ニトリ「フィッツプラスEZY」と天馬「イージー」や「NT2」との違い

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天馬の「Fit’s(フィッツ)」と言えば、知らない人はいないと言って差し支えないほど有名なプラスチック製引出ケースのブランドです。1986年に発売されて以来、38年間で累計販売数は1億個以上に上ります(出典:2024年3月期 個人投資家向け会社説明会資料)。

フィッツシリーズは信頼性が高い一方で高価です。にもかかわらず、低価格帯を中心に扱うニトリでも販売されています。つまり、価格がちょっと高くても、ユーザーはコスパが良いと認めているということです。

ニトリではこれまで、フィッツシリーズのチェストに関しては、フィッツプラスのオリジナル仕様である「NT2」と「NTメッシュ2」を中心に扱ってきました。それだけでも十分じゃないかと思っていたのですが、またオリジナル仕様を追加していたんですね。

※この記事は2025年1月9日時点の情報に基づいています

 

ニトリ・フィッツプラスEZY

おそらく2024年の夏頃からニトリのオンラインショップ限定で取り扱いが始まったのは「フィッツプラスEZY」(上写真)という商品です。その名称から、「フィッツプラス・イージー」のニトリ版と思われます。引出前板のデザインや天板の形状を見れば明らかです。

しかし、”ニトリオリジナル商品”と言われても、どこがどう違うのかと思われる方も多いことでしょう。ネット限定商品なので私も実物を見れていませんが、可能な限り調べてみました。

天馬「イージー」と比較

サイズラインナップと価格
ニトリ 天馬
EZY イージー
55cm 4段 10,990円 13,800円
5段 12,990円 14,800円
65cm 4段 12,990円 16,800円
5段 14,990円 17,800円
75cm 4段 14,990円 17,800円
5段 18,990円 19,800円

※税込価格はそれぞれニトリネットおよびテンマフィッツワールドの場合

まず、サイズラインナップと価格から見てみましょう。EZY、イージーともに、幅3サイズ×高さ2サイズで同じです。

価格はニトリのほうが最大2割ほど安くなっているように見えますが、それは天馬公式ショップと比較した場合の話。たとえばJoshin楽天市場店ならサイズにより税込9,580円から14,480円となっていて、逆にニトリより2割以上も安く購入することができます。なので、残念ながらニトリのほうが安いとは言えません。

EZYは2色展開

フィッツプラスイージーはホワイトおよびブラックが存在した時期もありましたが、現在はカプチーノ色のボディーにナチュラル系の木目調天板が乗った1色のみです。

対してEZYはホワイトウォッシュとミドルブラウンの2色展開。ボディーもカプチーノではなくホワイトに見えます。

個人的にはこの点は好印象です。カプチーノ色のフィッツプラスイージーはちょっと部屋に合わせにくいカラーリングだと感じるからです。「フィッツユニットケース」と同じ色とは言え、クローゼットの中に置くのと違って、部屋の見える位置に置くとなるとイージーは微妙な色なのです。

ニトリ「NT2」と比較

ニトリの「フィッツプラスNT2」はもともと、ホワイトウォッシュとミドルブラウンの2色展開でした。しかし、2024年7月頃にモカ色を投入した一方で、秋から冬にかけて旧2色が販売を終了し、現在はモカ色のみになってしまったようです。

モカ色ということですが、おそらくカプチーノ色と同じ色ですよね。ただし、天板はホワイトグレー系の木目になっています。

2024年夏時点で主力を低価格のEZYに譲ることをにし、NT2はあくまでEZYを補完する商品に位置付けたと推察されます。先のIR資料でも天馬の家庭用品は値上げで販売数量が減ったというニュアンスのことが書かれていました。ニトリでも同様の影響があったため、フィッツプラスを店頭で取り扱うのをやめるとともに、より低価格のEZYを導入することにしたのではないでしょうか。

サイズラインナップと価格
ニトリ
EZY NT2
35cm 3段 9,990円
4段 10,990円
5段 12,990円
7段 17,990円
55cm 3段 10,990円
4段 10,990円 11,990円
5段 12,990円 13,990円
7段 19,990円
65cm 3段 12,990円
4段 12,990円 13,990円
5段 14,990円 15,990円
7段 21,990円
75cm 3段 14,990円
4段 14,990円 15,990円
5段 18,990円 19,990円
7段 24,990円

