前回は木製キャリコとも言うべきアイリスオーヤマの「スタックボックス扉付き」を紹介しました。
アイリスオーヤマの「スタックボックス扉付き」は、カインズホームの「キャリコ」はもちろん天馬の「プロフィックス・カバコ」を上回るほどの秀作で、戦国時代となったこの手の商品の中で頭一つ分飛び抜けたかと思えるほどのシロモノでした。
一方で、その陰に出来の悪い姉妹商品が存在したのです。
※この記事は2015年12月16日時点の情報に基づいています(2023年8月2日一部更新)
アイリスオーヤマ・フラップボックスFLP
アイリスオーヤマの「スタックボックス扉付き」は化粧合板でできていますが、こちらの「フラップボックスFLP」はカインズのキャリコや天馬のカバコと同様にポリプロピレン樹脂でできています。つまり「スタックボックス扉付き」のほうがむしろ特殊で、フラップボックスFLPのほうがキャリコに近い商品と言うことができます。
私は最初、フラップボックスFLPはカバコの後発商品なので、てっきりカバコと同様にフラップ扉が上部にスライドインするかたちだと思っていました。しかし実際はそうではなく、このフラップ扉は手前に倒れる形状となっています。そのためフラップ扉の上の内側にマグネットキャッチが付いているのですね。
フラップボックスFLPは耐久性に不安あり
アイリスオーヤマのフラップボックスFLP-Lは耐荷重が約10kgとなっています。この数字自体はキャリコの最大約8kgと比べると大きいわけですが、天板の構造を見るからにそれほど頑丈とは思えません。また、写真で見ても既に天板の手前中央が垂れ下がっているように見え、かなり耐久性に不安を感じます。
さらにフラップ扉が手前に倒れるという構造上、天板が垂れ下がってしまうと扉の開け閉めがしにくくなりそうです。ただでさえ持ち手の形状が悪くて開けにくいのに、天板が垂れて開けにくくなってしまうとどうしようもありません。この構造はかなり致命的な欠陥です。
Sサイズの耐荷重が6kg、Mサイズが8kg、Lサイズが10kgとなっていることも不思議です。普通は幅が広くなるほど耐荷重が小さくなるはずなのですが、フラップボックスFLPの場合はまったく逆です。
ワイドチェストの上に乗せて使えるのはメリット
アイリスオーヤマのフラップボックスFLPには3つのサイズバリエーションがあり、LサイズのうえにはSサイズを2つ並べて乗せることができます。
また、同社の「ワイドチェスト1段W-541」(2023/08/2確認時点で販売終了)の上にフラップボックスFLPを乗せることもできます。こんな風に違うシリーズと組み合わせて使えるというのはメリットです。が、デザインがまったく違う上に、引出し一段だけにフラップチェストを積み重ねてどうしろっていうんだろうとも思います。
総じて、「スタックボックス扉付き」が良かっただけに、フラップボックスFLPの出来栄えは非常に残念です。さすがにカインズのキャリコ以下とまでは言いませんが、正直それに近い感じかなと思います。
キャリコ型の類似品としては今のところ、天馬の「プロフィックス・カバコ」とアイリスオーヤマの「スタックボックス扉付き」の頂上決戦…というのが、私の中でのシナリオとなっています。
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