賃貸住宅でも使える家具転倒防止グッズとしては、変わらず突っ張り式のものがメジャーであるものの、ここ数年は徐々に粘着式のものも普及が進んでいます。
突っ張り式はいつ頃から存在するのか定かではないものの、2000年以前からありました。耐震ジェルマットの「プロセブン」の登場が2002年頃、粘着式の大型家具用転倒防止グッズの登場は2004年頃からではないかと思われます。
私も以前から気にはなっていたのですが、本当に壁紙を損傷することがないか不安で、クライアント宅でも積極的に勧めることはなく、自宅でも今まで使うことがありませんでした。
しかしながら普及が進んでいる以上、不勉強のまま放置しておくのもよろしくないと考え、売れ筋の3商品を取り寄せて試してみることにしました。
※この記事は2017年4月7日時点の情報に基づいています
売れ筋の家具用耐震グッズ3商品を比較
上写真が粘着式耐震ストッパーの売れ筋3商品で、左からサンワサプライ「耐震ストッパーT型 QL-59」、北川工業「スーパータックフィット TF-M」、サンワサプライ「耐震ストッパー QL-78」です。
これら3商品を実際に使ってみて比較するわけですが、説明が長くなるので、まずはサンワサプライの「耐震ストッパー QL-78」から試した結果をご報告したいと思います。
サンワサプライ・耐震ストッパーQL-78
こちらが粘着式耐震ストッパーで一番売れていると思われる、サンワサプライの「耐震ストッパーQL-78」です。サンワサプライの取扱いですが、不二ラテックスの「不動王 L型固定式 FFT-001」とまったく同じ商品のようです。
他2商品よりもボリューム感のある外観
サンワサプライの「耐震ストッパー QL-78」はL字型のプラスチックの部品に分厚いスポンジが貼り付けられており、かなりボリューム感があります。この分厚いスポンジが揺れを吸収するのですね。
粘着面は布ガムテープのような質感
サンワサプライの「耐震ストッパー QL-78」の粘着面は布ガムテープのような感じです。結構強力そうで、本当に壁紙に貼り付けても大丈夫なのかと心配になってしまいます。
まずは家具の天板に貼り付け
「耐震ストッパー QL-78」を取り付ける前に、家具を少し手前に出す必要があります。そして、まずは家具の天板に貼り付けます。
続いて壁に貼り付け
続いて、家具を壁側に寄せて壁側に貼り付けて設置完了。手順は簡単ですが、家具を動かすのがちょっと大変です。
ちなみに、「耐震ストッパー QL-78」は家具の天板だけでなく側面に取り付けることも可能ですが、同様に家具を動かす必要があります。
粘着力は意外と弱い
布ガムテープのような粘着面でかなり強力に貼り付くと思っていましたが、壁と粘着面の間に指を挿し込むと簡単に剥がせる状態でした。24時間程度放置すれば定着するのかもしれませんが、特にそのような記載はなし。おそらくは弱い粘着力でも広い粘着面とすることで、面で支える仕組みなのでしょう。
なお、「耐震ストッパー QL-78」は震度7対応となっており、1組(2個)使用で総重量150kgの家具の転倒防止に役立つとされています。耐用年数は8年。日本製。
QL-78のメリットとデメリット
- 壁紙の損傷は少なさそう
- 分厚いスポンジで揺れを吸収
- 見た目が無骨
- 家具を動かすのが大変
というわけで、とりあえずサンワサプライの「耐震ストッパー QL-78」を試した結果をご報告しました。次回は北川工業の「スーパータックフィット TF-M」のレビューをお届けします!
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