先日の記事で、マスキングテープと超強力両面テープを使って電源タップやリモコンホルダーを賃貸などのビニル壁紙に貼り付ける方法を紹介しました。
その際に読者のbasket caseさんから、以前に紹介した「PPシートをホッチキスで留めてから超強力両面テープで貼り付ける方法」のほうが良いのではないかとご意見を頂戴しました。
5年も前の話を覚えてくださっているだけでもうれしいことですが、こういうご意見は本当にありがたいものです。私としてもやったらやりっぱなしではなく、キッチリとフォローしていかなくてはと身の引き締まる思いです。
そこで、マスキングテープとホッチキス、それぞれの方法のメリットとデメリットを整理しようと考えました。同時に、ちょうど1年前にチャレンジした清和産業の「くりぴた接着剤」を使った方法の検証をしたうえで、これら3つの方法をまとめて比較検証したほうが良いという考えに至りました。
というわけで今回は、清和産業の「くりぴた接着剤」でビニル壁紙に貼り付けたスティッククリーナーの壁置きパーツとスチロール樹脂製ボックスを剥がした結果をご報告したいと思います。なお、貼り付けた当時の様子は下記をご覧ください。
くりぴたで貼り付けた壁置きパーツなどの1年後
こちらがちょうど1年前に「くりぴた接着剤」で貼り付けたスティッククリーナーの壁置きパーツとACアダプタを入れたスチロール樹脂製ボックスです。壁置きパーツは当初ニトムズの「はがせる両面 壁紙用」で取り付けていたもののすぐに外れてしまいましたが、くりぴた接着剤に変えてからは一度も落ちていません。
スチロール樹脂製ボックスについても同様で、ビクともしないくらい頑丈に貼り付いています。ただ、だからこそ逆に剥がすのが怖いと感じていたのも事実です(苦笑)
壁置きパーツを剥がしてみた
まず、壁置きパーツのほうから剥がしてみました。PPシートの一部が壁置きパーツからハミ出す状態で貼り付けていたので、PPシートをつまむと簡単にペロリと剥がせました。
ちなみに、剥がすときのことを考えてPPシートを壁置きパーツからハミ出すかたちで貼っていたわけではありません。接着剤が固まるまでの間に下にズレてしまった結果、壁置きパーツをPPシートの上側に貼り付けざるを得なかっただけです(苦笑)
くりぴた接着剤はビニル壁紙に残った
固まったくりぴた接着剤はビニル壁紙に残りました。PPシートのほうは接着剤が残らずキレイです。
変性シリコンなのでキレイにめくれる
変性シリコンでできているくりぴた接着剤はペロリとキレイにめくれます。壁紙に少し残ったところも、指の腹で擦るとボロボロと剥がれます。
壁紙はまったく損傷なし
くりぴた接着剤を剥がした痕はご覧の通り、ビニル壁紙にまったく損傷ありません。どこに貼ってあったかすら分からない状態です。これは実に素晴らしいと思います。
スチロール樹脂製ボックスを剥がしてみた
問題はむしろ100均のスチロール樹脂製ボックスのほうです。「くりぴたフック」の本来の使い方を考えれば、これも壁置きパーツのようにPPシートを貼ったうえに両面テープで貼り付けるべきでした。
案の定、スチロール樹脂製ボックスを壁紙から剥がそうとすると、引き剥がす力の逃げ場がなくなって、壁紙が浮いてしまいました。壁紙を破らないように、四方から引きながら慎重に剥がしていきます。
くりぴたはスチロール樹脂製ボックス側に残った
固まったくりぴた接着剤はスチロール樹脂製ボックス側に残り、壁紙は少し浮き上がってしまいました。これはツルっとした鏡面のスチロール樹脂製ボックスにくりぴた接着剤が強く結合してしまった結果、引き剥がす力が壁紙にダイレクトに掛かってしまったためと考えられます。
ちなみに、このような使い方は本来メーカーが推奨するところではありません。私が勝手に試したことですし、壁置きパーツのようにPPシートと両面テープを間に入れることで避けられたと考えています。
固まったくりぴたは簡単に剥がせる
固まったくりぴた接着剤はスチロール樹脂製ボックスから簡単に剥がすことができます。シート状になったシリコンですから、ペロリとキレイに剥がせました。
結論:くりぴた+PPシート+両面テープは使える!
ちょうど1年の時間を経てくりぴた接着剤で貼り付けた壁置きパーツとスチロール樹脂製ボックスを剥がした結果、くりぴた接着剤で壁紙にPPシートを貼り付け、さらに両面テープで壁置きパーツなどを貼り付ければまったく問題ないことが分かりました。一方で、スチロール樹脂製ボックスのような硬くて鏡面のモノを壁紙に直接くりぴた接着剤で貼り付けると、壁紙を損傷するリスクが高いことが分かりました。
いずれもメーカーが意図する使い方ではありませんが、これはやっぱり使えますねー。基本的にシリコンでできているので、変質が少なく、ビニル壁紙を傷める心配がありません。このあたりが少なからず穴を開けてしまうステープルや、変質するリスクが少なからず存在するマスキングテープとの大きな違いです。
一方で、PPシートを挟まずに直接モノを貼り付けると壁紙を損傷するリスクがあります。また、接着剤が固まるまで12~24時間待つ必要があるという施工性の悪さはデメリットと言えます。
そういったメリットとデメリットをよく理解したうえで、状況に応じて活用するのが良さそうです。
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