。
よって、今回は「かけまくり」を使うことにしました。ちなみに、スルガの「壁にピン跡が残りにくいピンフック」ではフックの先が太すぎてダメでした。
調味料ポットを置くのに最適
あとはフックにブラケットを引っ掛けるだけで設置完了です。こうしてキッチンの壁面にウォールシェルフを取り付けることができました。奥行が15cmあるので、調味料ポットを置くのにちょうど良い感じです。
フックで吊り下げる構造のため、下から突き上げると落ちてしまいます。ただし、付属の補助パーツで棚板の下面を固定すればその心配は少ないと思います。もっとも、その取り付けが大変なので今回は使いませんでしたが。
洗濯機上にも便利
同様にして洗濯機の上にウォールシェルフを取り付けてみました。洗濯機の上に直接置くのと違って振動が伝わることがなく、良い感じです。
親世帯のほうで「ラブリコ トライアングルフレーム」を使ってウォールシェルフを作りましたが、こちらはフックを2ヶ所取り付けるだけですから施工が楽です。また、棚板もセットになっているので手間がないうえ、安上がりなのも魅力です。
粘着シートでの取り付け方
いわゆるシールフック仕様
今回のウォールシェルフに付属のナット付き粘着シートは、ダイソーなどでも販売されている「ナットつき シールフック」と同様のものです。鏡面でなくとも浴室の壁やキッチンパネルなど多少の凸凹面もOKで、貼り直すことも可能です。
ただし、粘着面は強力なので、古い化粧合板の場合は表面が剥がれることもあると思います。
トイレの引き戸に取り付けてみた
どこに取り付ければ便利かなと考えながら家の中を回った結果、トイレの引き戸に取り付けてみることにしました。こんな場所に取り付けるのは普通は躊躇するところですが、剥がせるシールフックタイプなら安心して試すことができます。
しかも、これなら突っ張り棚が使えないところでもOKです。また、トイレットペーパーをストックするのにちょうど良いサイズ感だと思います。
ちなみに、ナットを締めれば、多少ぶつかったくらいではブラケットが外れてしまうこともありません。
というわけで、あまり期待することなく試したウォールシェルフでしたが、思いのほか使い勝手が良かったです。一般的なウォールシェルフだと何本もピンを打ち込まなければなりませんが、こちらはその手間がなく、フックに引っ掛けるだけでOKだからです。
もっとも、付属の石膏ボード用フックはダメです。釘を打ち付けるのが難しいうえに、見た目も悪いし、針跡もかけまくりなどと比べると目立ちます。100円ショップなどで別の石膏ボード用フックを買ってくることをオススメします。
あと、ナット付きシールフックが付いているので便利です。これなら無印良品の壁に付けられる家具などが使えない場所でも問題ありません。キッチンパネルやタイルに取り付けたいときに最適でしょう。
取り付けが簡単で、コスパにも優れており、おまけに見た目もシンプル。かけまくりのスチールフックを曲げたり、シールフックのナットを締めることで、落下のリスクを減らすことも可能です。よって、これはオススメするに値すると思います。
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