書棚を2本以上並べると、どうしても側板が2枚並んでボリューム感が出てしまいます。無印良品のユニットシェルフなら真ん中の帆立を共有することで見た目がスッキリするものの、側板ではないので本を立てて並べるには不便だったりします。
もしくは、造り付けの棚にしてしまえば、見た目も使い勝手も問題ありません。しかし、コストが掛かるうえに、賃貸では実現不可能なことです。
しかし、白井産業の新商品なら賃貸でもそういった問題を解決できるかもしれません。
白井産業・トルフラット
「白井産業って倒産したんじゃなかったの?」なんて思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、2018年の民事再生がうまくいったようで商品は滞りなく供給されています。もちろん新商品もドンドン開発していて、元気に営業中でございます。
さて、今回ご紹介するのは「トルフラット」という組立式の書棚です。遠目に見ると別にあまり変わった感じじゃないかなと思われるでしょうけど、寄ってみれば「ああ、なるほど」と納得してもらえるはずです。
隣り合った側板が1枚に見えるデザイン
トルフラットの側板は外側がフラットで、内側は手前側にアールが設けられているため、正面から見ると1枚の板のように見えるんですね。おまけに、棚板は側板よりも手前に出っ張った形状のため、2台並べると棚板が1枚に見えるというわけ。
これ、組立家具史上かなりオシャレと言えるのではないでしょうか。
天板もオシャレなデザイン
天板も普通の書棚ではあまり見ない形状で、オシャレでありながら普通にモノを置くこともできて実用的です。背板があるので耐久性の面でも問題ないと思います。
棚板は一部を除き可動式
こういうオシャレな書棚は全段固定棚とかいうパターンが多いのですが、トルフラットは天地板と真ん中の1段だけが固定棚であとは3cmピッチの可動棚となっています。
なお、耐荷重は棚板1枚あたり10kg。みっちりと本を収納するには心許ない感じですが、適度にディスプレイスペースを設けながら本も収めるという感じで使えば問題ないでしょう。
可動棚はスライド固定式
組立式書棚の棚板は棚ダボの上に乗せるタイプが一般的です。しかし、こちらはスライド固定式。実際に見ていないので確実なことは言えませんが、たぶんレール状の針金があって、そこに棚板の溝を通すことで固定するんだと思います。
どうしてスライド固定式にしたかと言うと、トルフラットの棚板は側板よりも前に出っ張っているので、普通に棚ダボの上に置くと手前に荷重が掛かったときに棚板が手前に倒れてしまうから。…だと思いますよ(笑)
カラー2色×幅3サイズ
トルフラットはナチュラルブラウンとダークブラウンの2色展開。写真を見る限り、表面材のプリント紙もグレードの高いものが使われているようです。
幅は50cm、70cm、90cmの3サイズ。奥行29cm、高さ200cmは共通です。奥行29cmと言ったら一般的な3段カラーボックス同等ですが、トルフラットは棚板が前にせり出した形状なので側板の奥行が短く、圧迫感がないデザインと言えるでしょう。
というわけで、トルフラットはその商品名の通り、高さが2mもあって背が高く(tall)、水平線を強調した(flat)棚板がオシャレな書棚です。手前側が薄くなった側板も背がシュッと高い印象を与えるのに役立っていると思います。色合いや質感も含めて、とても組立家具とは思えないほどオシャレです。
それでいて、機能性もバッチリ。棚板の多くは3cmピッチの可動棚で、本の大きさに合わせて効率良く収納できます。スライド固定式なので、1段あたり4つの棚ダボを使うタイプよりも棚板の位置調節もしやすいと思います。
これはかなり期待できる新商品と言えるのではないでしょうか。ただ、ベトナム製というのはともかく、白井産業ですからたぶんホルムアルデヒド放散量はF☆☆レベルです。”品質に自信を持ってお届けします”と言うなら、最低限そこはちゃんとして欲しいですね。
商品そのものは魅力的でも、未だにF☆☆レベルの合板を日本に持ち込み、国民の健康より自社の利益を優先する白井産業。もう一度潰れたほうが良いと思う私の気持ちには変わりありません。
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