みんな欲しいと思っている収納の第1位はウォークインクローゼット(納戸)!

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ウォークインクローゼット・イメージ

ネットリサーチをおこなうマイボイスコムが「第3回・収納に関するインターネット調査」をおこない、調査結果を公表しました。

ぶっちゃけ、有料の調査結果はともかくとして、無料で公開されているものは目新しさに欠けるのですが、ひとつだけ興味深いデータがありました。

※この記事は2017年3月18日時点の情報に基づいています

 

「今より充実したい収納」1位はウォークインクローゼット

今より充実したい収納場所
ウォークインクローゼット・納戸 24.0
クローゼット 15.6
風呂場・脱衣場の収納 13.9
玄関の収納 12.8
キッチンの収納(食器棚以外) 12.7
押入れ 12.2
トイレの収納 12.1
洗濯機置き場の収納 10.3
壁面の収納・棚 9.9
家の外にある収納 9.1

引用:マイボイスコム

片づけが得意な人も苦手な人も、持ち家の人も賃貸の人も含めて全員を対象に、「今より充実したい収納場所」を問うたところ、「ウォークインクローゼット・納戸」が圧倒的1位となりました。これは収納のプロとしてもとても納得するところです。

ウォークインクローゼットや納戸を設けるということは、すなわち収納のオンとオフを分けるという思想です。従来の家は各部屋に少しずつ収納スペースを設ける発想でした。「使うモノを使う場所に置く」という意味では確かに間違いではありませんが、モノが分散し、管理が行き届かないというデメリットが生じます。

女性の社会進出が進んでいる世の中にあって、モノが分散しているというのは女性の家事の負担が多いと言えます。お母さん(妻)に聞かないとモノの場所が分からない、消耗品のストックが多すぎたり逆に足りなくなっていることが一目瞭然とならないからです。

ウォークインクローゼットや納戸があれば、洋服はもちろん、消耗品のストックや普段あまり使わないモノの管理が容易になります。また、仕事が忙しくてもそこにモノを放り込んでおけば、リビングなどの家族が寛ぐスペースはスッキリした状態をキープしやすくなります。

ただし、ウォークインクローゼットや納戸という名前が付いた部屋であればどんなものでも良いというわけではありません。現状ではほとんどが「なんちゃって」です。また、その位置も重要です。家全体の間取りを組み立てた「余り」のスペースに作っても意味がありません。そこは重々注意してください。

 

第3位「脱衣場」、第4位「玄関」にも注目

広い洗面脱衣所・イメージ

「今より充実したい収納場所」2位の「クローゼット」は、他の調査結果からも分かる通り、洋服の収納スペースに困っている女性が多いからでしょう。

それよりも注目すべきは、第3位の「風呂場・脱衣場の収納」、第4位の「玄関の収納」ですね。収納のプロとしても、今後、収納スペースを増やしていくべき場所だと考えているところですし、既に新築住宅ではそれらの収納スペースが増える傾向にあると感じています。

日本の住宅では脱衣場が2畳程度の正方形であることが多く、洗濯機と洗面化粧台を設置すると、あとは通路だけしか残りません。しかしこのスペースには、着替えやバスタオル、脱衣カゴ、洗剤のストックなど、置きたいモノがたくさんあります。また、毎朝、洗面化粧台を家族で奪い合いすることも多くなりがちですので、もう少し広いスペースが理想的と言えます。

玄関は日本の住宅史を紐解くと、最後に残った「土間」と言えます。一方で、土間に置きたいモノはたくさんあります。靴や傘はもちろん、レジャー用品、スポーツ用品、子供の外遊びのオモチャ、自転車、園芸用品などなど。玄関はもっと広くあるべきだと思います。

 

ウォークインクローゼットも、広い脱衣場や玄関も、従来の住宅の間取りに比べるとスペースを必要とします。しかし、逆に削れる場所もあるのです。

ウォークインクローゼットを設ければ各部屋にクローゼットは必要ありませんから、各部屋は小さくて済みます。実際、各部屋を小さくしても、置ける家具の数や寸法はほとんど変わりません。

脱衣場を広くした場合、代わりに風呂場を小さくすることで対応可能です。浴槽に浸からず、シャワーで済ますご家庭も増えていますから、そういうご家庭なら広い風呂場よりも広い洗面場のほうが良いでしょう。

玄関を広くするには、通路としてしか使えない廊下を減らすのもひとつの方法です。長い廊下があったほうが立派な家に見えるという古い考え方が現代でも残っているため、新しい家でも無駄な廊下がよく見られます。長い廊下は家事の無駄も生みます。そういう無駄を省けば広い玄関も十分確保できるでしょう。

現状、住宅を販売している会社はたくさんありますが、多くが家を「住まい」ではなく「資産」と考えています。暮らしやすいということは二の次、三の次なのです。そういうところからしっかりと見極めないと、暮らしやすい、収納しやすい家は手に入れることができません。

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この記事を書いた人

日本で初めて一般家庭向け収納&インテリア・コーディネートサービスを始めて20年の収納&インテリアのプロ。TVチャンピオン収納ダメ主婦しつけ王優勝。
安全性を第一に、コスパを重視した収納グッズ&家具選びを心掛けています。詳しいプロフィールはこちら

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コメント

  1. ゆきこ より:

    はじめて見つけ、興味深く拝見させていただきまして
    もっと早く知りたかったの連続です。

    現在建築中の家に念願のウォークインクローゼットつけてるのですが
    真四角⒋5畳…。
    どうやったら上手に使えるでしょうか…

    • 収納マン より:

      ゆきこさま

      はじめまして^^

      ゆきこさんはまさに今、マイホームを建てておられる最中なのですね!
      私はまだこれからハウスメーカーを決めるところなので先輩ですね^^

      さて、真四角の4.5畳のウォークインクローゼットということですが、パイプハンガーの取り付け方はどんな感じでしょうか?
      4.5畳なら、L字型に組むこともあれば、コの字型というかJ字型に近い感じの場合もあると思います。
      もしくは、パイプハンガースペースと押入れのように中段を設けたスペースということもあるでしょう。

      ウォークインクローゼットの中に押入れのような中段を設けて布団を収納する場合は、布団を抱えて通るためにそれなりのスペースが必要になります。
      また、広さがあればウォークインクローゼットの中で着替えるということも可能です。
      椅子やベンチを置けば、欧米のセレブのウォークインクローゼットのようにできるかもしれません♪

      4.5畳もあればステップインクローゼットと呼ぶのはふさわしくありませんけど、考え方としては下の記事が役に立つかもしれません。

      【参考】壁面収納で無駄がない!使いにくいウォークインクローゼットの収納アイディア

      何を収めて日々どんな風に使うかをイメージできれば、真四角で4.5畳のウォークインクローゼットも決して中途半端ではないと思いますよ^^