現在、羽毛布団は主に2つの団体が品質評価をしていることをご存知でしょうか。ひとつは快適睡眠環境研究所(CIL)で、イエロー、グリーン、レッド、シルバー、ゴールド、ブラック、プラチナの7色のラベルで品質表示をしています。もうひとつは日本羽毛製品協同組合で、ニューゴールド、エクセルゴールド、ロイヤルゴールド、プレミアムゴールドの4等級があります。
新居に引越す前に、妻のために上から2番目のロイヤルゴールドラベルの羽毛布団を買いました。ダウンジャケットでも有名な河田フェザーの羽毛を使ったもので、めちゃぐちゃ暖かいんです。新婚のときに買った10万円以上の羽毛布団よりもフワフワで、すごくコスパが良いと思いました。
「やっぱりロイヤルゴールドラベルを信じて正解だった!」
そう思っていたところに、妻から「息子が使っている羽毛布団が汗臭くなってきたので買い替えたい」という話がありました。そこで、同じくロイヤルゴールドラベルでもっと安い羽毛布団がないかと探してみたら半額以下で買えたので、河田フェザーのものと比較したら面白いかもしれないと考えたんです。
しかし、まさかこんな結末が待っているとは思いもよりませんでした…。
※この記事は2020年10月29日時点の情報に基づいています(2024年11月19日一部更新)
某社・日本製ロイヤルゴールドラベル羽毛布団
今回は某店で「日本製ロイヤルゴールドラベル1.2kg羽毛布団(シングル)」という商品を購入しました。梱包は封筒型の寝袋のようなサイズです。
業界紙によると、こちらのショップの運営元は今年度、羽毛布団を12万枚売り上げる目標なのだとか。売れ筋の羽毛布団と言えるでしょう。
産まれたばかりの赤ちゃんの臭い?
私は晩御飯の支度があったので、妻が梱包を解きました。広げてすぐはボリューム感がなく、合わせ布団のようにペタッとした感じです。
布団を広げてすぐに妻が「産まれてすぐの赤ちゃんの臭いがする…。」と言いました。それって良い匂いなのかなと思ったら、妻にとってはそうではなさそう。
料理の手を止めて匂ってみるも、うーん、そうかなー?また匂いフェチの妻が気にし過ぎてるんじゃないのかなーと思いました。最初は。
しかし、夕食が済んで以降、臭いがドンドンきつく感じられるようになったのです。
血生臭いニオイが辺り一帯に充満
あまりにも血生臭いニオイがするので、初日は玄関横の土間収納で干しました。翌日には一旦2階に持って上がったものの、あまりにも臭いということで妻が玄関に放置。その結果、玄関からすぐのところにある私のオフィスにまで血生臭いニオイが充満し、とても仕事ができる状態ではなくなくなってしまいました。
あまりにも臭くて店舗に助けを求めるも…
こりゃたまらんということで販売店に助けを求めたところ、以下のように対処法をアドバイスされました。
- 風通りの良い場所で陰干しする
- 布団を折りたたんで中の空気を外へ追い出す
しかし、それらの方法を3週間試しても臭いはほとんど改善されませんでした。逆に、妻はどんどん不機嫌になっていき、「え?これって俺のせいなの?」という感じになってきました。安い羽毛布団1枚のせいでとんだ災難です。
販売店曰く、”羽毛がダメにならないように丁寧に扱っているからこそニオイが残ることがある”ということです。しかし、理屈では分かっても、ここまでヒドイのはちょっと想定外です。以前に購入した1万円以下の羽毛布団ですらこんなニオイはしませんでした。
結局、3週間経っても臭いが抜けなかったので「(販売元の)本社オフィスに送るのでこの苦しみを味わってみてください」とメールしたところ、返品を受け付けてくれました。ひょっとして脅迫と思われたんですかね?(苦笑)
河田フェザーとの比較
殺人級に臭い羽毛布団を返品する前に、当初やる予定だったボリュームの比較をしてみました。
いずれもロイヤルゴールドラベルでダウンパワーは400dp以上(かさ高165mm以上)です。また、いずれもホワイトダックを使用しているのですが、臭いほうはダウン率93%、河田フェザーは90%で、本来であれば臭いほうがボリューム満点のはずです。
おまけに、臭いほうは連日干していたのに対し、河田フェザーのほうは妻が朝までぐっすり寝てました。普通に考えれば、一度も使っていない臭いほうがふっくらしているはずなのです。
にもかかわらず、河田フェザーのほうがふっくらしているというのは何たることか!おまけに河田フェザーのほうはまったく臭くありません。「ニオわない」と宣伝しているのも、いま思えば自信の表れなのでしょう。
