先日、新居に引越してから初めて友人を招きました。コロナ禍でずっと自粛していたのですが、Go to イートやトラベルで出歩く人も増えているし、ここのところ地元では感染が広がっている様子がないので、そろそろいいかなということで。
ともあれ、新居に上がってもらうと誰が言うでもなく自然と見学ツアーに突入。玄関横の土間収納から寝室に至るまで全部見られてしまいました(苦笑)
収納に注目が集まったことはもちろんですが、意外と友人たちが興味を持ったのが照明です。これまで新居の照明について書くことがあまりなかったので、今回は私が新築時にダウンライトなどの照明器具の配置や光色の選び方でこだわったポイントを披露させていただきたいと思います。
ダウンライトは線or面で配置
埋込式ダウンライトなんて昔からあるのですが、一般家庭まで普及したのは割りと最近だからでしょうか。やたらと感心されました(笑)
ICによる照明配置プラン
もともとIC(インテリアコーディネーター)から提案された照明プランは以上のようなものでした。それまでも私がケチなことばかり言っていたのでかなり数を絞ってくれたんだと思います。
随分とダウンライトの数が少ないわけですが、明るさは十分確保されています。ですが私はこのプランに異を唱えました。
収納マンによる照明配置プラン
代わりに私が提案したのは上図のプランです。もともと3つだったダウンライトを5つに増やしました。
なぜかと言うと、ダウンライトというのは点ではなく線もしくは面になるように配置しないといけないのです。元々のプランと私のプランを比べてもらうと一目瞭然ですね。前者では点、点、点と配置されていたダウンライトが、後者では2本の線が繋がってL字に配置されています。
公共施設などもっと広い空間だったらより分かりやすいのですが、せいぜい20畳程度のLDKだと理屈では分かっていても線や面でダウンライトを配置するというのはなかなか難しいですね。
ちなみに、もともと100W相当だったダウンライトを60W相当に落としているのは、ダウンライトの数を増やすことで明るすぎることがないようにするためです。このあたりは完全に経験がモノを言う世界なので、私とICのやり取りは妻にはチンプンカンプンだったようです(苦笑)
照明は空間ではなく壁を照らす
空間を照らしてしまった状態
照明器具をレイアウトするときにやってしまいがちなのは、ついつい何もない空間を照らしてしまうことです。
元々のプランでは、ウォークインクローゼットの出入口の前にダウンライトが設けられていました(上図)。これがまさに空間を照らしている状態です。ウォークインクローゼットへの道案内という意味では良いのですが、本来は見せたくないウォークインクローゼットを強調してしまうのですからインテリアとしては最悪です。
壁を照らした状態
こちらがプラン変更後。壁を照らすようにダウンライトを配置した状態です。これなら相対的にウォークインクローゼットは目立ちませんし、壁に飾りをすればそれを際立たせることもできます。
同様にダウンライトを配置するときは部屋の隅などを照らすことで広く明るく見せるようにしましょう。何もない空間はいくら明るくしても意味がありません。
天井照明がすべてじゃない
一般的にリビングの照明は電球色にすることが多いです。そのほうがリラックスして寛げる雰囲気にすることができるからです。なので、元々のプランでもリビングのダウンライトは電球色でした。
しかし、私は温白色にしました。なぜなら、そのほうが読み書きがしやすいからです。これから老後を考えたときに、天井からはしっかりと照らしてくれたほうがありがたいんですよね。
一方で、それではリラックスできないということでダウンライトを調光&調色機能付きのものにするというお宅もあると思います。ですが、調光器を取り付けると結構コストが掛かるんですよ。そして何より、照明はすべて天井から照らせば良いわけではないんですね。むしろ足元から照らすほうがリラックスできます。
なかなかそこまで手が回らなくてまだやっていないのですが、ゆくゆくはテレビボードの下に電球色の照明を仕込む予定です。現状はダイニングのシーリングライトが面発光でまるでお月様のように良い感じで光を届けてくれるのでそれで満足してしまっています。
ちなみに、キッチンは昼白色のダウンライトです。よく電球色のほうが食べ物が美味しく見えると言われるのですが、料理を作るときは昼光色や昼白色のほうが味覚が鋭敏になります。ここを間違っちゃうとボーッとして美味しくない料理を作ってしまいかねません。
ダウンライトは必要最小限に
アキュラホームで家を建てる場合、標準的なダウンライトは1つあたり2~4千円台です。でも、安いからと言って多用してはいけません。取り付けや配線およびスイッチの増設で1万円くらい掛かります。
また、電球交換式ではないダウンライトが壊れたときには電気工事士を呼んで交換してもらう必要があります。つまり、ダウンライトそのものは安くても色々お金が掛かるのです。
なので、我が家は来客から見えるところ以外は極力、埋込式ダウンライトは避けて、上写真のような小型のシーリングライトを取り付けました。配線工事やスイッチプレートの設置工事は避けられませんが、壊れても自分で交換できますし、センサー付きのものを選んで取り付けることも可能です。
このように、照明って面白いんですよねー。ただ明るければ良いってわけではなくて、メリハリが必要です。予算や将来のことを考えるならなおさらです。
でも、プロでもない限り、一度設置したら簡単には変えられません。だからこそあまり天井照明ばかりに頼らずに、フロアライトなどを工夫するのが良いのです。
インテリアを考えるうえで、照明は家具やファブリックよりも重要です。これから新築やリフォームを考えている方はハウスメーカーのインテリアコーディネーターの提案を素直に受け入れるだけでなく、今回の内容も参考にしていただければと思います。
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