10年以上も前になるでしょうか。カタログ通販でシンク下引出し用のゴミ箱を見つけたとき、私は「こんなのはほとんど需要がないだろう」と思っていました。
海外のキッチンでは見かけますが、日本の狭いキッチンでは鍋などの収納スペースにも事欠くくらいなので、ゴミ箱を収める余裕などありません。また、臭いを気にする方も多いですから、日本人には向かないだろうと考えていました。
しかしながら、調理器具も調味料も出しっぱなしで、システムキッチンに収めるモノが特にないというお宅もあります。そんなお宅にとってはシンク下はゴミ箱を収めるには格好の場所なのでしょう。山崎実業のtower(タワー)シリーズの「シンク下蓋付きゴミ箱」(下写真)が存在感を示しています。
ヒット商品が出れば他のメーカーから類似品が登場するのが世の常です。天馬からもソックリな商品が発売されましたよ。
※この記事は2023年1月24日時点の情報に基づいています
天馬・シンプルダストボックス
このたび天馬から発売されたのは「シンプルダストボックス」という商品です。3タイプ用意されているのですが、いずれもPP(ポリプロピレン)シートを組み立ててフタを被せる構造です。それなのに、3千円以上もします。
最初は「もっと頑丈なゴミ箱がもっと安くで買えるのに、こんなものを買う人っているの!?」と思いました。でも、よく考えたらtowerのシンク下蓋付きゴミ箱も同じ構造で、やはり3千円くらいするわけです。ほかの零細メーカーならともかく、大手の天馬なら売れる見込みは十分あります。
天馬独自のワイドオープンタイプ
しかも、天馬のシンプルダストボックスにはワイドオープンタイプ(上写真)もあります。こんな風に収納しちゃったら奥のほうが使いにくいんじゃないかと思いましたが、排水管が邪魔になる場合などはこのほうが良いのかもしれません。
グレーもあり
towerシリーズは基本的にホワイトとブラックの2色展開です。一方で、天馬のシンプルダストボックスにはホワイトとブラックに加え、グレーも用意されています。
ただし、3タイプのうち「スリムオープン35L」だけは白と黒の2色のみです。
PPシートだからサイズ調整も可能?
天馬のシンプルダストボックスは基本的にtowerのものと構造が同じです。towerのシンク下蓋付きゴミ箱はPPシートをカットすることで高さ調整ができるということですから、同じ構造である天馬のほうも同様にして高さを調整することが可能だと思われます。
シンク下と一言で言ってもスペースはマチマチなので、サイズ調整可能という点ではPPシート製であることはメリットと言えそうですね。
towerシリーズとの比較
天馬・シンプルダストボックス
商品名 | 容量 | サイズ(cm) | 税込価格 |
---|---|---|---|
ハーフオープン | 20L | 20×40×31 | 3,280円 |
ワイドオープン | 20L | 40×20×31 | 3,280円 |
スリムオープン | 35L | 20×40×50 | 4,380円 |
※価格はテンマフィッツワールドの場合
山崎実業・tower
商品名 | 容量 | サイズ(cm) | 税込価格 |
---|---|---|---|
シンク下蓋付きゴミ箱 | 22L | 19×40×35 | 2,970円 |
スリム蓋付きゴミ箱 | 35L | 19×40×54 | 3,300円 |
※価格はamazonの場合
天馬のシンプルダストボックスをtowerシリーズのものと比較すると、価格はtowerのほうが最大25%も安いです。一方で、天馬のほうが高さが低いので、シンク下に収めやすいサイズと言えるでしょう。
あと、シンク下蓋付きゴミ箱towerのほうが開口部が広く、シンプルダストボックスのほうが引出しを奥まで引き出さなくてもゴミを捨てやすい開口部の大きさと言えそうです。このあたりはニーズ次第でしょうか。
というわけで、天馬のシンプルダストボックスは山崎実業towerシリーズの商品によく似ていると感じますが、かと言って独自性がないわけではありません。状況によってはtowerシリーズよりも収まりが良いこともあると思います。
また、ホワイトとブラックの2色だけでなく、グレーもあるというのもポイントではないでしょうか。類似品とは言え、シンク下用のゴミ箱は山崎実業が特許を持っているわけでもないので、その点でもグレーだと主張しているように感じます(笑)
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