石こうボード壁に囲まれて暮らす現代人にとって、ステープラー(ホッチキス)は必須アイテムの一つです。ポスターを貼ったり、壁美人などの収納グッズを壁に取り付けるときに使用します。
ただ、その際にはマックスの「HD-10」のように180度開く構造のステープラーでなければなりません。意外とそれができるステープラーは少なく、「石こうボード壁にステープルを打つならマックス」というのがもはや常識となっています。
とは言え、マックスとしても本来想定している用途とは違う使われ方をされて戸惑っているところもあるかもしれません。消費者としても専用品があればありがたいです。
そこで、コクヨが2023年に発売した「壁につけるマグネット専用ホッチキス」。amazonでお買い得になっていたので、試しに買ってみました。
※この記事は2025年8月25日時点の情報に基づいています
コクヨ・ 壁につけるマグネット専用ホッチキス
今回ご紹介するのはコクヨ「壁につけるマグネット」シリーズの専用ホッチキス「LSW-SLT10W」です。石こうボード壁にステープルを打ちやすいように独特の形状をしています。
一般的な10号ステープルを使用。10号針50本が装填されています。
とてもコンパクト
壁専用ホッチキスを手に取ってまず驚いたのは、想像していたよりも小さかったことです。マックスの「HD-10NX」を一般的なステープラーとすると、かなりコンパクトに見えます。ペンケースに入れて持ち運ぶようなサイズ感です。
壁に打ち込む角度が違う
石こうボード壁にステープルを打つときは、マックスのステープラーと同じように底面を開きます。ただ、マックスは壁に対して垂直にステープルを打つのに対し、壁専用ホッチキスは斜め(30度)に打つ感じになります。
アタッチメントは取り外し可能
ステープルを斜めに打つためのアタッチメントは、上写真のように取り外すことができます。
アタッチメントはマグネット式
アタッチメントはマグネット式になっており、楽に脱着できます。
普通のステープラーとしても使用可能
アタッチメントを外せば一般的なステープラーと同じように紙を綴じることもできます。A4コピー用紙(64g/平米)を最大10枚まで綴じられます。
フックで試してみた
眺めてばかりいても始まらないので、ぼちぼち壁専用ホッチキスを使ってみましょう。今回はウエルスジャパンの「キズが超小さいフック」で試してみました。
【欠点1】針先が見にくい
使い始めて早々に欠点を見つけてしまいました。アタッチメントが邪魔をして、針先が見えにくいのです。
【欠点2】アタッチメントがパーツに干渉する
欠点はそれだけではありません。アタッチメントがフックの出っ張っている部分に当たり、ステープルの位置が上にズレてしまうのです。
【欠点3】ステープルが浮く
アタッチメントが干渉して正しい位置にステープルを打ち込めないため、ステープルが浮いてしまいます。マックスのHD-10NXを使った場合と比較すると明らかです。
【利点1】アタッチメントは外せる
ただし、アタッチメントを外せば、マックスのステープラーと同様にステープルを打つことができます。アタッチメントがあるために針先が見えにくかったり、パーツと干渉したり、ステープルが浮くという問題を回避することが可能です。
【利点2】滑りにくい
「じゃあアタッチメントなんて要らないんじゃないか?」と思われるかもしれません。しかし、アタッチメントが壁に接する部分には滑り止めが付いており、ステープルの打ち損じを減らすことができます。特にPPシートにステープルを打つときは効果てきめんです。
【利点3】保持力が強い
アタッチメントの最大の目的はステープルを楽に斜めに打てるようにすることです。壁に対して垂直に打ったマックスのステープルよりも引き抜くときに力が必要で、保持力が強いことが確認できます。
という感じで、コクヨの壁専用ホッチキスを紹介しました。
正直に申し上げますと、最初は針先が見えにくかったり、パーツと干渉したり、ステープルが浮くという欠点が先行して、「これならマックスのHD-10のほうが良いじゃない」と思いました。
しかしながら、アタッチメントを外せばマックスのHD-10と同じように使えるばかりか、滑りにくいし、保持力が強いというメリットも見えてきました。おまけに、コンパクトなので取り回しがしやすいです。
既にマックスのHD-10をお持ちの方なら、敢えて壁専用ホッチキスを買い足す必要はないと思います。一方で、石こうボード壁にステープルを打つのに適した構造のステープラーをお持ちでないなら、これはオススメできます。
特に滑りやすいPPシートにステープルを打つときや、狭い場所で使うときに便利ですよー。
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