アイリスオーヤマと言えば、園芸用プランターに始まり、収納用品、ペット用品、LED照明、炊飯器や米まで扱う、年商3,000億円を超える巨大企業グループです。
それほど多くのアイテムを扱うアイリスオーヤマが直販会社のアイリスプラザのアンテナショップを2017年2月24日にオープンしました。場所はアイリスオーヤマのお膝元、仙台市はJR仙台駅前です。
※この記事は2017年3月3日時点の情報に基づいています
アイリスプラザ・アンテナショップ
より正確に言うと、アイリスプラザのアンテナショップはアイリスオーヤマとアイリスプラザが本社を構えるアイリス青葉ビルの地下1階にあります。いわば本社ショールームの状態で、メーカーならどこでもやっていることと言えます。
ただ、一般的にメーカーは商品を卸している販売店の手前、そこで一般消費者に直接販売をすることはありません。しかし、アイリスオーヤマの場合は直販部門のアイリスプラザを通じて直販することができるのです。
アンテナショップを訪れた消費者は、欲しい商品があれば、ショップ内に設置されているタブレットもしくは手持ちのスマホで、その場でネット通販で注文することができます。家電量販店の店頭でスマホを使ってアマゾンなどの価格と比較して買い物をする、いわゆる「ショールーミング」を公然とできるというわけですね。
O2O、メーカー直販が当たり前の時代に
前回紹介しましたIDC大塚家具の新店「LIFE STYLE SHOP柏の葉T-SITE」もそうですが、店頭で見てネットで買うということが当たり前になってきました。もちろん、店頭で見て納得すればその場で現金で支払うという方も多いとは思います。けれども私の場合、まずその場で買うことはありません。
私の場合、店頭で見て気になったらまずアマゾンや楽天市場のアプリで価格を確認します。そしてとりあえずお気に入りに登録。帰ってから類似品などと比較して、一通り納得してから後日店頭で購入するか、ネットで購入します。というか、ほぼネットで買いますが(笑)
決して私が先進的なこと、良いことをやっていると言うつもりはありません。私と同世代の方で同様にしている人は少なくないと思いますし、販売店にも申し訳なく思うことはあります。ただ、賢いメーカーや販売店はちゃんとその先を見据えているのですね。
たとえば私はここ数年で3台の電チャリを買いましたが、近所のサイクルベースあさひで実物を確認して、あさひの楽天市場店で買っています。また、子供の靴はスーパースポーツゼビオで試着してからネットで調べると、結局、その色はゼビオの限定カラーだということが分かってゼビオの楽天市場店で買うのです。つまり、賢い販売店はショールーミングを前提にO2O(オンライン・トゥー・オフライン)で商売をしているのです。
そういう具合ですから、メーカーとしても販売店はあまりアテになりません。メーカー自身がブランドイメージを向上させ、どこの販売店で買ってもらっても、ネットで買ってもらっても良い状態にしておく必要があります。また、ネットの普及で世の中はどんどん便利になっているように見えて、地方ではどんどん店がなくなっていっているのが実情ですから、メーカー自らネット直販をやっていくことも必要でしょう。
物流の川上のことはさておき、そういうご時世ですので、消費者としてもメリットは最大限に享受しなければもったいないですよね。
買い物に行くと、ついつい衝動買いしてしまいそうになります。そこをグッとこらえて、とりあえずアマゾンや楽天市場のアプリでお気に入りに登録。家に帰ってから、価格だけでなく、本当にそれが必要かどうか、満足できる仕様かどうかなどを確認してから買うようにすれば、無駄なモノを買ったり、失敗するリスクを少なくすることができます。
ヨーロッパの人はウィンドーショッピングをすることで豊かな時間を過ごし、無駄なモノを買わず、満足のいくモノを厳選すると言われます。日本でも店頭では買わずに家に帰ってからじっくりと検討する習慣が一般的になれば、真に豊かな暮らしが送れるようになるのではないでしょうか。
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