本来であれば返品を受け付けてくれたショップで代わりの羽毛布団を買うのが筋です。しかしながら、1~2万円台で探すと、どれもこれも臭いが気になるというレビューが混じっているのです。ダックよりも獣臭が少ないと言われているグースでも然り。
もっとも、河田フェザーの羽毛布団も臭いが気になるというレビューがないわけではありません。個人差や個体差があるのでしょう。
それでも、私としてはまた妻が不機嫌になるリスクは犯す気になれず、無難にまた河田フェザーの羽毛布団を買うことにしました。タンスのゲンではまた別の機会に買わせていただこうと思います。
コメント
収納マンさん、
そういえば、私、昔、繊維街の日暮里で、3千円くらいのロングダウンコート(サッカー観戦に使うような)買ったことあるのですが、締めた鶏の臭いというか、獣臭というか、着るたびに、気になりまして、、それにこりて、神保町のスポーツ街で、ダウンのセール時期に、メーカー品を買ってます。
返品してもらえてよかったですね。
羽毛布団は本当に、ピンキリ。。良いものは、長く使えるので、お得かもしれません。。
ぽんぽこさま
あー、何となくおっしゃることが分かるような気がします。
良い商品を卸値で買えたと思って喜んでいたら期待外れのところがあって、大手メーカー品の量産品のほうが無難で良かった、という感じでしょうか。
まったく解釈が違っていたらスイマセン^^;
ともあれ、羽毛布団は催眠商法かと思うくらい高価なものであれば品質も間違いないのでしょうけど、なかなか私のような庶民には買えないので、どうしてもそれなりのものになってしまいます。
高級品ならクリーニングして使い続けられると言っても、ダウンを補充したり、生地を交換したりすれば、やっぱり相当の費用になりますからね。
でもちょっとずつ、良いものにも手を出していければと思います。
あちこちのクリーニング店やアパレル、家具店で「使用済みダウンジャケットや羽毛布団回収します」コーナー見かける理由が分かった気がします
高額な羽毛掛け布団って昔(80年代90年代くらい?)公民館で高齢者が業者の口車に乗せられて買ってたイメージが強いのですが、当時の高齢者の方がこぞって高い羽毛布団買ってたのはそれなりに理由があったんですね。
かくいう私も実家の羽毛布団がしっかりしてて暖かい良い物だと家を出てから気付いたのですが、タグをGoogleレンズ検索したらまさにその手の布団でなんとも言えない気持ちになりました。
今使っているのは⚪︎ト⚪︎で展示処分品だかで値引きされていた1万3千くらいの羽毛布団ですが、軽くて暖かいのですが、ガワがペラペラでシーツ内ですぐズレるわいつもどこからか羽が一つ二つ漏れ出てるわで、やっぱり質と値段は概ね比例するものですね。
とはいえ、寝具って一度でも使用したら返品や中古で売るのがほぼ出来ないので冒険しづらいのが悩みの種です
あと、奥様が仰ってた「産まれたての赤ちゃんの臭い」というのは分娩直後、産湯に浸かる前の羊水や胎盤などに紛れてる新生児の臭いなんだと思います。
生々しい言い方しか出来ずに申し訳ありません。
Akさま
こんにちは^^
催眠商法で販売されていた羽毛布団の中には数十万円もするボッタクリ商品が含まれていたであろうことは間違いないですが、今も昔も本当に品質が優れた羽毛布団はフランスベッドや西川が同様の価格帯で販売しています。
段通(絨毯)も車が1台買えるような値段のものも珍しくなく、「分かる人には分かる」世界なんでしょうね。
布団圧縮袋は「ダウン90%以上なら圧縮可能」と書かれている商品が多いのですが、実際にダウン90%と表示された羽毛布団を圧縮しても袋の内側からフェザーの軸が突き破ってしまうことが少なくないです。
日本羽毛製品協同組合などが会員企業に適正な表示を求めているものの、まだ道半ばというのが現状のようです。
つまり、ダウン90%と表示されていても怪しいものが散見されるということですね。
あと、ダウンと一言で言ってもダック(あひる)とグース(だちょう)の違いがあります。
グースのほうが羽毛1枚のかさが高く、暖かくて臭いも少なくないとされます。
もちろんダックに比べると高級で、Akさんのご実家で使われていたものも、正確なダウン率かつグースを使用していて、生地も良いものを使った羽毛布団だったのではないでしょうか。
ちなみに、私が新婚のときに実母がくれた西川の羽毛布団は20万円くらいしたと記憶していますが、20年以上経つ現在も使用しておりとても暖かいです。
グースなのか何なのかは分からないものの、まったくへたらないですね。
羽毛布団の臭いについては、おっしゃる通りだと思います。
自分の子供なら我慢できても、買ってきた商品だとかなり苦痛ですね^^;