わたくし収納マンは歴史は苦手ですけど、物事のルーツをたどるのは好きです。これは法学部出身だからかなーと勝手に思っています。
法学部で学ぶ法律の各論は、私のようなバカには非常に難解でした。しかし、総論は割りとシンプルで、まず憲法というものがあり、その下に民法などの法律があるわけです。法律はどんどん新しく作られますけど、その際は必ず上位の法律や憲法と矛盾しないかを確認することになっており、そこで整合性が議論されるわけです。
大学ではそういうプロセスを学んできたため、今も物事のルーツをたどって「そもそも論」を展開するのがクセになっています。私の収納の理論もそうですし、収納グッズに関しても同様です。
※この記事は2017年3月19日時点の情報に基づいています
山善×RoomClipコラボ「おうちすっきりボックス」
そんなわけで、山善の新商品「木製オープンボックス」を初めて見たときも、私の頭の中で「そもそも論」が展開されました。これって、アイリスオーヤマの「スタックボックス扉付き」(下写真)のパクリじゃないかと思ったわけです。
山善の新商品は”山善×RoomClip企画「おうちすっきりプロジェクト」にてユーザーさんの意見を反映したアイテム”と書かれていますけど、私が島忠ホームズで見た「木製オープンボックスCSB3140D」という元々の商品は下写真の形状でした。
冒頭の写真と比べると、ユーザーの意見を反映したのは主にハンドルの形状で、ベースは山善がアイリスオーヤマの商品を元に作ったんじゃないかと思うんですよね。そう考えると、ますますパクリ疑惑が濃厚というわけです。
でも、そもそもアイリスオーヤマの「スタックボックス扉付き」は、スライドイン方式の扉を初めて採用した天馬の「プロフィックス・カバコ」(下写真)のパクリと言えるわけで。
そして、その天馬の「プロフィックス・カバコ」は、空前の大ヒットをしたカインズホームの「キャリコ」(下写真)のパクリと言えないこともないわけで。
さらにその「キャリコ」も、もともとはstacksto,(スタックストー)の「ペリカン」がオリジナルじゃないかという話なわけで。
金子みすずよろしく、「みんなパクって、みんないい」ってところでしょうか(苦笑)
個人的には、山善×RoomClipコラボの「おうちすっきりボックス」はかなりグレーじゃないかと思うんですけど、こういう経緯がありますから、法務のうるさそうなアイリスオーヤマも拳を振り上げるわけにはいかないでしょう。アイリスオーヤマは天馬の「プロフィックス・カバゾコ」をパクった「スタックボックス引出付き」も発売しちゃってますからねー。お互いにツッコミどころが多いわけです(苦笑)
ちなみに、山善のほうは棚板を追加したり、ハンドルを取り付けることで、アイリスオーヤマ製と差別化しています。ただ、ハンドルはともかくとして、内寸高さ24.5cmのところに棚板は必要ないんじゃないいかなーと思います。
そもそも、物事のルーツにウルサイ私としては、オリジナルであるペリカンなりキャリコを尊重したいところですが、ペリカンは開口部が狭くて使いにくいし、キャリコは強度が不十分なもので、使い勝手の面ではカバコのほうが圧倒的に良いと考えており、そういうところがいわゆる「キャリコまがい」が氾濫している要因かなと思っています。
そんなこんなで、頭の中で「そもそも論」を展開しながら、パクリとそうじゃないものとの線引きって難しいなーと思う今日この頃です。
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