少し前から気になっていた家具店「NOCE(ノーチェ)」の大阪・堀江店に行ってきました。
ノーチェは首都圏を中心に現在15店舗を展開しており、年商は2013年時点で18億5千万円。売上規模としてはモモナチュラルを運営する脇木工よりちょっと少ないくらいと言えます。
ノーチェの運営会社はシマダトレーディングで、その名の通り、扱っている家具の9割は輸入品だそう(店員さん談)。見たところ、中国、インドネシアあたりで生産しているのかなぁと思いますが、正確なところは分かりません。
基本的にいわゆるカフェ風のお手頃価格な家具が主体で、ちょっと値の張る箱物家具は国産品のようです(一般的に箱物家具は輸送コストが高くなる上に、一定の生産技術が求められるので輸入品で賄うのは難しい)。
※この記事は2015年7月11日時点の情報に基づいています(2023年10月14日一部更新)
ジェネリック家具的なオシャレなカフェ風家具が安い!
私がノーチェに興味を持ったのは、ズバリ「安い」ことです。ニトリに並んでいるような、良く言えば万人受けする、悪く言えばダサイ家具でこの程度の値段だったら別に興味は持ちません。また、安かろう悪かろうという感じであっても興味は持ちません。写真で見る限り、どれも設計が「マトモ」なのです。
たとえばこちらのBRIGHTONチェア(同色2脚セット)。ウォールナット製で2脚セットで税込29,600円ですよ。イケアでもなかなか難しい価格だと思います。
しかもイケアやモモナチュラルと違って設計がちゃんとしています。前脚と後脚の間に貫きがありますが、伝統的にはこういうデザインにする場合、左右方向にも貫きを入れるんですね。しかしそれがない。代わりに座面下の幕板をちょっと下に取り付けています。ダイニングチェアの場合は前後方向に力が掛かりやすいので、デザイン重視ならこの設計はアリなんです。そういうところが、ノーチェはちゃんとできているのです。
ノーチェのテイストは基本的にいわゆる「カフェ風」で、特に有名デザイナーの家具を模したようなものはないのですが、何となく見たことのあるようなジェネリック家具的な印象があります。低価格で、この設計で、オシャレだったら、「いいんじゃない!?」って感じがするのです。
でも品質や座り心地はちょっと厳しい
では、諸手を挙げてノーチェの家具を評価できるかというと、これはちょっとそうではないというのも事実です。まず、品質的にはちょっとだけ厳しい部分があります。致命的ではないのですが、ところどころに仕上げの甘いところがありますし、ソファなんかは2~3年使ったら金巾(かなきん=座面の底を覆っている布)が抜けそうな感じがします。これは東南アジア製のソファの特徴ですね。
あと、実際にお店の中に入ってもらえば分かるのですが、ノーチェの店内はワンフロアにすべて脚物家具(テーブル、チェア)が2階建てで展示されており(=圧縮陳列)、ほとんど座れません。で、座ってみるとどうかというと、座り心地はすべて良くないのです。ある意味、低価格だから座り心地が悪いのは当たり前でしょう。しかし、座れない展示にしてあるということはつまり、そもそも座り心地は重視していないということなんだと思います。これは決して売場面積が狭いからというだけではないはずです。
ノーチェが致命的なのは、家具好きは満足できないということです。だって家具は飾り物じゃないですから。椅子の場合は、快適に座れてナンボです。せっかくちゃんと設計して、値段も手頃なのに、設計も値段も分からない素人に座り心地という一番分かりやすい部分でアプローチできていない。そこがただただ残念なところです。
箱物家具のデザインと価格はなかなか魅力的
おっと。ついつい脚物家具の話ばかりしてしまいましたが、収納家具の話をしなければなりません。脚物家具も十分良いですが、箱物家具もなかなか良いです。ほかのカフェ風家具を扱うお店に比べ、価格が手頃なのです。
これなんか、素敵だと思いません?これはたぶん日本製だったと思いますが、税込69,980円。どことは言いませんが、カフェ風家具を扱っているほかのインテリアショップだったら、この仕様だと10万円くらいはするんじゃないかと思います。
しかもこんなカラーリングのキッチンボード、私は見たことがありません。これは良いですね~。オシャレ。もし一人暮らしすることになったら(今のところその予定はないですが・笑)、ちょっと家に置いてみたい感じです。
まあ色々言いましたが、ノーチェはなかなか良いです。私の目に狂いはなかった(笑)
カフェ風な感じで低価格で家具を揃えたい方にはオススメです。もう少し予算があるならKEYUCA(ケユカ)をオススメしたいとは思いますが、あくまで低予算ということならイケアで買うよりは絶対に良いです。品質的には、あくまで私の主観で言うと、たとえばダイニングチェアの場合、ケユカで6年もつとすれば、ノーチェで4年、イケアは1年耐えれば良いほうかと。そんな感じです。
コメント
この店は、商品に欠陥があっても返品や交換は絶対にしない方針みたいです。
それは写真でしか判定しないということと、どの部署の誰が判断するのか、明確になっていないからです。店員に聞いてもうやむやな答えしかぜず、何かあった時に言い逃れできる逃げ道を
考えているとしか思えません。
購入申し込みすると、すぐに長々とした、誓約書を読まされ、何かあってもお店の責任ではないことを認めさせようとします。うっかりサインしたら、最後です。送られきたものがもし不良だとしても絶対引き取りはしないでしょう。誓約書の段階でおかしいなと思ったので、そのところをはっきりさせようとして、聞いたけれど、納得できないのなら販売できませんと、逆ギレ。 一見おしゃれ風に見えますが、このお店に騙されないように。
なおなおさま
はじめまして^^
情報提供ありがとうございます!
「商品に欠陥があっても返品や交換は絶対にしない」、「購入申し込みすると、すぐに長々とした、誓約書を読まされ」…。
思わず本当にそんなことがあるのかと疑ってしまうような話ですね。
しかしながら、しかしながら記事本文にもあるように品質がちょっと良くないところがあることを考えると、クレームは少なくないでしょうし、それに対して店も手を打つ可能性は考えられます。
店としては「安いんだから、これくらいのキズはしょうーがないじゃない!」ってところなんでしょうけど、消費者的には受け入れられないですよね^^;
そこまで入念に消費者に念押しするのなら、店頭に「低品質&低価格」と大きく貼り出してもらったらと思います。