吊戸棚用ストッカーは数あれど、私は不動技研の「吊り戸棚ボックス」(下写真)こそが最強だと考えています。吊戸棚から降ろしやすいハンドル形状、傾けたときに奥が当たりにくい切り欠き。サイズや価格も適正で、おまけにクリア色なら中身も見やすいです。
色違いが3COINSでも売ってますよね。不動技研は割りと地元なので(お隣の千早赤阪村)、私もつい親近感を持ってしまいます。
発売からもう10年は経つ定番商品ですが、ここに来てライバルになるやもしれない商品が登場しました。今回はそれを紹介したいと思います。
※この記事は2025年12月15日時点の情報に基づいています
リッチェル/トトノ吊り戸棚用マルチストッカー
今回ご紹介するのは、リッチェルのキッチン収納シリーズ「トトノ」に追加された「吊り戸棚用マルチストッカー 」という商品です。
吊戸棚から降ろしやすいハンドル形状。しかも、降ろすときに上段の棚板などに上面が閊えないように奥が尻すぼみになっています。これらは不動技研の吊り戸棚ボックスが持つアドバンテージと同じです。
前パカで中身が見える!
それらの特徴に加え、トトノのマルチストッカーはハンドル上の部分をパカっと手前に開くことができて中身を見ることができるんですよ!
これ、すごくないですか!?私は不覚にも感動してしまいました。
これって本当に手が届くの?

でも少し冷静になって考えてみると、果たして本当に手が届くのかと疑問に思いました。
吊戸棚にも様々な高さなものがありますから、仮に身長178cmの私が顔をぶつける高さなら、前をパカっと開けて中身を確認できるシーンはあることでしょう。しかし、吊戸棚ストッカーは手が届きにくい高さに置いてこそ便利なものです。私が吊戸棚ストッカーを使いたいと思う高さ(頭より上)に置くと、前をパカっと開けたくても手が届きません。
吊戸棚の最上段にトトノのマルチストッカーを置こうものなら、身長が2mくらいないとダメなんですよね(天井高2.4mの場合)。逆に、楽にパカっと開けられる位置に置く場合は、そもそも吊戸棚ストッカーを使う必要性がないんじゃないかと思います。
つまるところ、これはどういう状況を想定したんだろうかと首を傾げてしまうわけです。不動技研のようにクリア色なら、そもそも前をパカっと開ける必要もないですからね。
サイズバリエーション
| サイズ(mm) | 税込価格 | |
|---|---|---|
| レギュラー | 175×280×200 | 1,210円 |
| ワイド | 245×280×200 | 1,540円 |
※価格はメーカー希望小売価格
トトノのマルチストッカーのサイズバリエーションはレギュラーとワイドの2つで、不動技研と同じくらいの幅の組み合わせです。ただ、不動技研のは奥行334mmですから、トトノのほうが54mmも短いと言えます。
吊戸棚の奥行内寸が300mm以下ということは決して少なくないですから、そういう浅めの吊戸棚の場合はトトノなら収まるということもあると思います。
価格についてはちょっと割高に見えますけど、実売価は3割引きくらいに落ち着いていくんじゃないでしょうか。そうすると、不動技研よりもちょっと高いかなという程度で済むと思います。
というわけで、トトノの吊り戸棚用マルチストッカーは不動技研の吊り戸棚ボックスと同様に吊戸棚から降ろしやすい形状を備えていると思うのですが、ハンドル上の部分がパカっと開くギミックについてはイメージ通りに機能しないんじゃないかというのが私の考えです。中身を確認できたほうが良いと思うなら、クリア色の吊り戸棚ボックスを選んだほうが合理的でしょう。そのほうが価格も安いですし。
一方で、この形状で奥行300mm未満というのは他に思い当たるものがないので、奥行が浅い吊戸棚のお宅からは支持を集めることができるかもしれません。奥行34cm以上なら不動技研、33cm以下ならトトノという感じで使い分けが進むと良いんじゃないでしょうか。
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