空き家となった実家の片づけの続報です。細かい不要品は概ね搬出できたので、残すは大型家具。粗大ゴミに出せば済む話ですが、活かせば資源ですから、とりあえずジモティーを通じて引き取ってくれる方を募ることにしました。
これまでもジモティーを使ったことはあったので、たわいもないことだと思っていたんです。ところが、1~2つ出品するのと大量出品するのとではまったく事情が違いました。
というわけで、今回得た教訓を基に、実家の片づけに伴う不要品の処分にジモティーを利用するメリットとデメリットを紹介したいと思います。
※この記事は2021年7月22日時点の情報に基づいています
デメリット
問い合わせが殺到
「メルカリはすぐに捌けるけれどジモティーは結構時間が掛かる」というのは私の認識でした。メルカリは宅配便で送るのが基本でターゲットは日本全国なのに対し、ジモティーは直接手渡しが基本でターゲットが限られるからです。
今回出品した大型家具は、私が生まれる前のモノから最低でも10年以上経っているモノがほとんどで、とても値段をつけられたシロモノではありません。そこで、サッサと処分したいと思って、説明文は簡潔に、金額はほぼすべて0円にしました。
ところが、予想に反して、わずか1時間ほどで引取り希望者が殺到してしまいました。こうなると厄介で、返事を書いている間に次から次へと引取り希望者からの問い合わせが来てしまいます。
面白いことに、3000円くらいで買えるスチールラックやポリプロピレン製チェストが人気なんですね。逆に、1万円でも売れそうなファックス台やサイドボードに問い合わせがまったく入らなかったりします。
このことから得た教訓は、「0円出品は避けるべき」ということ。10円でも100円でも値段をつけて、それで購入希望者が現れなかったら0円にするくらいのほうが良いと思います。
拭き掃除などが面倒
大型家具を捨てるときは搬出が大変ですし、ゴミシールも必要になります。その点、ジモティーで引き取り手が現れれば助かるわけですが、一方でキレイに拭いて気持ち良く引き取ってもらえるようにする必要があります。
これが思いのほか大変。たとえば着物箪笥の場合は引出しを全部外し、手前に少し移動させて背面を拭いたりする必要もあります。また、引き取り手がいなければ捨てれば良いと考えていると、引き取り手が現れるたびに拭き掃除をする準備時間が必要になります。
そのたびに、「あー、やっぱり普通に捨てたほうが楽だった―」と半泣きになるわけですね(苦笑)
説明文を読んでいない人が多い
ジモティーで問い合わせに対応していてもっともストレスを感じるのが「説明文を読んでいない人が多い」ということです。
「平日の日中のお引き取りをお願いします」と書いてあるのに、「いつでも引き取りに行きます!」と言っていた人が、いざ日時を決めるときになって「土日でもいいっすか?」とか言って来るんですよ(苦笑)
「車がないので持ってきてもらえませんか?」という図々しい人もいたり。「成約済みのため新規のお問い合わせはご遠慮ください」と一番最初に書いてあるのに、問い合わせしてきたり。
基本的にほとんどの人は腰が低くて丁寧なのですが、そうでない方も中にはいらっしゃるようです。
約束の時間に来ない人も
約束の時刻から1時間を過ぎても現れないので帰宅したところ、しばらくして「今から行きます!」と連絡してきた方もいました。また、実家から数百メートル離れたところから「場所が分からない」と連絡して来て、走って迎えに行かなければならなかったこともありました。
住宅地なので分かりにくいということもあるでしょうけど、そうでなくとも待ち合わせ場所に現れない、もしくは時間通りに来ないということが、ジモティーではとても多いように思います。これが結構ドッと疲れるんですよねー。
メリット
粗大ゴミの処分費用が浮く
一方で、これだけ大変な思いをしてもメリットはたくさんあります。まず、捨てれば粗大ゴミにしかならないモノも引き取ってもらえば少なくともゴミシール代が助かります。
今までのところ、ゴミシールがだいたい50枚くらいは節約できたと思います。私の地元では粗大ゴミのシールは1枚あたり500円なので、500円×50枚で25,000円くらいは節約できた計算です。
ちなみに、0円ではなく値段をつけて売却できたものもあります。ジモティーならワンストップで0円から有料まで処分できるのもメリットだと思います。
エアコン撤去も無料
夏場なら古いウィンドファンでも引き取り手が現れるかもしれないと思って出品したところ、「エアコンの取外しと引取りも無料でしますよ」と提案してくれた方がいました。正直、そこまでは考えていなかったので、とても助かりました。
最近また銅とクズ鉄の値段が上がってきているのと、コロナ禍で家電量販店が営業休止していたためエアコンの取付工事が少ないタイミングだったので、無料で引き取っても採算が合うのだそうな。
まとめて引き取ってくれる人も
私が今回、ジモティーで不要品の引き取り手を探すにあたってもっとも期待していたのは、ゴミシールをケチることではなく、まとめて片っ端から引き取ってくれる人が現れることでした。
不要品をひとつずつ登録して、あれやこれやと問い合わせに応じて、そのたびに日程を打ち合わせるのって大変じゃないですか。だから、「ウチにはだいたいこういう感じのがありますよー」という雰囲気を感じ取ってガサーッとトラックに積んで持って帰ってくれる人がいれば良いなと思っていたんです。
そうしたら、やっぱりいるものですね。手広くボランティア活動などをされている方が、食器から掛け軸、置物、絵画、段通に至るまで、キレイサッパリ持ち帰ってくれました。
野菜などをくれた人も
私としては、一品でも多く持ち帰ってくれたらうれしいのです。あとは、できるだけトラブルなく、気持ち良く受け渡しができれば御の字。
ですが、気を遣って野菜などをくださった方もチラホラいました。ゴーヤにトマト、きゅうり、じゃがいも、玉ネギ、ブルーベリー。パンとジュースをくれた方もいます。
こういうのはやっぱり、顔が見える取引きならではでしょう。何をもらったかということよりも、気持ちがうれしいですよね。
というわけで、最後は何だか良い話みたいな感じで終わってみました(笑)ゴミになるはずだったモノが別の方に引き取ってもらえたことで、資源を有効利用できたという面でも良かったと思います。おまけに、ゴミシール代も節約できたし、搬出も手伝ってもらえました。
ですが、ジモティーで不要品をタダで引き取ってもらうという戦略は、とてもコスパが悪かったと思います。出品登録、問い合わせ対応、日程の打ち合わせ、拭き掃除、受け渡しという一連の手間は、口で言うよりもはるかに大変です。ちなみに、引き渡しのための出動回数は約1ヶ月間で20回を超えました(=平日はほぼ毎日出動・苦笑)。
それによって節約できたのはゴミシール代が25,000円ほど。あとで調べてみたら、その量の粗大ゴミを引越しゴミとして自治体指定業者に引き取ってもらったら24,000円でした。倍だったとしても48,000円で、節約できる金額に対して手間と時間とストレスが多すぎます。
一面的に見れば「捨てればゴミ、活かせば資源」というのはまさしく至言ですが、多忙を極める現代人にとってはゴミは所詮ゴミでしかありません。
おまけに、こんなに頑張っても誰も褒めてくれないんですよ(苦笑)だったら、お金で解決できることはそうしたほうが良いと思います。
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