先にも触れましたが、EZYのサイズラインナップは幅55cm、65cm、75cmの3サイズ、高さは4段と5段の2サイズです。対して、NT2は幅35cmもあり、さらに各サイズとも3段と7段も用意されています。これはフィッツプラスイージーとフィッツプラスと同様の関係と言えるでしょう。つまり、EZYのほうがサイズバリエーションを売れ筋に絞り込んでいるわけです。

価格はNT2よりもEZYのほうが各サイズとも1千円安くなっています。最大で1割近くの差と言えば決して小さくないものの、それぞれ色が違いますからこの程度の価格差は気にしない方が多いのではないでしょうか。

NT2の天板はMDF


※上写真はプロパーのフィッツプラス

カラーラインナップとサイズバリエーション以外でもっとも違う点は、天板の材質です。EZYの天板は天面と側面に木目調のシートを貼ったもの。NT2は丸みを持たせるように成形したMDF合板をハニカムコアに被せたものとなっています。そのため、EZYのほうが天板がややチープに見えるはずです。

フィッツプラスイージーとフィッツプラスも同様で、天板耐荷重は前者が10kg、後者は天板耐荷重は20kgとなっています。EZYとNT2に関しては天板耐荷重の表示がないものの、おそらく同様のことと思われます。ただし、これらの天板の構造の違いで天板耐荷重にそれほどの差が出るとは私には思えません。

各商品の特徴まとめ

販売元 商品名 商品画像 カラー 天板 サイズ
ニトリ EZY ホワイトウォッシュ
ミドルブラウン
シート 幅3サイズ
高さ2サイズ
合計6サイズ
NT2 モカ MDF 幅4サイズ
高さ4サイズ
合計16サイズ
NTメッシュ2 ホワイトウォッシュ
ミドルブラウン
白石目
黒石目
MDF 幅4サイズ
高さ4サイズ
合計16サイズ
天馬 イージー カプチーノ シート 幅3サイズ
高さ2サイズ
合計6サイズ
フィッツプラス メープル MDF 幅4サイズ
高さ5サイズ
合計19タイプ
メッシュ ホワイト
ブラウン
MDF 幅3サイズ
高さ4サイズ
合計12サイズ

最後に改めて各ラインナップの特徴をまとめてみたいと思います。ニトリのEZY、NT2、NTメッシュ2と、その下には天馬のプロパーを並べるかたちで一覧にしてみました。

現在、カラーバリエーションがもっとも多いのはニトリのNTメッシュ2の4色展開となっています。ただ、カラバリが多いからと言ってNTメッシュ2を選ぶことはないでしょう。全ラインナップから好みの色やデザインを選び、そのサイズで問題なければ購入するというかたちになると思います。

サイズバリエーションがもっとも多いのはプロパーのフィッツプラスです。これは幅65cmサイズに他にはない6段タイプと、引出しが深いDタイプ2種が含まれるためです。フィッツプラスの次にサイバリが多いのはニトリのNT2とNTメッシュ2ですね。

 

以上、ニトリのフィッツプラスEZYを軸にNT2や天馬のプロパーとの違いをご紹介しました。

最初は「EZYとイージーの違いは色だけか~」なんてイージーに考えていました。しかし、NT2がモカ色のみになっているなど、昨年の後半に大きな地殻変動が起きていたことに気付いて慌てました。

それにしてもニトリはこれまでのNT2のホワイト系とブラウン系の2色をEZYに移行するなんて、随分と思い切ったことをしたものですね。一方で、NTメッシュ2は4色展開になって久しいですが、それは維持しています。EZYとNTメッシュ2の価格差は3千円です。基本はEZYを、カラーやサイズにこだわりたい場合はNTメッシュ2を選んでくださいってことなんだと思います。

これまでニトリでNT2を購入された方にとっては追加で購入しようとしたときにちょっと戸惑うでしょうけど、比較的近いサイズやカラーのものをチョイスしていただければと思います。

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