もうほとんど目新しい収納グッズを発売する余地がないと感じる収納グッズ業界において、収納マンが注目しているジャンルがあります。それは、ユニットバスの壁面に磁石でくっつける収納グッズ。東和産業が「磁着(じちゃく)シリーズ」を発売したときはマジで驚きました。
おそらく、世の中の多くの人がユニットバスの壁面にマグネットでフックや石鹸置きなどを取り付けられるなんて気付いていないと思います。ホームセンターなどの売場で浴室用収納グッズを探せばほとんどが吸盤式で、自宅の浴室の壁面に取り付けてもすぐに落ちてしまうとストレスを感じていることでしょう。
それが、東和産業の磁着シリーズを使えば解消するわけです。現在、磁着シリーズはニトリでも購入できますので、これから徐々に普及していくとは思います。けれども、もっとメジャーになるためには他のメーカーもどんどんこのジャンルに参入してもらわなくてはなりません。
私がそんな風に思っていたところに、今年に入ってから山崎実業が「TOWERバスルーム」シリーズで参入。そして今度はアスベルが「ラックス・マグネット収納シリーズ」で参入してきました!
※この記事は2017年6月26日時点の情報に基づいています
アスベル/ラックス・マグネット収納シリーズ
アスベルの「ラックス・マグネット収納」シリーズは、これまでもあったアスベルの浴室用収納グッズのブランド「RAXE(ラックス)」を冠したシリーズです。今までは吸盤式や直置き式だけだったところに、マグネット式が加わったというかたちですね。
東和産業「磁着シリーズ」との比較
山崎実業のTOWERバスルーム・シリーズはスチール製で、アイテム数も現在のところ2つに留まっており、東和産業の磁着シリーズやアスベルのラックス・マグネット収納シリーズとは趣がちょっと違います。しかし、アスベルのほうは東和産業のものとかなり似ていると言えます。
材質が同じ
東和産業もアスベルも、材質は基本的にABS樹脂とゴム磁石でできているという点で同じと言えます。もっとも、これは浴室での使用を想定すれば必然的にそうなるものでしょう。
耐荷重もほぼ同じ
いずれのラインナップにも用意されているフック2個セットを比較した場合、いずれも耐荷重は150gとなっています。その他のアイテムを見ると、東和産業のほうが耐荷重性能を若干控えめに表示している印象もありますが、構造が基本的に同じなので大差はないと言えるでしょう。
アイテム数はアスベルのほうが多い
現在のところ、東和産業の磁着シリーズは全9アイテム、それに対し、アスベルのラックス・マグネット収納シリーズは全13アイテムとなっています。つまり、後発のアスベルのほうがラインナップが多いわけですね。
価格はいずれも約700~2000円
アスベルのほうがラインナップが豊富と言ってもいずれも似たり寄ったりで、それほど特徴的なものはありません。そのため、価格は東和産業もアスベルも約700~2000円となっています。
ABS樹脂製の浴室用収納グッズとしては若干高めと言えますが、まあこんなもんでしょう。
デザインはアスベルのほうが上?
あと、個人的な好みで言うとデザインはアスベルのほうが良くできていると感じます。このあたりはやはり、かたや布団圧縮袋がメインのメーカー、かたや家庭用樹脂製品大手の実績の違いが出たというところでしょう。
ここまで見てきたように、製品そのものを比較したところでは両者に大きな差は見られません。今後については、先にニトリなどの売場を確保した東和産業が優位とも言えますし、ホームセンター等の浴室用品売場で実績を持つアスベルが優位と見ることもできるでしょう。
個人的には、パイオニアの東和産業に頑張ってもらいたいという思いもありますが、ぶっちゃけどっちでも良いという思いもあります。東和産業は以前に私からの取材の申し入れをブッチしていますし(後日誤解だったことが判明)、アスベルも他社製品をパクることが多い印象ですからね。この業界はどこも同じ穴のムジナとは言え、私としてはどちらかに肩入れするつもりはありません。
ともあれ、浴室の壁面に磁石でくっつく収納グッズが普及すれば良いなーとだけ思っています。
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